それでは次に、当然承継についてお尋ねいたします。
るる話も出ておりますけれども、改めて、国交省側からの説明では、当然承継を法改正前の法律関係に適用すれば法律関係が混乱するから、当然承継は採用できないということでした。
しかし、先週の五月九日の参考人質疑では、実務を知る弁護士から、転売した旧区分所有権が、共用部分の欠陥について補修費用相当の損害賠償請求権を個別行使して賠償金を取得したなどという事案は聞いたことがないとの説明を受けました。
一体どのような混乱や不都合が生じるのか、実際あったのかどうか、具体的に説明をお願いいたします。
112竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
委員御指摘のような特約による解決でございますが、やはり、その前提が、新区分所有者に損害賠償請求権が当然承継をされた上で、当事者間の合意によって解決をするということになってしまいます。
先ほど来申し上げておりますとおり、損害賠償請求権は売買契約に基づいて発生する権利でございまして、区分所有権の譲渡によっては移転しないということになります。
したがいまして、移転するという前提で当事者間の合意による解決を考えるという方向性については、私どもの考えているところとは少し異なるところかなと感じております。
この発言のページ
113徳徳安淳子(維新)
前回、国交省側からの説明では、旧区分所有者が自ら費用負担をして欠陥を補修した後に転売した場合、市場価格で売れたとしても、旧区分所有者には修理の費用負担額の損害が残るということでした。
しかし、共用部分の欠陥について、旧区分所有者個人が費用を支出して補償することなどあり得ません。そもそも、共用部分の工事は管理組合が決定して実施を行いますし、その工事費用は修繕積立金から支出されます。又は、管理組合が借入れをすることが通常です。それは、雨漏りのような緊急性を要する場合の応急措置の修繕でも変わりません。
一体、旧区分所有者が修繕費用を支出して欠陥を補修する場…
この発言のページ
114竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
旧区分所有者という言葉になりますと、既に区分所有権を譲渡されて、マンションの区分所有者ではなくなっている方ということになりますので、その方が費用負担をするというよりは、その方が区分所有者であった時代にマンションの瑕疵の修補費用を支出をされて、その後、区分所有権を譲渡されて旧区分所有者になる、こういうような仮定を想定しているものでございます。
この発言のページ
- (上の発言)
115徳徳安淳子(維新)
それでは次に、当然承継についてお尋ねいたします。
るる話も出ておりますけれども、改めて、国交省側からの説明では、当然承継を法改正前の法律関係に適用すれば法律関係が混乱するから、当然承継は採用できないということでした。
しかし、先週の五月九日の参考人質疑では、実務を知る弁護士から、転売した旧区分所有権が、共用部分の欠陥について補修費用相当の損害賠償請求権を個別行使して賠償金を取得したなどという事案は聞いたことがないとの説明を受けました。
一体どのような混乱や不都合が生じるのか、実際あったのかどうか、具体的に説明をお願いいたします。
116竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
具体的には、例えば、既に分譲業者から損害賠償金の支払いを受けていた旧区分所有者が、現区分所有者から損害賠償金の引渡しを求められるという事態が生じる可能性がございます。また、既に分譲業者から損害賠償金の支払いを受けていた旧区分所有者が、分譲業者から損害賠償金の返還を求められるという事態が生じる可能性もあるところでございます。
さらに、既に損害賠償金を多数の旧区分所有者らに支払い済みであった分譲業者におきましても、当該支払いは無効であるとして、現区分所有者から改めて損害賠償金の支払いを求められる可能性もございまして、このように、当然承…
この発言のページ
117徳徳安淳子(維新)
当然承継説というのは、現在の区分所有法の共用部分に関する考え方からも十分に解釈として成り立つ考え方だと主張されているところもあります。もしそうだとすると、既存マンションに適用されますのは、元々現行法の解釈からも当たり前ということになりますが、例えば、改正法で当然承継を定めた場合の効力に関する附則の規定の仕方については、改正法施行時に既に存する区分所有建物について適用するという遡及適用を明示する方法以外にも、改正法施行時に既に存する区分所有建物については、なお従前の例によるという規定の仕方も考えられます。これは午前中もお尋ねがありました。
これであれば、…
この発言のページ
118竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
まず、区分所有権の譲渡に伴いまして、法律上、一律に共用部分等について生じる損害賠償請求権も譲受人に当然承継させるという制度は、財産権の保障の観点から特に慎重な検討が必要である上、個別の事案によっては不当な結論を招くおそれもあると考えられます。
また、現行法の解釈といたしましては、一般的には、共用部分等について生じる損害賠償請求権は、区分所有権の移転とともに当然に承継されるのではなく、当該請求権が譲渡されない限り、区分所有権の譲渡後も旧区分所有者に帰属していると考えられていると承知をしております。
このような状況におきまして、御指…
この発言のページ