地方の医療機関からは、全国一律標準費用にするということに対する不安の声も上がっておりますので、現場が困ることのないように御対応をお願いしたいと思います。
次に、産科医の人材不足についてお伺いをいたします。
我が国の産科医療をめぐっては、過去に大きな転換点がございました。二〇〇四年の福島県立大野病院事件は、帝王切開手術中に患者が死亡したことを受けて、執刀した産婦人科医が業務上過失致死罪で逮捕、起訴されたという事案でございます。最終的には無罪判決が下されたものの、この事件は医療界に大きな衝撃を与えたと聞いております。
どれほど真摯に医療に向き合っても刑事事件に発展し得るという現実は、産科という元々緊急性が高くて高度で不確実性を伴う診療領域から医師が離れていく大きな要因の一つとなったと言われております。これに加えて、当直や緊急呼出しが常態化した極めて過酷な勤務環境も相まって、産婦人科を志望する医師の数が減少し、地域の分娩取扱施設の閉鎖が相次いだことは記憶に新しいところでございます。
こうした深刻な状況への対応として、二〇〇九年には産科医療補償制度が創設されました。分娩に関連して重篤な脳性麻痺が生じた場合に、過失の有無にかかわらず補償を行うこの無過失補償制度は、医師と患者双方にとって訴訟によらない紛争解決の道を開くものであり、産科医が萎縮することなく医療に専念できる環境の整備に一定程度寄与してきたものと評価をしております。また、二〇二四年度からは医師の働き方改革による時間外労働の上限規制が医療機関にも適用され、勤務環境の改善という観点からも一つ前進があったというふうに認識をしております。
しかしながら、こうした制度整備の積み重ねを経た今もなお産科医不足は解消されたとは言い難い状況にあるのではないかと感じております。他方では、分娩を取り扱う施設が引き続き減少しており、隣の市町村まで出産に行かなければいけないというような地域も少なくありません。
そこでお伺いいたしますが、産婦人科医の数はこの二十年でどのように推移をしてきたのでしょうか。また、その地域分布はどのように変化をしてきたのか。あわせて、分娩施設の推移についても政府として把握されている数字をお示しいただきたいと思います。また、現時点において産婦人科医の数及び地域的な配置は国民の需要に対して十分な水準にあると政府が評価されているかどうか、御認識をお聞かせください。
220間間隆一郎厚生労働省保険局長
お答えいたします。
今回の見直しは、出産に係る妊婦の方々の経済的負担の軽減を図るために、正常分娩に相当する部分については現物給付化するものでございます。その中で、診療報酬との関係でございますけれども、厚生労働大臣の指定を受けた施設からの現物給付方式だということ、あるいは医療保険財源により公定価格が施設に直接支払われるという点においては、委員御指摘の診療報酬と同様の仕組みと言えると思います。
ただ、その上で、分娩に関しましては、これも様々な委員からも御指摘等があったかと思いますが、実態様々でございまして、私がさかしげに申し上げるのもあれなんですが、比較…
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宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
その上で、地域差の問題をお伺いいたします。
我が国の出産をめぐる状況は、地域によって実態が大きく異なっております。都市部と地方では分娩件数には大きな隔たりがありまして、件数が少なければ一件当たりのコストは当然上昇するものと思います。また、産科医の不足、これが全国的な課題でありますが、とりわけ地方においては深刻であり、分娩を取り扱う医療機関そのものが減少し続けております。さらに、交通アクセスの不便な地域では、産婦人科への移動そのものが大きな負担となっており、公立病院が地域の分娩を一手に引き受けながらも、慢性的な赤字に苦しんでいる…
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222間間隆一郎厚生労働省保険局長
お答えいたします。
今回の新しい給付方式に当たっては、やはり妊婦の方々の負担を軽減するということと同時に、やはり地域の周産期医療体制を守っていくということも重要なミッションなんだろうというふうに思っております。
特に、基本単価と、包括価格と申し上げましたけれども、この基本単価をどういうふうに設定するのかというのが非常に重要なポイントだと思っています。今委員から御指摘いただきましたように、地域によって、例えば地方都市でいきますと、物価は安いかもしれないけれども、残念ながら出生数は減少傾向にあるということですから、その掛け算で考えますと、やはりそういう厳…
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- (上の発言)
223
宮出千慧(参政)
地方の医療機関からは、全国一律標準費用にするということに対する不安の声も上がっておりますので、現場が困ることのないように御対応をお願いしたいと思います。
次に、産科医の人材不足についてお伺いをいたします。
我が国の産科医療をめぐっては、過去に大きな転換点がございました。二〇〇四年の福島県立大野病院事件は、帝王切開手術中に患者が死亡したことを受けて、執刀した産婦人科医が業務上過失致死罪で逮捕、起訴されたという事案でございます。最終的には無罪判決が下されたものの、この事件は医療界に大きな衝撃を与えたと聞いております。
どれほど真摯に医療に向き合っても刑事事件に発展し得るという現実は、産科という元々緊急性が高くて高度で不確実性を伴う診療領域から医師が離れていく大きな要因の一つとなったと言われております。これに加えて、当直や緊急呼出しが常態化した極めて過酷な勤務環境も相まって、産婦人科を志望する医師の数が減少し、地域の分娩取扱施設の閉鎖が相次いだことは記憶に新しいところでございます。
こうした深刻な状況への対応として、二〇〇九年には産科医療補償制度が創設されました。分娩に関連して重篤な脳性麻痺が生じた場合に、過失の有無にかかわらず補償を行うこの無過失補償制度は、医師と患者双方にとって訴訟によらない紛争解決の道を開くものであり、産科医が萎縮することなく医療に専念できる環境の整備に一定程度寄与してきたものと評価をしております。また、二〇二四年度からは医師の働き方改革による時間外労働の上限規制が医療機関にも適用され、勤務環境の改善という観点からも一つ前進があったというふうに認識をしております。
しかしながら、こうした制度整備の積み重ねを経た今もなお産科医不足は解消されたとは言い難い状況にあるのではないかと感じております。他方では、分娩を取り扱う施設が引き続き減少しており、隣の市町村まで出産に行かなければいけないというような地域も少なくありません。
そこでお伺いいたしますが、産婦人科医の数はこの二十年でどのように推移をしてきたのでしょうか。また、その地域分布はどのように変化をしてきたのか。あわせて、分娩施設の推移についても政府として把握されている数字をお示しいただきたいと思います。また、現時点において産婦人科医の数及び地域的な配置は国民の需要に対して十分な水準にあると政府が評価されているかどうか、御認識をお聞かせください。
224森森光敬子厚生労働省医政局長
お答え申し上げます。
まず、ここ二十年間の推移ということでございますけれども、まず産婦人科医の数でございます。二〇〇四年に一万五百九十四人でございましたけれども、この議員御指摘の様々な事件等ございまして、二〇〇六年には一時的に一万七十四人まで減少しました。その後増加に転じまして、二〇二四年には一万一千六百九十人に増加したという状況でございます。
また一方、分娩取扱施設でございますが、二〇〇五年には二千九百三十三施設でございましたが、二〇二三年には千七百六十六施設と減少しているというところでございます。一方で、出生数が減少してきたということもありまして…
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宮出千慧(参政)
一旦減っていたのが増加傾向ということで少し安心をいたしましたが、地域偏在はやはりあるということですので、今後もしっかりとした対応をお願いいたします。
次に、周産期医療の集約化、重点化についてお伺いをいたします。
近年、晩婚化、晩産化の進行に伴いまして、高齢妊娠や不妊治療を経た多胎妊娠の増加など、いわゆるハイリスク妊婦の割合が高まっております。こうした妊婦に対応するためにはより高度な医療体制と専門的な人材が求められることから、産科医や助産師を始めとする医療従事者への負担は増大する一方であります。他方で、少子化の進行により分娩数そのものが減少しており、採…
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226森森光敬子厚生労働省医政局長
お答え申し上げます。
産科医師や分娩取扱施設が減少する地域が生じている中でも、妊婦の方が安心、安全に出産できる周産期医療体制を確保する、これがまず重要だと考えております。
そのため、都道府県においては、地域のニーズや実情を考慮して、議員御紹介いただきましたように、周産期母子医療体制を整えております。
これは、二次医療圏にとらわれることなく、周産期母子医療センターを基幹とした医療機関、機能の集約化、それから重点化を行うとともに、地域の分娩取扱施設や妊婦健診、それから産前産後ケアを行う施設との適切な役割分担、それから連携を行う等の取組が進められておりま…
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