神崎哲欠陥住宅被害全国連絡協議会幹事長

2025年5月9日・第217回国会 衆議院 国土交通委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 75 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 107 発言)

ありがとうございます。

この点については、先ほども御説明させていただいたとおりなんですけれども、一旦、旧区分所有者が共用部分の瑕疵についての損害賠償請求権を分属して持っていて、それを外に持って出られる、そして個別行使できるという法律が成立してしまうと、もう取り返しがつかない状態になるということを申し上げました。

それが最大の問題なわけですけれども、翻って言うならば、旧区分所有者に損害賠償請求権があることについて区分所有法で新たに定めてしまうということは、これは創設規定で、区分所有法の規定でそんなものを定められるわけはないので、恐らくなら、沖野先生などはこれは注意規定と考えておられるだろうと考えるわけですね。

そうすると、このような別段の意思表示があって、自分が請求するということを言えば自分で請求できる、分割請求もできるという法律が制定されてしまうということになりますので、これは遡及効を持ってしまう。逆に、今回の二十六条改正が遡及効を持ってしまうことを意味するわけですね。

当たり前じゃないかと思っておられるかも分からないけれども、今までそんな例は見たことがないんです。旧区分所有者が外に出ていったのに、共用部分についての損害賠償請求権を個別に行使されている例なんていうのは見たことがないのに、それがこれからできますよということになったら、えらい問題になるんじゃなかろうかと思っているわけです。

例えば、三井不動産レジデンスが分譲したパークシティLaLa横浜は、二〇〇七年に完成した七百五戸のマンションですけれども、八年後の二〇一五年十月に、くいが支持層に到達しておらず傾いてくるということが判明して大問題になった。その後、建て替えとなって、区分所有者は相当手厚い賠償を受けたことになっているわけですね。これは報道でよく出ています。当然のことながら、分譲からこの建て替えの問題が起こるまでの八年間あるわけですので、転売も当然生じていたと考えられます。この件で、旧区分所有者が権利行使したなんて例は聞いたことがないです。

ところが、今回の二十六条改正案が通ってしまうと、あっ、そうなの、自分たちにもあったのということを皆さん知ってしまうわけですね。そうすると、遡って、もう売って出てしまった人たちが、あの新区分所有者が賠償を得ているんだったら、自分も、自分にこそ権利があるんじゃないのと権利行使するかも分からないですよね。

つまり、過去の法律関係を覆滅させるということでいうならば、今回の二十六条改正というのも、当然承継説についてすごく問題だ、遡及効があるのは問題だということを言われるんですけれども、今回の二十六条改正案も物すごい問題を生じるんじゃないでしょうかというふうに考えます。

以上です。

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