平木大作 (公明党)

2026年5月21日・第221回国会 参議院 外交防衛委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 62 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 142 発言)

ありがとうございます。

このケネディ大統領の苦悩の部分に着目をされたということ、そして、この現実主義と理想主義のはざまの中で、まさにその大事な決断を下された大統領なんだなと、私もある意味同感、共感するところが多々あると思っています。

そして、今、小泉大臣の御答弁の中にも触れていただきましたこのキューバ危機ですね、今日、山田吉彦先生もキューバのことを先ほど触れられていました。ちょっとこの事例を通じてまた少し議論ができればというふうに思っているんですが。

キューバ危機、一九六二年十月ですから、もう六十年以上前の歴史的な出来事になります。このときまさにケネディ当時の大統領が直面されたのが、空爆なのか、全面侵攻なのか、はたまた何なのかと、いろんなオプションがあった。その中で、最終的には海上封鎖、米国としては正式にはいわゆる検疫だと、いわゆる軍事行動ではないんだという整理をされているようでありますけれども、検疫という手段を取られ、そして、結果として、これは米ソの核戦争に至らなかったというそういう、回避をされたということなわけです。

これ本当に、キューバ危機って六十年前のことですけれど、ある意味リアルタイムに、ケネディ大統領がまさにどういうところに苦悩されたのかということをすごく追っていけるようになっているのは、私、すばらしいなと思っていまして、実際にこの決断に至るまでの十三日間、非常に濃密な議論が行われているんですけれども、ケネディ大統領自身も何度も翻意しているんですよね。もうこれは、いよいよあしたにでも危機が来るかもしれないから攻めてしまえみたいなふうに一度腹を決めるんだけれども、いやと踏みとどまったり、本当にまさに苦悩されたこともあると思っていますし、歴史的な評価の中では、いや、あれは決断の結果回避できたわけじゃないんだと、運が良かっただけなんですみたいな整理をされている方もいる。

改めて、今少し触れていただきましたけど、小泉大臣が、このキューバ危機において、特にケネディ大統領の決断ですとか、あるいは行動の中で着目しているところあったら是非教えていただきたいのと、併せて聞いちゃうんですけど、もう一つ、やっぱりこれ、大臣、今日議論したいのは、この歴史的な事実の中から、じゃ、日本としてどこをある意味学んでいくのか、あるいは今後の防衛政策の中に何を教訓としてやっぱり取り組んでいくのかということなんだというふうに思っています。

もう紹介するまでもないんですが、古典的な名著に、ハーバード大学の行政大学院の初代院長を務められましたグレアム・アリソン、彼が書いた「決定の本質」という本があります。大臣も読まれたことあるかもしれません。キューバ危機のまさに意思決定のプロセスを非常に詳細に分析をされていまして、初版は一九七一年に出ているんですけれども、改訂もしながら、今でもこれ行政大学院で教科書として使われているそうなんですが。

端的に紹介すると、三つの本当にクラシックな分析のフレームを使っていまして、その一つは、因果関係ですね、因果関係ということに着目をして、要はこれは合理的な決定だったのかどうかという角度から一つは検証していく。二つ目は、組織の理論ということに着目をして、アメリカの政府という巨大な行政組織の中で、じゃ、能力としてどういうものがあったのかとか、文化とか手続の面でどうだったのかみたいなことを検証され、そして三つ目は、やっぱり政治的な駆け引きですね、合理性とは別の部分の政治的ないろいろな思惑ですとか駆け引きの中でこの決定はどう下されたのかという、こういう三つ。本当に時間を経て、今読んでも全くもって古びていない、非常に参考になるところが多いなと思っています。

このキューバ危機の中から、現在の日本が学ぶべきこと、こんなところについてもお考えをお伺いできればと思っております。

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