続いて、GX排出量取引制度、GXETSとの連携と企業支援について伺います。
本年度から、GXETS、企業ごとに温室効果ガスの排出枠を決め、その枠を超えて排出した企業と削減が進んで枠が余った企業との間で排出枠を売買する仕組みが本格稼働し、国内企業のクレジット需要は急増することが予想されます。
JCMクレジットはGXETSの対象クレジットの一つとされておりますが、現状では、パートナー国側のアクションの遅れがボトルネックとなり、クレジット発行が滞る懸念があります。企業が安心して投資できるよう、政府として相手国政府への働きかけや手続の迅速化、デジタル化をどう進めるのかについて見解をお伺いします。
80
石原宏高(自民)環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)
民間の資金、人材を最大限に活用してJCMを推進していくことは、我が国のネットゼロの実現に必要であります。さらには、世界の脱炭素化を進めるためにも重要であります。また、日本の企業の海外展開にも資するものであるというふうに考えております。
こうした考えの下、例えばJCM設備への補助事業では、各国でのJCMの実施実績に応じた補助率を段階的に下げることでより効果的に民間資金の投入を促す制度設計としております。
また、環境省では、補助金によらず、民間資金を中心とするJCMプロジェクト、いわゆる民間JCMを推進しているところであります。民間JCMの取組拡大に向け…
この発言のページ
81伊伊藤辰夫(国民)
クレジットの質の確保とパリ協定第六条への対応。
大臣は質の高い炭素市場の構築に言及されました。国際社会では、クレジットの信頼性が厳しく問われています。日本が主導するJCMにおいて、パリ協定第六条に基づく相当調整のルール運用をパートナー国とどのように合意し、二重計上を防ぐ透明性の高いプロセスを担当していくのか、お伺いします。
また、削減量の算定について第三者機関による確認が行われていることは承知していますが、プロジェクトの件数に対し十分な検証体制となっているのでしょうか。確認の遅れによって全体の進行が停滞することがないよう、十分な体制を構築しておくこと…
この発言のページ
82関関谷毅史環境省地球環境局長
お答えいたします。
JCMがパリ協定六条に沿ったものとなりますよう、二重計上を防ぐ仕組みでございます相当調整を行うルールを含むガイドラインを各パートナー国との間で順次合意をしてございます。
このガイドラインに基づきまして、昨年、二〇三〇年のNDCに活用できるクレジットをタイ及びモルディブとの間でそれぞれ発行いたしました。こうしたガイドラインやクレジット発行に向けた手続は全てウェブサイトで公開をしており、透明性を確保しているところであります。
また、民間JCMの拡大のためには、第三者検証機関の確保が重要であります。そのため、日本及びパートナー国におけ…
この発言のページ
- (上の発言)
83伊伊藤辰夫(国民)
続いて、GX排出量取引制度、GXETSとの連携と企業支援について伺います。
本年度から、GXETS、企業ごとに温室効果ガスの排出枠を決め、その枠を超えて排出した企業と削減が進んで枠が余った企業との間で排出枠を売買する仕組みが本格稼働し、国内企業のクレジット需要は急増することが予想されます。
JCMクレジットはGXETSの対象クレジットの一つとされておりますが、現状では、パートナー国側のアクションの遅れがボトルネックとなり、クレジット発行が滞る懸念があります。企業が安心して投資できるよう、政府として相手国政府への働きかけや手続の迅速化、デジタル化をどう進めるのかについて見解をお伺いします。
84関関谷毅史環境省地球環境局長
お答えします。
パリ協定六条に沿った形でJCMを実施するためには、パートナー国の承認手続等が必要であります。そのため、パートナー国における六条の実施体制構築に向けた支援、それから案件の進捗に応じたパートナー国政府への働きかけを行っております。あわせて、昨年四月には、日本政府指定のJCM実施機構、JCMAの運用を開始し、日本側の体制強化にも取り組んでおります。こうしたことによりまして、クレジット発行に向けた手続の迅速化に取り組んでおります。また、手続のデジタル化につきましても課題の整理などを行っているところでございます。
令和八年度予算案も活用しまして…
この発言のページ
85伊伊藤辰夫(国民)
現在、パートナー国は三十か国を超えましたが、依然としてアジア中心であります。一・五度目標の達成には、アフリカや中南米など、より広範囲な地域での展開が不可欠です。日本発のJCMが世界中の炭素市場の手本となるような、グローバルスタンダートとなるためにどのような外交戦略を描いているのか、お伺いします。
この発言のページ
86関関谷毅史環境省地球環境局長
お答えいたします。
我が国は、現在、三十一か国のパートナー国と二百九十件以上の事業を実施してございます。また、日本企業の海外展開の観点を踏まえまして、パートナー国にはアフリカや中南米の国々も含まれており、これらの国で約四十件のJCM案件を実施しているところでございます。
JCMが今後も世界の炭素市場をリードしていくためには、アジアを始めとする各国との間でJCMクレジットの発行事例を積み上げていくことが重要と考えております。先ほども触れましたけれども、昨年十一月にはタイ、そして十二月にはモルディブとの間で二〇三〇年のNDCの達成に活用できるクレジットを…
この発言のページ