削除された労働紛争介入禁止規定は、正常な労使関係が損なわれることがないように設けられたものです。この規定の削除に当たっては、不適正なことがあればきちんと正すことができる担保措置、懲戒処分等が設けられたんです。
では、実際、機能しているでしょうか。
二〇二〇年、宮城県労働委員会によって労働組合に対する不当労働行為の救済命令が出された、佐田不当労働行為事件というのがあります。これは、UAゼンセン佐田労組が、株式会社オーダースーツSADAの不当労働行為の救済を求めた事件です。会社の顧問社会保険労務士が第一組合の組合員に対して組合脱退用紙を配付したこと、そして、この社労士を介して組合員を第二組合に加入させようとしたことなどの事案です。
第一組合の組合員に対する顧問社労士の行為について、宮城県労働委員会の命令ではどのように認定されていますか。
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藤丸敏(自民)
以上で趣旨の説明は終わりました。
本起草案について発言を求められておりますので、これを許します。田村貴昭君。
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171
田村貴昭(共産)
日本共産党の田村貴昭です。
社会保険労務士法改正案に対する質疑を行います。
我が党は、改正案について反対するものではありません。賛成です。社労士の業務拡大に伴って、適正な労働関係を損なう事件がこれまで少なくないので、質問をします。
二〇〇二年の社労士法改正以降、社労士の業務拡大が進められてきました。二〇〇五年には裁判外紛争解決手続、ADRの代理権が付与されるとともに、社労士法二十三条に規定されていた労働紛争介入禁止規定も削除されました。したがって、労働紛争に関わる例も増えてきました。ADR代理権を付与した二〇〇六年の施行通知では、適正な労働関係を損…
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172岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
御指摘の平成十八年発出の施行通達におきましては、社会保険労務士が適正な労使関係を損なう行為を行った場合には、都道府県社会保険労務士会において指導を行うとともに、調査審議を行った上で全国社会保険労務士会連合会から厚生労働大臣に懲戒事由の報告がなされた場合は、厚生労働大臣は厳正に対処し、必要に応じ懲戒処分を行うことが示されております。この通達は、全国社会保険労務士会連合会を通じまして、全国の社会保険労務士に周知をされております。
また、社会保険労務士等の懲戒処分に関する運用基準におきましても、適正な労使関係を損なう行為は、社労士たるに…
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- (上の発言)
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田村貴昭(共産)
削除された労働紛争介入禁止規定は、正常な労使関係が損なわれることがないように設けられたものです。この規定の削除に当たっては、不適正なことがあればきちんと正すことができる担保措置、懲戒処分等が設けられたんです。
では、実際、機能しているでしょうか。
二〇二〇年、宮城県労働委員会によって労働組合に対する不当労働行為の救済命令が出された、佐田不当労働行為事件というのがあります。これは、UAゼンセン佐田労組が、株式会社オーダースーツSADAの不当労働行為の救済を求めた事件です。会社の顧問社会保険労務士が第一組合の組合員に対して組合脱退用紙を配付したこと、そして、この社労士を介して組合員を第二組合に加入させようとしたことなどの事案です。
第一組合の組合員に対する顧問社労士の行為について、宮城県労働委員会の命令ではどのように認定されていますか。
174岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
お答えいたします。
御指摘の事案につきましては、中央労働委員会のホームページにおいて概要情報が公表されているところでございますが、それによりますと、被申立人である企業と業務提携していた社会保険労務士が、当該企業の組合員に対して労働組合の脱退届出の用紙を配付したこと等が、労働組合の弱体化を目的として当該企業と一体的に行われた行為と認められ、労働組合法第七条の不当労働行為に該当するものと認定された事案であると承知をしております。
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田村貴昭(共産)
そうなんですよね。労働組合の弱体化を目的として、そして、七条三号の、労働組合に対する支配介入に該当するという事案だったんです。
資料を今お配りしています。これが、労働委員会命令データベースからある、この事案の概要です。
この中で、社会保険労務士が加入させようとしていた第二組合は、この社労士が設立に関与した労働組合だった、そして、この労働組合をめぐっては、東京労働委員会から、労働組合法による救済を受ける資格を有しない、そういう判断が下されています。
社労士がスラップ訴訟を提起するといった問題もあっています。
この裁判の判決では、社労士が労働組合の名…
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176岸岸本武史厚生労働省労働基準局長
個別の事案につきましてお答えすることは、差し控えさせていただきたく存じます。
一般論として申し上げれば、厚生労働省において社会保険労務士の不正事案等を把握した場合には、社会保険労務士法に基づき調査を実施し、事実関係を確認した上で、懲戒事由に該当する場合には懲戒処分を行っているところでございます。
引き続き、社会保険労務士制度の適正な運用に努めてまいります。
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