井上貴博 (自由民主党)

2025年5月23日・第217回国会 衆議院 国土交通委員会 第17号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 212 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 219 発言)

引き続き、国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

まず、貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。

本件につきましては、理事会等での御協議を願い、お手元に配付してありますとおりの草案が作成されました。

本起草案の趣旨につきまして、委員長から御説明申し上げます。

物流は、国民生活及び経済活動の基盤であり、トラック運送は、国内物流の基幹的役割を果たしています。

物流の二〇二四年問題については、昨年、必要な法改正を行うなど対策を講じてまいりましたが、トラック運送が将来にわたってそのような役割を果たし続けるためには、輸送需要に対応した適正な輸送力を確保していくことが重要です。

そして、そのためには、トラックドライバーの社会的、経済的地位の向上や処遇改善、トラック事業に係る取引の適正化の実現を通じて、トラック運送業界そのものの健全な発展に向けた構造改革を図っていく必要があります。

本起草案は、このような趣旨から、トラックドライバーの適切な賃金の確保及びトラック運送業界の質の向上等を図るために必要な措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。

第一に、トラック事業の許可について、五年ごとの更新制を導入するとともに、国土交通大臣は、独立行政法人に、許可の更新事務の一部を行わせることができることとしております。

第二に、国土交通大臣は、トラック事業に係る運賃及び料金について、燃料費、全産業の労働者一人当たりの賃金の額の平均額を踏まえた人件費、減価償却費、輸送の安全確保のために必要な経費、委託手数料、事業を継続して遂行するために必要不可欠な投資の原資、公租公課等の事業の適正な運営の確保のために通常必要と認められる費用を的確に反映した積算を行うことにより、トラック事業の適正な運営を図るための原価である適正原価を定めることができることとしております。

また、トラック事業者及び貨物利用運送事業者は、自らが引き受ける貨物を運送するとき又は自らが引き受ける貨物の運送について他のトラック事業者等の行う運送を利用するときは、その運賃等が適正原価を下回らないようにしなければならないこととしております。

なお、これに伴い、国土交通大臣が定めることができることとしている標準的な運賃を廃止することとしております。

第三に、現行法において貨物利用運送事業者が真荷主として扱われる場合について、貨物利用運送事業者が元請事業者として扱われるよう真荷主の範囲を適正化するとともに、トラック事業者等は、真荷主から引き受けた貨物の運送について他のトラック事業者等の行う運送を利用するときは、当該貨物の運送について当該他のトラック事業者等からの二以上の段階にわたる委託を制限するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないこととしております。

第四に、何人も、無許可等でトラック事業を経営する者に貨物の運送を委託してはならないこととするとともに、これに違反した者は百万円以下の罰金に処することとしております。また、国土交通大臣は、当分の間、無許可等での経営の原因となるおそれのある行為をしている疑いのある荷主等に対し、当該行為をしないよう要請できるとともに、荷主等への疑いに相当の理由がある場合は、公表を前提とした勧告を行うことができることとしております。

以上が、本起草案の趣旨であります。

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貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案

〔本号末尾に掲載〕

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