ありがとうございます。
人権は普遍的価値の中核、人権擁護は責務だ、人権外交を重視していくというお言葉、ありがとうございます。
言うまでもなく、この国際人権の概念は第二次世界大戦の悲惨な経験から誕生しました。人権問題を国内問題と当時捉えていて、ナチスのホロコーストにも介入しなかった、そんな反省を踏まえ、人権問題に国境はないとの観念が共有され、世界人権宣言が採択された。これを実効あらしめるために、各種人権条約が作成されました。
日本でも、主要な国際人権条約八つ、自由権規約、社会権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、障害者の権利条約、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約、そして強制失踪条約を批准しています。
でも、人権条約を批准したからといって、実際に人権侵害が生じたときに、それだけでは救済はされない。もちろん、国内裁判所への救済は可能ですけれども、裁判は費用や時間もかかることも現実です。広く市民が迅速に、費用がない場合でも人権救済を求めることができるのが国内人権機関。国や自治体もまた人権侵害を引き起こす可能性は否めないので、国内人権機関は政府から独立が必要だというふうに言われています。
そこで、国内人権機関の設置について伺いたいと思います。
一九九〇年、パリで開催された国内人権機関の地位に関する原則、いわゆるパリ原則が採択され、一九九三年に国連が開催した世界人権会議で採択されたウィーン宣言及び行動計画で、パリ原則にのっとった国内人権機関の設立と強化が推奨されました。それを受けて国連が定めたビジネスと人権に関する指導原則、この三本の柱の一つが救済へのアクセス、その中で国内人権機関の重要性がうたわれています。企業活動においても、人権尊重の実現に国内人権機関の設置は極めて重要です。
二〇一八年の段階で、各国で既に百二十以上の国内人権機関が設置されています。今ではもっと増えていると思われますが、日本では、いまだにこれが設置されていません。二〇二〇年に、日本は、ビジネスと人権に関する指導原則を国内において実施するため、ビジネスと人権に関する行動計画を作成していますが、その中でも、この指導原則が求める日本国内での国内人権機関の設置に関しては何らの言及がありませんでした。
その後、国連ビジネスと人権作業部会が二〇二三年に訪日調査を行って、日本に対して国内人権機関の設置を勧告しています。また、翌年、二四年には、国内のステークホルダーから聴取して作成されたステークホルダー報告書でも、国内人権機関の実効的な救済へのアクセスに関する役割、特に基礎的、間接的な役割は、企業の人権尊重の取組を促進する上でも有益であるという結論がされて、政府に対し、パリ原則に合致した国内人権機関を設置すること、この議論を継続することを提案されています。
このように、国内外から国内人権機関の設置が求められている中で、政府は今まさに、今年度中にビジネスと人権に関する行動計画の改定版を出すその作業を進めているところだと思います。
そこで、伺います。
現在進められている同行動計画の改定版、この中ではパリ原則にのっとった国内人権機関の設置を明示的に言及されているかについてお伺いいたします。
69
堀内詔子(自民)
次に、竹内千春君。
この発言のページ
70竹竹内千春(立憲)
立憲民主党の竹内千春です。
今日は、国際人権保障に対する日本政府の姿勢についてお伺いをさせていただきます。
今、世界では、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルによるガザ地区の攻撃、中国の新疆ウイグル自治区や香港における人権問題、ミャンマーの軍事政権、様々な人権問題が起きています。トランプ大統領も、国連の人権理事会から離脱したり、ICC職員への制裁を可能にする大統領令に署名するなど、人権軽視の言動が顕著になっています。
そこで、まず大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
国際社会において、こういう基本的人権の尊重という、そんな普遍的価値が揺らい…
この発言のページ
71
岩屋毅(自民)外務大臣
人権は言うまでもなく普遍的な価値の中核でございまして、人権擁護は全ての国の基本的な責務だというふうに考えております。我が国は、これまでも、深刻な人権侵害に対してははっきり、しっかり声を上げてまいりました。また、対話と協力を基本としまして、民主化に向けて、あるいは人権擁護に向けた努力を行っている国との間では、二国間対話や協力を積み重ね、また自主的な取組を促し、支援をしてきております。
我が国としては、こうした取組を積み重ねつつ、引き続き人権を重視した外交を進めてまいりたいと考えております。
この発言のページ
- (上の発言)
72竹竹内千春(立憲)
ありがとうございます。
人権は普遍的価値の中核、人権擁護は責務だ、人権外交を重視していくというお言葉、ありがとうございます。
言うまでもなく、この国際人権の概念は第二次世界大戦の悲惨な経験から誕生しました。人権問題を国内問題と当時捉えていて、ナチスのホロコーストにも介入しなかった、そんな反省を踏まえ、人権問題に国境はないとの観念が共有され、世界人権宣言が採択された。これを実効あらしめるために、各種人権条約が作成されました。
日本でも、主要な国際人権条約八つ、自由権規約、社会権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、障害者の権利条約、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約、そして強制失踪条約を批准しています。
でも、人権条約を批准したからといって、実際に人権侵害が生じたときに、それだけでは救済はされない。もちろん、国内裁判所への救済は可能ですけれども、裁判は費用や時間もかかることも現実です。広く市民が迅速に、費用がない場合でも人権救済を求めることができるのが国内人権機関。国や自治体もまた人権侵害を引き起こす可能性は否めないので、国内人権機関は政府から独立が必要だというふうに言われています。
そこで、国内人権機関の設置について伺いたいと思います。
一九九〇年、パリで開催された国内人権機関の地位に関する原則、いわゆるパリ原則が採択され、一九九三年に国連が開催した世界人権会議で採択されたウィーン宣言及び行動計画で、パリ原則にのっとった国内人権機関の設立と強化が推奨されました。それを受けて国連が定めたビジネスと人権に関する指導原則、この三本の柱の一つが救済へのアクセス、その中で国内人権機関の重要性がうたわれています。企業活動においても、人権尊重の実現に国内人権機関の設置は極めて重要です。
二〇一八年の段階で、各国で既に百二十以上の国内人権機関が設置されています。今ではもっと増えていると思われますが、日本では、いまだにこれが設置されていません。二〇二〇年に、日本は、ビジネスと人権に関する指導原則を国内において実施するため、ビジネスと人権に関する行動計画を作成していますが、その中でも、この指導原則が求める日本国内での国内人権機関の設置に関しては何らの言及がありませんでした。
その後、国連ビジネスと人権作業部会が二〇二三年に訪日調査を行って、日本に対して国内人権機関の設置を勧告しています。また、翌年、二四年には、国内のステークホルダーから聴取して作成されたステークホルダー報告書でも、国内人権機関の実効的な救済へのアクセスに関する役割、特に基礎的、間接的な役割は、企業の人権尊重の取組を促進する上でも有益であるという結論がされて、政府に対し、パリ原則に合致した国内人権機関を設置すること、この議論を継続することを提案されています。
このように、国内外から国内人権機関の設置が求められている中で、政府は今まさに、今年度中にビジネスと人権に関する行動計画の改定版を出すその作業を進めているところだと思います。
そこで、伺います。
現在進められている同行動計画の改定版、この中ではパリ原則にのっとった国内人権機関の設置を明示的に言及されているかについてお伺いいたします。
73松松尾裕敬外務省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
現行の行動計画の規定に基づきまして、昨年五月の関係府省庁連絡会議において、ビジネスと人権に関する行動計画の改定作業に着手することが承認され、現在、改定作業が進められているところでございます。
御指摘のございました救済へのアクセスを含め、その具体的内容については、今後、ステークホルダーの方々と協議を行いつつ、政府内で調整を行っていくこととしておりますので、この場におきましてお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、今後も行動計画を着実に実施していくとともに、本年中の行動計画の改定を目指して、ステークホ…
この発言のページ
74竹竹内千春(立憲)
ありがとうございます。
今お話のありました、ビジネスと人権に関する行動計画の実施に係る関係府省庁施策推進・連絡会議はもう全十一回開催されていると考えます。そして、先ほども申しましたように、前回の行動計画が二〇二〇年から二〇二五年、もう今年度中に次の改定版が出るという時期に来ていると思います。
これで、今後これから検討するといって、それが時期的に間に合うのか。現実的に言ったら、もう既に、今までの間にそのことが検討されてきてしかるべきではないのかというふうに思います。そのことについて、次に、大臣の方に受け止めを。
今、実際、世界の中でこれだけ多くの国が…
この発言のページ
75
岩屋毅(自民)外務大臣
国内における人権機関の設置を含めて、ビジネスと人権ということについて様々な指摘があるということについては承知をしております。この人権救済制度の在り方につきましては、これまでなされてきた議論の状況を踏まえて、法務省において不断に検討しているというふうに承知をしております。
外務省としては、法務省を中心とした関係府省庁と緊密に連携しながら、ビジネスにおける人権尊重の取組を推し進めていきたいというふうに考えているところでございます。
この発言のページ