ありがとうございます。
この思い、とても重要だと思っています。これがあるからこそ、自衛隊員は信頼をして逆に頑張っていけるんだというふうに思いますから、この構築が必要ですが、ただ、今の現状を見ると決して十分なものであるとは思えません。
一九九六年なんですけど、こういうデータが発表されました。戦闘の死者の約九〇%が野外の治療施設に到着する前に命を失っているというデータです。このデータを基にして、世界各国では新しい体制をつくり始めています。第一線での受傷から後方への専門治療に至るまでの一貫した医療体制をきちんと整備するということです。いかに医療体制が整備されたとしても、生きて治療施設までたどり着かなければ救命できません。体制の中で、特に受傷直後、その場での対応をどうするかが最も重要な段階であります。
アメリカですけれども、もう明確な救急目標というのを既に立てています。そして、それを達成するために、TCCCというんですけれども、標準的なガイドラインをきちんと作って、それを、ただガイドラインを作るだけじゃなくて、全将兵、全ての人間に対して、救急、そして応急治療、専門治療までどうするかということを徹底的に訓練しています。そして、その結果が、後で説明しますけれども、大きな成果を生んでいます。
自衛隊では、二〇一五年に、このことに関して防衛省・自衛隊の第一線救護における適確な救命に関する検討会を開催して充実を図っていますけれども、その中身を見る限りでは、現代の戦闘に実効性のあるものとなかなか考えることが難しいです。
米軍のデータなんですけれども、これ資料四を見ていただきたいんですけれども、ベトナム戦争の頃から、四肢、両手両足の出血による死亡をこの体制をつくることによって五分の一まで減らしています。また、気胸に関する死亡に関しては三十三分の一まで激減させています。昔は防ぎ得たらいいなと思っていた死が、今は防ぎ得る死になっておりますので、本当に進化しています。
一方、自衛隊でもこれをまねしてある程度のことはやっているんですけれども、例えば出血に対して止血帯を個人装備で配っていますけれども、実際その配り方の量や教育の中身を見ると、実際の効果は四%程度しかないんではないかというふうに言われています。完全に衛生資材が不足していて、また止血法の教育が標準化されておらず、しかも徹底していないという、この原因になります。
また、陸上自衛隊なんですけれども、救命ドクトリンというのがあって、これは、受傷してから十分以内にしっかりと救護が終える、そして一時間以内に後方に行ってダメージコントロールのオペを受ける、こういったのを目標にして今体制を組もうとしています。
ただ、最近のドローンなどを使った戦場を見てみると、この対応が多分間に合わないと思っています。例えばドローンが爆弾を投下したときには、ただ投下するんじゃなくて、爆薬の周りに鉄球というか、そういったもの、破片を入れて、一回で一万発以上のちっちゃな弾頭が飛んできます。それを上から飛んできます。そして、同時に一人の体に何百発って弾が当たります。そうすると、全身から出血を起こすんですね。そうすると、もう全身の出血が大きいですから、大体二分以内ぐらいにもう出血を止めなければなりません。今、自衛隊は、止血バンド二本しか持っていません。こんなの止まるわけがなくて、もっと大量の器具を持たなければできません。だから、最近は、もう完全に爆発力が上がりましたから、最近のテーマは、体幹そのものからの出血をどう止めていくかという話です。
また、野戦病院に戻ろうと思っても、上からドローンが監視していますので表から出れません。ウクライナではトンネルを三日間掘り続けて何とか救護まで行ったという話ですから、十分じゃないんですね、一時間じゃないんですね。もう何日という世界も存在していますから、根本的に今の救命ドクトリンそのものを変えていかないと命を守ることができないと思います。
さらに、日本の同盟国や準同盟国に関しては、TCCC、先ほどのガイドラインに加えて、もう一段上の延命応急処置ガイドラインの整備も進んでいて、隊員の命を絶対守ろうという仕掛けをつくっていますけれども、どうも日本は一周も二周も遅れている感じがありますので、是非大臣、これを進めるために、ちゃんとした救命目標の設定とか、実効性のあるドクトリンですとか、そのためのガイドラインの指定とか、さらに衛生材料の整備、資材の整備、そして何よりも教育と訓練の徹底、こういったことを是非進めていっていただきたいと思います。いかがでしょう。
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上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
非常に大事な御指摘だと考えております。
先般も国立成育医療研究センターの集中治療室を視察をさせていただきまして、まさに医療関係の皆さんがすばらしい技術で小さな命を救うために大変な御尽力をしていただいていることを視察をさせていただきました。そうした医療関係者の方にお伺いをいたしますと、やはり全国から搬送されてくるということでございまして、その中には今御指摘のありましたジェットを使った搬送というのもあろうかというふうに思います。
こうした搬送体制をやはり十分応援をしていく、しっかり確立をしていく、これも非常に大事な視点でありますので、どういった応援ができ…
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石田昌宏(自民)
ありがとうございます。
是非ドクヘリと一緒にドクタージェットについても検討を進めていただきたいと思います。
続きまして、今度は自衛隊の隊員の命を守るといった話にしたいと思います。
自衛隊の隊員は、服務規程に基づいて、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応えるという宣言をしています。
この宣言に対し、私たち政治は、隊員の思いにしっかりと心をはせて、事に臨んで危険を顧みず任務を遂行している隊員の皆様に対して戦傷病死を最大限防ぐ手当てをしていかなければならないというふうに考えていますが、まず、大臣にお伺いします。自衛…
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小泉進次郎(自民)防衛大臣
おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。
先生が今お話しされたように、私たち政治が、隊員たちの負傷や死を防ぐ手だて、これを万全にしなければならないという思いです。
そして、昨日は、スリランカから国防副大臣が来られまして、大統領がスリランカは国防大臣を兼務されていますので、実質この方が国防大臣という位置付けですが、市ケ谷にあります殉職隊員の慰霊碑に献花もしていただきました。
現在、自衛隊では、救命率の向上のため、衛生機能の抜本的な強化に取り組んでおります。自衛隊衛生は、高度な医療技術、仲間の命を守り抜く覚悟、国民の信頼に応える責任、そして…
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- (上の発言)
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石田昌宏(自民)
ありがとうございます。
この思い、とても重要だと思っています。これがあるからこそ、自衛隊員は信頼をして逆に頑張っていけるんだというふうに思いますから、この構築が必要ですが、ただ、今の現状を見ると決して十分なものであるとは思えません。
一九九六年なんですけど、こういうデータが発表されました。戦闘の死者の約九〇%が野外の治療施設に到着する前に命を失っているというデータです。このデータを基にして、世界各国では新しい体制をつくり始めています。第一線での受傷から後方への専門治療に至るまでの一貫した医療体制をきちんと整備するということです。いかに医療体制が整備されたとしても、生きて治療施設までたどり着かなければ救命できません。体制の中で、特に受傷直後、その場での対応をどうするかが最も重要な段階であります。
アメリカですけれども、もう明確な救急目標というのを既に立てています。そして、それを達成するために、TCCCというんですけれども、標準的なガイドラインをきちんと作って、それを、ただガイドラインを作るだけじゃなくて、全将兵、全ての人間に対して、救急、そして応急治療、専門治療までどうするかということを徹底的に訓練しています。そして、その結果が、後で説明しますけれども、大きな成果を生んでいます。
自衛隊では、二〇一五年に、このことに関して防衛省・自衛隊の第一線救護における適確な救命に関する検討会を開催して充実を図っていますけれども、その中身を見る限りでは、現代の戦闘に実効性のあるものとなかなか考えることが難しいです。
米軍のデータなんですけれども、これ資料四を見ていただきたいんですけれども、ベトナム戦争の頃から、四肢、両手両足の出血による死亡をこの体制をつくることによって五分の一まで減らしています。また、気胸に関する死亡に関しては三十三分の一まで激減させています。昔は防ぎ得たらいいなと思っていた死が、今は防ぎ得る死になっておりますので、本当に進化しています。
一方、自衛隊でもこれをまねしてある程度のことはやっているんですけれども、例えば出血に対して止血帯を個人装備で配っていますけれども、実際その配り方の量や教育の中身を見ると、実際の効果は四%程度しかないんではないかというふうに言われています。完全に衛生資材が不足していて、また止血法の教育が標準化されておらず、しかも徹底していないという、この原因になります。
また、陸上自衛隊なんですけれども、救命ドクトリンというのがあって、これは、受傷してから十分以内にしっかりと救護が終える、そして一時間以内に後方に行ってダメージコントロールのオペを受ける、こういったのを目標にして今体制を組もうとしています。
ただ、最近のドローンなどを使った戦場を見てみると、この対応が多分間に合わないと思っています。例えばドローンが爆弾を投下したときには、ただ投下するんじゃなくて、爆薬の周りに鉄球というか、そういったもの、破片を入れて、一回で一万発以上のちっちゃな弾頭が飛んできます。それを上から飛んできます。そして、同時に一人の体に何百発って弾が当たります。そうすると、全身から出血を起こすんですね。そうすると、もう全身の出血が大きいですから、大体二分以内ぐらいにもう出血を止めなければなりません。今、自衛隊は、止血バンド二本しか持っていません。こんなの止まるわけがなくて、もっと大量の器具を持たなければできません。だから、最近は、もう完全に爆発力が上がりましたから、最近のテーマは、体幹そのものからの出血をどう止めていくかという話です。
また、野戦病院に戻ろうと思っても、上からドローンが監視していますので表から出れません。ウクライナではトンネルを三日間掘り続けて何とか救護まで行ったという話ですから、十分じゃないんですね、一時間じゃないんですね。もう何日という世界も存在していますから、根本的に今の救命ドクトリンそのものを変えていかないと命を守ることができないと思います。
さらに、日本の同盟国や準同盟国に関しては、TCCC、先ほどのガイドラインに加えて、もう一段上の延命応急処置ガイドラインの整備も進んでいて、隊員の命を絶対守ろうという仕掛けをつくっていますけれども、どうも日本は一周も二周も遅れている感じがありますので、是非大臣、これを進めるために、ちゃんとした救命目標の設定とか、実効性のあるドクトリンですとか、そのためのガイドラインの指定とか、さらに衛生材料の整備、資材の整備、そして何よりも教育と訓練の徹底、こういったことを是非進めていっていただきたいと思います。いかがでしょう。
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小泉進次郎(自民)防衛大臣
自衛隊ではT3Cというそうですが、このT3Cに準じた高度な救命処置を行える第一線救護衛生員の養成を進めております。また、救命率を向上させるため、受傷から一時間以内に搬送し、緊急手術を受けられる体制を整備しているところです。さらに、今、石田先生からお話があったように、ウクライナ戦争における戦訓を踏まえ、一時間以内に搬送できない状況などを想定した救命処置の追加についても検討を進めております。
そして先日、私が習志野駐屯地を視察した際に、現地の部隊から、隊員が負傷した場合に現場で行うことのできる救命処置には制限があると、しかし、いざというときに自分たち自身で…
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石田昌宏(自民)
本当に命を守る人の命を守るといった観点、是非大事だと思いますので、進めていただきたいと思います。
今日は、どちらかというと質問というよりも提案に近いことを三点させてもらいましたけれども、私もこれからも政治家の立場で実現のために頑張ってまいりたいと思います。
以上です。どうもありがとうございました。
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藤川政人(自民)
以上で石田昌宏君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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