奥村政佳 (立憲民主党)

2024年12月17日・第216回国会 参議院 予算委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 208 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 222 発言)

立憲民主・社民・無所属の奥村政佳です。

私は、令和六年度補正予算に反対する立場で討論を行います。

まず、衆議院で、与党が我が立憲民主党の修正要求に応じ、二十八年ぶりに予算案を修正し、能登半島への支援一千億円が増額されたこと、そして、補正予算案での修正は戦後初となり、新たな歴史が刻まれたことに対し、与野党関係者各位に敬意を表します。

しかし、本来、補正予算は、予算作成後に生じた特に緊要な経費に限定すべきものです。財政法第二十九条に明記されているにもかかわらず、当初から計画可能な経費を後出しのように補正で積み増す手法が常態化しています。これでは、当初予算での精査が軽視され、財政規律が形骸化してしまう危険性があります。

例えば、マイナンバーカード交付事業費、事務費補助金は、当初四百五十四億円だったものが、補正で一気に一千五百億円超へと三倍以上に膨れ上がりました。余りにも当初予算での見積りが甘くはありませんか。本当に、特に緊要な経費と胸を張れるのでしょうか。

また、巨額の赤字国債発行を繰り返し、円安や輸入コスト高という根本原因を解決しないままに財政出動を続ければ、円への信認を損ない、更なる物価高を招きかねません。

必要なのは、一様なばらまきではなく、データを基に、本当に困っている一人親世帯など、現場の声に応じた的確な支援です。五月の財政制度等審議会の建議でも、今だからこそ、歳出構造を平時に戻し、健全な財政基盤上で社会保障や子育て支援、成長分野への投資を行うべきと示されています。

世界はアフターコロナの出口を模索しています。欧米各国は、財源確保を前提に将来世代を見据えた投資を進めています。日本だけが無原則に補正を濫用し、緊要性なき支出を増やせば、国際的な信用も揺らぎかねません。将来、今の子供たちが中心となる社会を考えれば、安易な補正依存ではなく、戦略的な財政運営が求められます。

いざというときの備えや中長期的な財政健全化のためには、独立した財政監視機関の設置も必要です。

我々国会議員は、日本国憲法八十六条が示すように、予算についても責任ある審議と判断を行わねばなりません。しかし、その中において、今回の補正予算案は財政法の要件に応えず、今後にわたり無計画な補正予算の拡大を助長する懸念が拭えません。

以上の理由から、令和六年度補正予算案には反対をいたします。

御清聴、誠にありがとうございました。

前後のやりとり

204の発言を見る

212の発言を見る