前泊博盛沖縄国際大学経済学部長・経済学部教授/沖縄国際大学理事

2026年7月3日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 64 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 83 発言)

普天間については、本当にこの状況、慰霊の日の前後ですね、まさに六月の二十日から六月三十日までの間にレゾリュート・ドラゴンという演習を実施をしています。まさに沖縄戦が終わったとして、その慰霊の日にまたぐ形で訓練を沖縄で実施するということ自体、日米において沖縄というのはどういう位置付けなのか。

これ、今日のレジュメに少し入れましたけれども、G・H・カーという、戦後の沖縄の統治をする際に、アメリカは沖縄の歴史について徹底的に調べています。「琉球の歴史」という本も出されていますし、アイランド・ピープル・オブ・オキナワという英語の文献もありますけれども、この中で、沖縄は日本にとってどういう地域なのかという、そのことについてストレートに書いています。これが、レジュメにも入れましたけれども、日本はあらゆる手段をもって琉球を利用するけれども、琉球のために犠牲になることは好まないということをアメリカの政治・歴史学者が書いています。その状況、これはエクスペンダブルという言葉でまとめられていますけれども、日本にとって、いざというときにはトカゲの尻尾と同じように切り捨てていく、それが琉球の役割だということを書かれているんですね。

エクスペンダブルという言葉は沖縄に向けられていますけれども、今、日本全体がアメリカにとってエクスペンダブルではないかという思いで見ています。この時期を、沖縄戦を戦ってきた相手国とはいえ、同じように沖縄戦で犠牲になった米兵たちも同じように平和の礎に刻んでいます。その慰霊の日に訓練をして、そして平気な国って何だろうというふうに思います。

普天間問題ですけれども、普天間については、もう爆音のひどさといったものは市街地の中ですからとんでもない状況でもありますけれども、もう一つ、このPFOSの問題というのは、あの鍾乳洞が百本も広がっている普天間の基地の中で泡消火剤をずっと使って訓練を行ってきたために、あの豊かな水源が今汚染をされて、その下流にある田芋畑も、それから市民がやっている菜園についても、あるいは水をまくのにも、豊かなこの地下水がもう使えない状態になっていると。

この損害は誰が払ってくれるのかという、この命に関わるような水の汚染の問題、これは実は普天間だけじゃないですね。嘉手納基地の中において、この流れてきたPFOSの問題が三十万人から四十万人が飲んでいる水道水の汚染にまでつながっているのに、その汚染の状況が嘉手納基地の中からというふうなのがもうほぼ断定されているのに、その調査すらさせることができないこの国って何だろうと。

命に関わるような水源の管理すらもアメリカ人に任せ、そして今日も水道料金の問題が出ていましたけれども、アメリカ側はなぜ嘉手納を押さえたか。これは、ペリーが来たときに調査をして、この島の中で水源が豊かな地域だから、嘉手納を迷わずそこを占拠して基地を造っています。その豊かな水源を自分たちで汚染をして、その上で水道をよこせという話になっています。

きれいにして自分で飲みなさいということをなぜ言えないのかというようなことを政治家として誰か言える人をこの中から出してほしいと思います。せめてフェンスの内側の調査ぐらいは、もう汚染が外に広がっているわけですから、それの調査権ぐらいは実際にできるような体制を沖北委員会としては取ってほしいというふうに思っています。

これは、普天間問題よりも更に深刻な問題として嘉手納が与えている沖縄県民に対するこれ命の危険をもたらせるような汚染、この問題にすらこの国は何の役にも立っていないという、政治の力をもう少し発揮してほしいというふうに思っています。

前後のやりとり

60の発言を見る

68の発言を見る