堤かなめ (立憲民主党)

2025年5月14日・第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 141 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 269 発言)

いろいろ頑張っていらっしゃるのは大変ありがたいと思っております。ただ、まだまだ諸外国、先進諸国に比べると不十分ではないかと思っております。

資料の四を御覧ください。これは関西学院大学の野瀬正治氏の論文の中の一部でございます。イギリスの取組と日本の取組を比較したものです。イギリスではACASという政府機関が設置されています。助言、調停、仲裁など、労働者と雇用主の間で生じる問題を解決するために、無償で公平公正なサービスを提供しています。

二〇二二年の一年間でこのACASへの相談件数は六十五万件、赤丸で囲っているところです。そのうち、あっせんなどが十三万七千件ほどで二一・二%。一方、右側ですが、日本では都道府県の労働局への相談件数が百二十五万件、そのうち、あっせんなどは三千五百件ほどにとどまっています。つまり、相談を受けて何らかの対応を行ったという割合が、日本はイギリスの四十分の一にすぎないということになります。

また、波線の部分、あっせんでの未解決率、あっせんで解決できなかった比率です。イギリスでは二三・六%、日本では六四・〇%。日本では、残念ながら労働局によるあっせんがなかなか解決につながっていないのではないかということが懸念されます。

また、ある研究者の指摘ですけれども、現在の日本の労働局の紛争解決制度の特徴の一つは互譲性、互いに譲ることとなっているということです。均等法の通達には、調停とは、行為が法律に抵触するか否か等を判定するものではなく、むしろ、行為の結果生じた損害の回復等について現実的な解決策を提示して、当事者の歩み寄りにより当該紛争を解決しようとするものであることと書かれています。

ハラスメントはあってはならないもの、この社会からなくすべきものと今回の法制化でも盛り込んでいただいたと先ほど大臣からお答えいただきましたが、そういった状況の中、行政の紛争解決制度が譲り合い、歩み寄りの制度でよいのかということでございます。諸外国のように、ハラスメントと認定して救済すべきではないでしょうか。いずれにせよ、イギリスなど諸外国の先進事例を研究し、実効性のある対策に整備していただきたい、解決率をもっと上げていただきたいと思っております。

通告しておりませんが、福岡大臣にだけお聞きします。

ハラスメント事案を内密性、公平性、中立性を担保しつつ、実際に解決するための施策について検討いただけませんでしょうか。

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