関係省庁の数が膨大というのは、これは日本だけに限ったことなのかなという気がいたします。やはり七年も超えているということで、大臣には、もうこれは大変遺憾だ、一刻も急ぐようにするというような、そういう答弁がいただけると思っていたので、ちょっと残念ではありますが、人権擁護を推し進めるというその強い立場からは、是非とも、このようなことを繰り返さないように、早急な対応をお願いいたしたいと思います。
次に、個人通報制度についてお伺いをいたします。
国際人権条約上の権利が侵害されたと考える個人が国内の裁判手続等で救済されなかった場合に、国際人権条約の機関に人権侵害を直接通報することができる制度が個人通報制度です。個人通報制度は、これら人権条約の履行を国際的に監視し、人権を国境を越えて保障するために必要不可欠な制度です。
資料二を御覧ください。
先ほど、日本が批准している主要な国際条約を八つ申し上げましたが、ここに記載があります八つになります。
一番上の例えば自由権規約、これを批准している百七十三か国のうち百十六か国が、この個人通報制度を導入しています。しかし、日本は、日本の列、全部三角がついているんですけれども、この三角、個人通報は受け入れていない、批准はしているけれども、個人通報に関しては手続を取っていない。要するに、日本は、いずれの条約についてもこの個人通報制度を導入していない。
いかなる個人通報制度も利用できない国は、実はG7においては日本だけです。アメリカも三角とバツしかありませんけれども、米印にありますように、アメリカは米州人権機構の規定する個人通報制度を受け入れているということで、G7においては日本だけです。
日弁連の個人通報制度実現委員会によりますと、OECDの加盟国の中でこの個人通報制度が一つもないのは、日本とイスラエルだけです。その他の主要なアジアの批准状況は、その下に参考までに書いてありますけれども。
政府は、二〇二〇年の三月に、自由権規約第七回政府報告書審査の政府回答の中で次のように言っています。個人通報制度については、本規約の実施の効果的な担保を図る趣旨から注目すべき制度と認識している。そしてまた、次のようにも述べています。同制度の受入れについては、我が国の司法制度や立法政策との関係での問題の有無、個人通報制度を受け入れる場合の実施体制の検討課題につき、政府部局で検討を行っている。その一例として、個人通報制度関係省庁研究会、これを立ち上げたこと、人権諸条約に基づき設置された委員会等に対する個人からの通報事例を可能な限り収集し、同委員会等の対応等についても研究を行っている。そして、引き続き、各方面から寄せられる意見も踏まえ、同制度の受入れの是非について真剣に検討を進めていく。
二〇二〇年にこのような回答をしているんですが、その一年半後の二〇二一年九月、女子差別撤廃条約実施状況の第九回報告でも全く同じ文面で報告がされています。そして、その三年後の二〇二四年六月、上川外務大臣の国会答弁もほとんど同じ文言で答弁がされています。
そして、二〇二四年五月、法務委員会においても、外務省からほとんど同じ答弁がされていますが、ここで、これまで二十三回にわたり個人通報制度関係省庁研究会を開催するとともに、諸外国における個人通報制度の導入前の準備や運用の実態などについて調査を行ってきていると答弁されています。
そこで、この繰り返し外務省が引用されている個人通報制度関係省庁研究会についてお伺いをしたいと思います。
資料三を見てください。
この資料は、昨日夕方に外務省から提出をいただいた資料ですが、私の知る限りといいますか、これはどこにも公表がされていません。二十回までの分を、これも、外務省提出資料という形ですが、以前の、ここは確認が取れていないんですが、質疑か何かで出されたもの。今、外務省のウェブサイトでは、最後の、二〇二三年十二月二十一日に外務省において本研究会が開催された、外部講師として前田直子拷問禁止委員会委員が出席したことなどが書かれているだけであります。
昨日いただいたこの資料を見ますと、二〇〇五年から二〇一〇年、最初が、二十年前の二〇〇五年に始まっています。二〇〇五年から二〇一〇年までは割と定期的に頻繁に実施をされていますが、もうそれ以降は、二〇一〇年以降、次、裏のページになりますと、もう四年置き、二年置き、三年置きというような形で、開催頻度が下がってきているという状況があります。
ただ、自由権規約については七回もこの研究が進められていますし、最後の五回の分は、我が国における個人通報制度導入の検討ということで研究がされています。
ここでお伺いをしたいのが、これまで二十年かけて二十三回のこの研究会を行ってきて、以前の報告にもありました、これまでの検討、事例の収集、研究等を通じ、個人通報制度を導入しているほかの国で、司法制度や立法政策との関連で何か具体的な問題が生じた実例があったのか。あるとすれば、条約ごとにどういう内容であったのか。諸外国における個人通報制度導入前の準備、運用の実態、そのような調査について、報告書の中でも今調査を行っていると述べられている。これらの結果を、成果を教えていただきたいと思います。
77松松尾裕敬外務省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
御指摘の第四回政府報告については、社会権規約委員会から二〇一八年五月三十一日までに提出するよう要請を受けておりました。当該要請を踏まえまして作業を進めておりましたが、政府報告は関係する府省庁が多岐にわたり、また作業も膨大なものであるため、同日までに提出できず、鋭意作業中である旨、事務局に伝達をしておりました。
その後、二〇二一年一月、同委員会事務局から、政府報告の提出を不要とする簡易手続導入の連絡があり、我が国からは、簡易手続への切替えを希望する旨連絡をいたしました。二〇二三年二月、事務局から、簡易手続のリソースが承認され次第そ…
この発言のページ
78竹竹内千春(立憲)
今のお話だと、簡易報告に移行するけれども、今現在は通常の手続を奨励されていると。ということは、七年遅れているということには変わらないという理解をしました。
資料一を見ていただきたいんですが、これは国連のデータを基に、日弁連の社会権規約に関するワーキンググループが作成した資料になりますが、この遅延状況、G7の中では、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、この四か国は遅れがなく、遅れがあるカナダ、イタリアでも五年未満、その中で、日本だけが五年以上の遅れということになっています。
日本は国連人権理事会の理事国にもなっていて、国連人権の実施において国際的に模…
この発言のページ
79
岩屋毅(自民)外務大臣
政府報告は、今も答弁をさせていただいたように、関係する府省庁が多岐にわたっており、作業も膨大なものでございます。また、社会権規約委員会から簡易手続でいいよと言われた後、やはりやってねという、そういう経緯もありまして、作成に時間を要しているものだと思いますが、これは好ましくないということは全く御指摘のとおりでございまして、政府報告の早期の提出に向けて鋭意作業を進めていかなければいけないというふうに思っております。外務省としても、関係省庁と連携をして、その努力をしてまいります。
この発言のページ
- (上の発言)
80竹竹内千春(立憲)
関係省庁の数が膨大というのは、これは日本だけに限ったことなのかなという気がいたします。やはり七年も超えているということで、大臣には、もうこれは大変遺憾だ、一刻も急ぐようにするというような、そういう答弁がいただけると思っていたので、ちょっと残念ではありますが、人権擁護を推し進めるというその強い立場からは、是非とも、このようなことを繰り返さないように、早急な対応をお願いいたしたいと思います。
次に、個人通報制度についてお伺いをいたします。
国際人権条約上の権利が侵害されたと考える個人が国内の裁判手続等で救済されなかった場合に、国際人権条約の機関に人権侵害を直接通報することができる制度が個人通報制度です。個人通報制度は、これら人権条約の履行を国際的に監視し、人権を国境を越えて保障するために必要不可欠な制度です。
資料二を御覧ください。
先ほど、日本が批准している主要な国際条約を八つ申し上げましたが、ここに記載があります八つになります。
一番上の例えば自由権規約、これを批准している百七十三か国のうち百十六か国が、この個人通報制度を導入しています。しかし、日本は、日本の列、全部三角がついているんですけれども、この三角、個人通報は受け入れていない、批准はしているけれども、個人通報に関しては手続を取っていない。要するに、日本は、いずれの条約についてもこの個人通報制度を導入していない。
いかなる個人通報制度も利用できない国は、実はG7においては日本だけです。アメリカも三角とバツしかありませんけれども、米印にありますように、アメリカは米州人権機構の規定する個人通報制度を受け入れているということで、G7においては日本だけです。
日弁連の個人通報制度実現委員会によりますと、OECDの加盟国の中でこの個人通報制度が一つもないのは、日本とイスラエルだけです。その他の主要なアジアの批准状況は、その下に参考までに書いてありますけれども。
政府は、二〇二〇年の三月に、自由権規約第七回政府報告書審査の政府回答の中で次のように言っています。個人通報制度については、本規約の実施の効果的な担保を図る趣旨から注目すべき制度と認識している。そしてまた、次のようにも述べています。同制度の受入れについては、我が国の司法制度や立法政策との関係での問題の有無、個人通報制度を受け入れる場合の実施体制の検討課題につき、政府部局で検討を行っている。その一例として、個人通報制度関係省庁研究会、これを立ち上げたこと、人権諸条約に基づき設置された委員会等に対する個人からの通報事例を可能な限り収集し、同委員会等の対応等についても研究を行っている。そして、引き続き、各方面から寄せられる意見も踏まえ、同制度の受入れの是非について真剣に検討を進めていく。
二〇二〇年にこのような回答をしているんですが、その一年半後の二〇二一年九月、女子差別撤廃条約実施状況の第九回報告でも全く同じ文面で報告がされています。そして、その三年後の二〇二四年六月、上川外務大臣の国会答弁もほとんど同じ文言で答弁がされています。
そして、二〇二四年五月、法務委員会においても、外務省からほとんど同じ答弁がされていますが、ここで、これまで二十三回にわたり個人通報制度関係省庁研究会を開催するとともに、諸外国における個人通報制度の導入前の準備や運用の実態などについて調査を行ってきていると答弁されています。
そこで、この繰り返し外務省が引用されている個人通報制度関係省庁研究会についてお伺いをしたいと思います。
資料三を見てください。
この資料は、昨日夕方に外務省から提出をいただいた資料ですが、私の知る限りといいますか、これはどこにも公表がされていません。二十回までの分を、これも、外務省提出資料という形ですが、以前の、ここは確認が取れていないんですが、質疑か何かで出されたもの。今、外務省のウェブサイトでは、最後の、二〇二三年十二月二十一日に外務省において本研究会が開催された、外部講師として前田直子拷問禁止委員会委員が出席したことなどが書かれているだけであります。
昨日いただいたこの資料を見ますと、二〇〇五年から二〇一〇年、最初が、二十年前の二〇〇五年に始まっています。二〇〇五年から二〇一〇年までは割と定期的に頻繁に実施をされていますが、もうそれ以降は、二〇一〇年以降、次、裏のページになりますと、もう四年置き、二年置き、三年置きというような形で、開催頻度が下がってきているという状況があります。
ただ、自由権規約については七回もこの研究が進められていますし、最後の五回の分は、我が国における個人通報制度導入の検討ということで研究がされています。
ここでお伺いをしたいのが、これまで二十年かけて二十三回のこの研究会を行ってきて、以前の報告にもありました、これまでの検討、事例の収集、研究等を通じ、個人通報制度を導入しているほかの国で、司法制度や立法政策との関連で何か具体的な問題が生じた実例があったのか。あるとすれば、条約ごとにどういう内容であったのか。諸外国における個人通報制度導入前の準備、運用の実態、そのような調査について、報告書の中でも今調査を行っていると述べられている。これらの結果を、成果を教えていただきたいと思います。
81松松尾裕敬外務省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
政府といたしましては、これまで二十三回にわたり個人通報制度関係省庁研究会を開催するとともに、諸外国における個人通報制度の導入前の準備や運用の実態について調査などを行っております。
この個人通報制度関係省庁研究会は、各参加者の率直な意見交換を確保するために非公開を前提としており、その詳細についてはお答えを差し控えさせていただきますが、直近では、二〇二三年十二月に第二十三回個人通報制度関係省庁研究会を開催いたしました。この研究会におきましては、人権諸条約における個人通報制度に関する最新の状況について研究し、我が国における同制度の導入…
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82竹竹内千春(立憲)
参加者の率直な意見を確保する、そのことと、例えば中間報告を出すですとか、いつ、どんなテーマで議論が行われているとか、どんなメンバーが研究を行っているかということは矛盾することではないと思うんです。
多くの方たちがこの個人通報制度の導入を待っているということであれば、二十年も続けているこの研究会、少なくとも成果を中間、中間ででも出す必要があるんじゃないかと思うんですが、ちょっとこの点についてもう一度改めて聞かせてください。
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83松松尾裕敬外務省大臣官房審議官
繰り返しで恐縮でございますけれども、個人通報制度関係省庁研究会は、各参加者の率直な意見交換を確保するために非公開を前提としておりまして、その詳細についてはお答えを差し控えさせていただきますが、前回の二十三回個人通報制度関係省庁研究会は二〇二三年十二月二十一日に行われまして、本研究会には、外務省のほか、内閣府、法務省の関係者が出席をいたしました。また、外部講師として前田直子拷問禁止委員会委員が出席をいたしました。そして、拷問禁止委員会における活動のほか、本条約における個人通報制度をめぐる最新の状況について研究し、我が国における同制度の導入について議論をいた…
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