処遇改善加算が、処遇改善分は人件費に限定するということで担保していただいているということなんですが、しかし、この職員一人一人にどれだけ届いているかというのは確認ができておらず、ここはちょっと疑問符が付くところかなというふうに思います。現場からは、基本給ではなく手当として支給されるケースも多く、名目賃金は上がったとしても手取りが上がった感覚がないといった声も聞こえてまいります。ここにちょっと配り方の構造的な問題があるのかなというふうにも思っております。
そして、この介護報酬と公定価格はもちろん市場で決まるものではなく、政府が水準の管理を行っているものであることに鑑みれば、介護職員や保育士の処遇が相対的に低い水準にとどまっているのは政府の政策の結果であると言うことができます。しかし、これまでも本当に多くの方がこの点を指摘し続けてきても、まだ他産業に追い付かないであるとか、こういった低賃金の状態が続いているということは、もっと根本的な構造的な問題が存在することを示唆しているのではないかと考えております。
ここで、ケア労働という概念に注目をしたいと思います。ケア労働というのは他者の日常生活を支える活動でして、育児や介護がまさにこれに該当いたします。このケア労働は、歴史的に見ると女性が担ってきたと言えます。これは女性ならではの愛情や道徳に起因する自然な行動であるというふうにこれまでみなされてきた、そして家庭内の無償労働の延長にあるとみなされてきたということから、そのために専門性が見えづらく、対価を支払う理由が生じづらい環境が形成されてきたのではないかという指摘がございます。
つまり、一般の感覚でいえば、これまで家庭でやってきたことを外に任せるということで、実際には保育士さんも介護士さんも物すごく知識が必要で、高度な専門性を持っていらっしゃるにもかかわらず、社会的に子守や家事の延長であるというふうな誤解が残っているのではないかということでございます。この立場に立つと、介護や保育の低賃金構造の一側面が説明できるのではないかと思います。
ここで発見されたケア労働に関しては、更に脱家族化すべきだ、つまり、家族が行うのではなく、これをもう全て労働として変換可能な状態にすべきだということが併せて主張されております。私個人としては、この脱家族化にはちょっともろ手を挙げて賛同することはできないんですね。特に保育に関して言えば、先ほどの私の例を挙げるまでもなく、子供は本来親と一緒にいたいのであって、それを阻んでしまうのは、これはもう親の都合であって社会の都合だと思うからであります。
実際、このことはケア労働のジレンマとされているようでございます。ケア労働は家族関係を前提としているために、脱家族化をしてしまうと、家族の関係性を変質させてしまうという指摘もされております。裏を返すと、家族でケアをしたい、つまり、家族化し続けたいと思うことがケア労働の価格押し下げ圧力となっており、保育従事者の低賃金環境が続くことに加担してしまっていると言うこともできます。子供と一緒に過ごしたい、親として子供のためになることをしたいと、そういう純粋な親の気持ちが、こういった思いもよらぬ影響を与えているかもしれないということでございます。
これは保育が典型なんですけれども、介護においても、やはり住み慣れた地域で家族が面倒見てあげたいという方もいらっしゃいまして、このジレンマが一定当てはまるのではないかなというふうに思っております。
ここで、厚生労働大臣及び内閣府副大臣に伺います。
ケア労働にこういったジレンマがあると言われておりますが、在宅介護、家庭保育を希望する家族の思いと、そして施設、保育所等で働く従事者の処遇改善との両立を実現するためにはどのような方法があると思われるでしょうか。
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宮出千慧(参政)
政府の方でしっかりと処遇改善には取り組んでいただいているということで、次にそのお話をさせていただきたいと思います。
御答弁いただきましたように、介護職員に対しては、介護報酬の介護職員等処遇改善加算の拡充を通じて、そして保育士に対しては公定価格上の人件費の改善を通じて実施をされているかと思います。しかし、これらは事業主に入っていくものであるために、介護職員や保育士の処遇改善にそのままつながるとは限らないのではないかと思います。
ここで厚労省及びこども家庭庁に伺います。
介護報酬、公定価格におけるお金の流れを踏まえまして、処遇改善の実現をどのように担保…
この発言のページ
98黒黒田秀郎厚生労働省老健局長
お答え申し上げます。
委員御指摘の介護報酬の処遇改善加算につきましては、委員御指摘のとおり、事業主に介護報酬の加算として支払われるものではございますが、その支給の要件として、加算額の全額を賃金改善に充てることを要件としておりまして、その算定額に相当する賃金改善が行われない場合は返還事由に該当するという取扱いになっております。
このため、処遇改善加算は処遇改善を確実に継続的に講ずる効果があるものと考えておりまして、令和八年度改定におきましても、処遇改善加算の拡充によりまして対応しているところでございます。
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99竹竹林悟史こども家庭庁長官官房審議官
保育士に関する部分につきましてお答え申し上げます。
先ほど副大臣からも御答弁いただきましたけれども、令和八年度予算案では、令和七年人事院勧告を踏まえましてプラス五・三%の改善をし、令和七年度補正予算に引き続いて反映しているところでございます。この人事院勧告を踏まえた公定価格の増額分につきましては、全て人件費でございます。施設や事業所に対しては、全額を確実に賃金の改善に充てることを要請するとともに、多くの事業所が取得しています処遇改善等加算の要件といたしまして、全額を確実に賃金の改善に充てていることを求めているところでございます。
こども家庭庁といたし…
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- (上の発言)
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宮出千慧(参政)
処遇改善加算が、処遇改善分は人件費に限定するということで担保していただいているということなんですが、しかし、この職員一人一人にどれだけ届いているかというのは確認ができておらず、ここはちょっと疑問符が付くところかなというふうに思います。現場からは、基本給ではなく手当として支給されるケースも多く、名目賃金は上がったとしても手取りが上がった感覚がないといった声も聞こえてまいります。ここにちょっと配り方の構造的な問題があるのかなというふうにも思っております。
そして、この介護報酬と公定価格はもちろん市場で決まるものではなく、政府が水準の管理を行っているものであることに鑑みれば、介護職員や保育士の処遇が相対的に低い水準にとどまっているのは政府の政策の結果であると言うことができます。しかし、これまでも本当に多くの方がこの点を指摘し続けてきても、まだ他産業に追い付かないであるとか、こういった低賃金の状態が続いているということは、もっと根本的な構造的な問題が存在することを示唆しているのではないかと考えております。
ここで、ケア労働という概念に注目をしたいと思います。ケア労働というのは他者の日常生活を支える活動でして、育児や介護がまさにこれに該当いたします。このケア労働は、歴史的に見ると女性が担ってきたと言えます。これは女性ならではの愛情や道徳に起因する自然な行動であるというふうにこれまでみなされてきた、そして家庭内の無償労働の延長にあるとみなされてきたということから、そのために専門性が見えづらく、対価を支払う理由が生じづらい環境が形成されてきたのではないかという指摘がございます。
つまり、一般の感覚でいえば、これまで家庭でやってきたことを外に任せるということで、実際には保育士さんも介護士さんも物すごく知識が必要で、高度な専門性を持っていらっしゃるにもかかわらず、社会的に子守や家事の延長であるというふうな誤解が残っているのではないかということでございます。この立場に立つと、介護や保育の低賃金構造の一側面が説明できるのではないかと思います。
ここで発見されたケア労働に関しては、更に脱家族化すべきだ、つまり、家族が行うのではなく、これをもう全て労働として変換可能な状態にすべきだということが併せて主張されております。私個人としては、この脱家族化にはちょっともろ手を挙げて賛同することはできないんですね。特に保育に関して言えば、先ほどの私の例を挙げるまでもなく、子供は本来親と一緒にいたいのであって、それを阻んでしまうのは、これはもう親の都合であって社会の都合だと思うからであります。
実際、このことはケア労働のジレンマとされているようでございます。ケア労働は家族関係を前提としているために、脱家族化をしてしまうと、家族の関係性を変質させてしまうという指摘もされております。裏を返すと、家族でケアをしたい、つまり、家族化し続けたいと思うことがケア労働の価格押し下げ圧力となっており、保育従事者の低賃金環境が続くことに加担してしまっていると言うこともできます。子供と一緒に過ごしたい、親として子供のためになることをしたいと、そういう純粋な親の気持ちが、こういった思いもよらぬ影響を与えているかもしれないということでございます。
これは保育が典型なんですけれども、介護においても、やはり住み慣れた地域で家族が面倒見てあげたいという方もいらっしゃいまして、このジレンマが一定当てはまるのではないかなというふうに思っております。
ここで、厚生労働大臣及び内閣府副大臣に伺います。
ケア労働にこういったジレンマがあると言われておりますが、在宅介護、家庭保育を希望する家族の思いと、そして施設、保育所等で働く従事者の処遇改善との両立を実現するためにはどのような方法があると思われるでしょうか。
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上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
介護保険制度につきましては、高齢者の介護を社会全体で支える仕組みでありまして、制度創設から二十五年が経過をいたしました。利用者数は三・六倍、約となっております。
今、介護保険制度、やはり高齢者の介護になくてはならないものとして、国民の間に定着、発展をしているのではないかと考えております。今し方ジレンマというお話がありましたが、必ずしも介護サービスは家庭内での無償労働の延長だと捉えていると言い切るのはなかなか難しいのではないかなというふうに考えております。
そうした中で、先ほども申し上げましたけれども、介護分野の職員の処遇改善、これ本当に重要だと考えて…
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津島淳(自民)内閣府副大臣
お答え申し上げます。
子供政策の基本理念を定めたこども基本法におきましては、子供の養育について、家庭を基本として行われ、保護者が第一義的責任を有しており、家庭での養育が困難な子供にはできる限り家庭と同様の養育環境を確保することにより、子供が心身共に健やかに育成されるようにすることとされております。
その上で、保育所や認定こども園等においては、就労等の事由によって家庭での保育が困難な子供について、単に預かるだけでなく、質の高い教育、保育を提供し、一人一人の子供の育ちをしっかりと支援することができる環境を整えることが重要であると考えてございます。
この…
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宮出千慧(参政)
ありがとうございます。
介護士さん、保育士さんの重要性を是非伝えていただいて、賃金が上がるようにしていただけたらと思います。
ここで、ちょっと看護師に注目をしたいと思います。看護も傷病者の生活を支えるというケア労働的な要素を有していると思いますが、先ほどの配付資料、表一のように、介護、保育の従事者と比較して年収が約百万円高く、一般会社員と同水準であり、低賃金構造から逃れていると言えるかと思います。この点に、介護、保育の処遇改善を図るヒントが隠れているのではないかと考えます。
厚労省の政府参考人にお伺いをいたします。
看護師がケア労働に由来する低賃…
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