根本祐二東洋大学名誉教授

2026年4月15日・第221回国会 参議院 国民生活・経済に関する調査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 76 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 100 発言)

ありがとうございました。

そうですね、まず、一万人の根拠ですけれども、これは公立小学校が一応各学年二クラス維持できるぎりぎりのラインということです。本当は一万三千人ぐらい必要なんですけれども、一万人であれば、三十五人とは言わないまでも、二十五人とか三十人ならできるということですので、ぎりぎり最低限のラインかな、それで一万人を算出しています。

一万人あれば、内科とか外科、外科は簡単なものであれば内科医ができますので、あと歯科、それからガソリンスタンド、スーパー、コンビニも一万人あれば可能です。複数可能です。したがって、基本的に我々が用を足すときは、これらのここに書いてあるような、ガソリンスタンドも含めてですけれども、こういうところにしか行かないわけですよね。百貨店に毎日行く人いないわけですよね。文化ホールに毎日行く人いないわけですよね。ですから、そういうときは大都市に行けばいいけれども、日常の用、一〇〇%足りるというのは、一万人の拠点があれば足りますということです。

それで、今は、今何が行われているかというと、あえて一万人の拠点をつくらせないようにばらまいている状態だと思いますね。ばらばらといろんなところに、図書館こっちに造ったから今度は公民館こっちに造ろうとか、郵便局こっちにあるから病院こっちにしようかと、ばらばらとやっている。これが公平に見えて実は全く公平でないんです。というのは、こんな地域には誰も若い人住みたくなくなる、用は足りないから。だったら、鹿児島であれば鹿児島市に行くよとか、博多に行くよというふうになってしまう。あえて分散を促しているのが現状だと思うので、意図して一万人の拠点をつくらないとこれはつくれないですというのが一万人の話です。

あと、島嶼部については、これは当然考えております。それで、まずは、奄美にしても、徳之島にしても、種子屋久にしても、一万人以上いるわけですよね。ですから、奄美に関して言うと、一万人の拠点が数か所できます。というのを考えれば、離島だからといって別のルールを適用する必要はないです。

徳之島の話をすると、徳之島は実は二つぐらい拠点ができるぐらいの大きさあるんですけれども、実は、ちょっと最近のデータ見ていませんけれども、小学校が十数校あるんですよね。小規模校がいっぱいあるんです。元々、合併自治体、元々の村が引きずってきたもの全部そのまま残しているんですね。これは大人の論理でしかないんです。もっと言うと、高齢者の論理でしかないんです。小規模校に子供たちを張り付けているんです。子供人質論というふうによく言うんですけれども、それはおかしいでしょうと思います。ですから、拠点をつくることによって、むしろその離島の機能が高まる、一々どこかに行かなくても済むよというふうにするためには、集中投資をした方がいいのではないかなと思います。

一万人以下の島もあります、当然。ということなので、そこはちょっと別のルールが必要かなと思っていまして、実は一万か所の中には三大都市圏がいっぱいあるわけですよ。東京であれば百メートル先に別の学校があったりするんですね。こういうのはちょっと大きめの拠点一つにして、その枠を離島の方に振り向けていくというような考え方を取っています。それは計算上なんですけれどもね。ですから、離島は例えば五千人でもいいよとかというルールを作ることは、ダブルスタンダードになりますけど、それは可能だと思います。ただし、そのときには民間が投資しますから、一万人よりも五千人というのは相当損益分岐点が上がってしまうので、一〇〇%は足りないかもしれない、でも七〇とか八〇%の用は足りるということでよければ、それはそれでもいいかなというふうには思います。

なので、全ての島嶼部を守るということは、それはなかなか難しいと思います。もし安全保障という意味で守りたいのであれば、それは島民がそのまま残ってくれというんじゃなくて、例えば自衛隊が駐在するとか、そういうような形でやっていかざるを得ない。これは別に鹿児島に限りませんけれども、北海道なんかでもそうですけれども。安全保障なり、あるいは地産地消、国土保全という観点で必要だというのであれば、住民がそれをやるんではなくて、国の責任でやっていく、国家公務員がそこに行く。まあ住まなくてもいいかもしれませんけど、保全業務をやるというような仕組みでやっていくということがあり得るんではないか。ちょっと話が、今日の話とは別になりますけれども、そういうふうに考えております。

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