田村貴昭 (日本共産党)

2025年5月30日・第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第23号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 162 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 177 発言)

私は、日本共産党を代表して、政府提出の国民年金法等改正案、そして、自由民主党、公明党、立憲民主党、三党共同提出の修正案並びに国民民主党の修正案に反対の討論を行います。

政府案に反対する理由は、現在の公的年金制度の最大の問題であるマクロ経済スライドによる長期の年金削減を、今後も十数年単位で削減を続けることを前提とするものだからです。過去三十年投影ケースによる試算によると、二〇五二年まで、年金額が二十七年間削減することになります。

物価高騰の中で減り続ける年金が、物価高騰に苦しむ高齢者の生活を更に脅かすことになります。また、高齢者の貧困率が上昇傾向にありますが、これを促進しかねないものとなっています。

三党修正案は、基礎年金の調整期間の短縮を図り、基礎年金の目減りを政府案よりは小さくすることを目指すものですが、それでも二〇三七年まで十二年間、マクロ経済スライドによる削減が行われ、現在より給付水準は一割引き下げられることになり、容認できません。

調整期間が長期化することで、今の受給者や近く受給者になる方の年金の実質価値は生涯減り続けることになります。三党修正案によっても、氷河期世代の一部を含めて、同様の問題が起こります。高齢者に生涯節約を求め、高齢者や現役世代の将来不安をますます深刻化させることになります。

年金額の底上げと言うのであれば、我が党が提案しているように、厚生年金積立金の活用、更なる適用拡大、厚生年金の標準報酬月額上限の更なる引上げ等によって、直ちにマクロ経済スライド制を停止させる措置を取ることが必要です。

遺族厚生年金の見直しは、男女格差の解消を進めるものですが、六十歳以下の給付を有期化するもので、遺族の生活保障機能を弱めるものです。男女格差の解消には、現在の女性に合わせて男性の給付を手厚くすべきです。

短期労働者の被用者保険の適用拡大や厚生年金の標準報酬月額上限の引上げは、不十分ながら評価できるものですが、マクロ経済スライドによる年金額削減を長期にわたって続けることは賛成できません。

国民民主党提案の修正案は、次期財政検証までの五年間、その後の調整期間の同時終了措置が前提であり、マクロ経済スライドによる年金水準の削減を容認するものであり、反対です。

以上で討論を終わります。

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