片山さつき (自由民主党)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)

2026年3月4日・第221回国会 衆議院 予算委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 10 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 358 発言)

予算委員会での省庁別審査をお願いするに当たり、令和八年度予算の前提となる現下の我が国の財政状況について御説明申し上げます。

我が国の名目GDPは六百兆円を超えて七百兆円に近づいており、高い成長の下では二〇四〇年頃に一千兆円程度の経済が視野に入ります。賃上げ率は二年連続で五%を上回るなど、日本経済は、デフレ・コストカット型経済から、新たな成長型経済に移行する段階まで来ました。一方で、我が国は、静かな有事ともいうべき人口減少や、長期にわたるデフレから一転した物価高、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境等に直面しています。こうした中で、潜在成長力は伸び悩み、個人消費は力強さを欠いております。

このような状況においては、今の国民の暮らしを守る物価高対策を早急に講じること、そして、日本経済の強さを取り戻すことが重要です。そのためには、令和七年度補正予算を迅速かつ適切に執行するとともに、令和八年度予算、令和八年度税制改正を実行に移し、切れ目のない経済財政運営を行う必要があります。

令和八年度予算は、令和七年度補正予算に続き、強い経済を実現する予算であり、複数年度の取組や歳出構造の平時化に向けた取組を推進し、重要施策について当初予算での増額を実現しております。

具体的には、診療報酬改定、介護報酬改定を始め、予算全体について、経済、物価動向等を適切に反映したほか、防衛力強化、子供、子育て支援、GX、AI、半導体といった、従来から財源を確保して複数年度で計画的に取り組んでいる重要施策を引き続き推進しております。また、新たな財源確保や予算全体のめり張りづけを通じて、いわゆる教育無償化を始めとする重要施策について、予算を増額しております。

歳出につきましては、まず、一般歳出は約七十兆一千六百億円となっております。これに地方交付税交付金等約二十兆八千八百億円及び国債費約三十一兆二千八百億円を加えた一般会計総額は、約百二十二兆三千百億円となっており、前年度当初予算に対し、約七兆一千百億円の増額となっております。

一方、歳入につきましては、租税等の収入は約八十三兆七千四百億円、その他収入は約八兆九千九百億円を見込んでおります。また、公債金は、約二十九兆五千八百億円となっており、十七年ぶりに三十兆円を下回った前年度当初予算に続き、二年連続で三十兆円を下回っております。

これらの結果、公債依存度は二十七年ぶりに三〇%を下回った前年度当初予算の二四・九%から更に低下し、二四・二%となっております。あわせて、一般会計のプライマリーバランスは、当初予算としては、二十八年ぶりに黒字化しております。このように財政規律にも配慮した姿となっております。

高市内閣が掲げる責任ある積極財政は、プロアクティブな、先を見据えた財政政策であり、決して、いたずらに拡張的に規模を追求するものではありません。歳出歳入両面で強い経済を支える財政構造への転換を図ることが重要です。私が担当大臣として取り組んでいる租税特別措置、補助金の見直しも、その取組の一つです。

引き続き、ワイズスペンディングを徹底しながら、成長率を高めていくことと相まって、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げ、財政の持続可能性を、そして、マーケットからの信認を確保してまいります。

以上、現下の我が国の財政状況につきまして御説明申し上げました。

よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

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