田中均株式会社日本総合研究所国際戦略研究所特別顧問

2026年3月4日・第221回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 73 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 75 発言)

アメリカがアジェンダを作ってきたという意味は、例えばアメリカが作ったアジェンダで国際社会は動いてきたという意味なんですけど、それを最近になって、アメリカが作ってきたアジェンダというのは、テロとの戦いであるとか、あるいは気候変動の防止とか、自由貿易とか、そういうものを作ってきた。

ところが、アメリカが今やっているのは、そういう自分たちが作ったアジェンダから撤退しているということであって、必ずしもアジェンダを作らなくなったということじゃない。もうアメリカ一国で行動するから国際的なアジェンダを作る必要はないということなのかもしれない。

外交で戦争を止められたか。少なくとも、いろんな戦争の終わり方、もちろん、日米戦争はなぜ止まったんだろうか、それは日本が徹底的に空爆を受け、原子力爆弾を落とされたから止まったんじゃないかというふうに言われるかもしれないけれども、どこかでやっぱり外交の力は働いているんだろうと思うんですよね。要するに、徹頭徹尾日本が抗戦するということになったら、とにかく本土決戦なんですよ、それはね。だから、それを止める、やっぱりそのときにアメリカとの間で話合いはされている。

最近の例だと、やっぱり、例えば北朝鮮に対して、ペリーのときは空爆をすると言っていたのを、ちょっと待てよと。要するに、もう少し北朝鮮との間で対話をしてその核問題について解決をしようよといって日本が中心になってつくったのが六者協議だった。六者協議は、いや、そんなこと言って成果を上げないじゃないか、上げなかったじゃないかということを言われるかもしれない。六者協議をやったから、結果的に北朝鮮は核開発進んでいったじゃないかということを言われるかもしれない。

だけど、あのときにアメリカがやったことというのは、実は要するに二重のスタンダードでやったわけですね。一方ではその六者協議という枠組みをつくり合意をつくって、一方では銀行に対して金融制裁を打ったという、金正日に行く口座についてね。アメリカという国の最大の問題は、政権によって政策が全く違ってくるということなんですよね。

ですから、日本という国、日本という国は一種、コンティニュイティーあるわけですよね。これは、野党が政権を取るに至ったとしても、外交政策のコンティニュイティーってあるんですよね。だから、そういう意味からいけば、私はアメリカに対して常に物を言う体制を整えていくのが必要だというふうに思う。だけど、それが結果的に戦争を止めることになるかどうかというのはもちろん分からないけど、やっぱり日本は戦争を止める、イランでの戦争を止めるためにアメリカに対して物を言うべきなんじゃないですかね。

前後のやりとり

69の発言を見る