米山隆一 (立憲民主党)

2025年3月13日・第217回国会 衆議院 憲法審査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 71 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 77 発言)

御発言の機会をありがとうございます。

私は、今までの議論にコメントしつつ、選挙困難事態条項の濫用事例について発言させていただきたいと思います。

今ほど和田委員からお話があったことは、本当に大変だったと思いますが、まずもって、そういうときには繰延べ投票をするということであろうと思います。

また、上川委員からお話がございました、コロナ等でもちろん十全にできなかったんですけれども、しかし、本当に、じゃ、十全にできるときというのはあるのか。常に快晴で雨も降らない、そんなときでなければ選挙できないかというと、それは違うわけでして。やはり、いろいろな困難の中で、その中で折り合いをつけていく、要は、選挙の困難さと選挙をすることの利益の衡量といいますか、それを現実に合わせて満たしていくということであろうと思います。

今ほど来、幾つかの例が出ましたけれども、首都直下型で二三・九%、南海トラフで二八・六%ということでございますので、最大を見て三〇%。やはり、過半数ができないというような事態ではないということだと思います。逆に、過半数で選挙ができないような事態というのは、やはりなかなか科学的には想定し難いということであろうと思います。

また、馬場委員の言うような内乱やテロ、戦争においては、理念的にはもちろんそれは考え得ると思うんですけれども、一方で、国家機能が維持されているならば、それは選挙が可能であり、そういう中でも選挙をするということの価値というのはまた考えるべきことであろうと思います。逆に、国家機能が維持できていないような状況においては選挙困難事態条項の履行自体が困難なので、そのような事態において選挙困難事態の条項を履行するというのはある種の背理ではないかというふうに思います。

一方で、この選挙困難事態というのは、やはりそれは濫用のおそれというのは非常にあるわけでございまして、今出ている条項でということであれば、国会の三分の二を占める多数派がこれを承認する、内閣を選んで、さらに内閣が発議して、それを三分の二で承認するわけですので、これを国会でひっくり返すということはできない。そうすると、じゃ、一体ひっくり返す方法はあるのかというと、現行の憲法上はそれはなかなか考えづらい。

そうしますと、それこそ、先ほどちょっと例にも出ました、いや、コロナだから十全の対応ができない。何なら、インフルエンザが流行しているから十分な対応ができない。では、三分の二を持っている多数派がひたすらこの条項を使い続けて、ずっと権力を維持するということが可能になってしまうわけなんです。

そういった状況というのを、先ほど来、あらゆる状況を想定しなければならないという御意見があったわけなんですけれども、そうであるならば、そういう濫用的な状況というのもまた十分想定しなければならないということであろうと思います。

では、これに対応する条項を作ればいいではないかという御意見もあろうかと思うんですが、そうだとするならば、じゃ、一体性というものは一体どの程度の一体性というものが必要なのか。そもそも一体性とは何なのか。

私などの感覚では、そんなに、同時である必要はあるのか。そもそも、同時である必要があるというのであれば、現在の公職選挙法……

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