お答えいたします。
諸外国におきましては、日本と同様の教科書の使用義務あるいは検定制度がない国も多いわけでございまして、日本の教科書と一様に比較できるものではございません。
多くの欧米諸国におきましては、学校あるいは教師がそれぞれ自ら選んだ教材を教科書として使用しているケースもかなり多い。あるいは、一つの国においても各州ごとに取扱いは全く異なるといったものでございまして、日本の教科書制度のように、一定の質をしっかり担保をしながら、そして発行者の工夫も生かし、子供たちに学習指導要領に基づく適切な内容を教える、そうした仕組みあるいは内容のものに必ずしもなっているわけではございません。
それを前提とした上ででございますけれども、スウェーデンのお話がございました。スウェーデンにつきましては、印刷出版物である教科書の購入を補助する仕組みを近年導入したことは事実でございます。ただ、これは、デジタル化を全てやめて紙の教科書に全て回帰しようとか、あるいは紙にしようというものではございません。
実際、デジタル化を推進した二〇一〇年代には、スウェーデンは国際学力調査の順位は上昇していたこと、あるいは、OECDの分析によりますと、このスウェーデンの政策というのは、生徒の年齢等に応じたデジタルの活用のバランスを追求したものであるという分析もされてございます。また、スウェーデン国内でも、義務教育あるいは高校段階でのタブレット等の使用を廃止した事実もございません。
また、フィンランドのことも時々出ますけれども、フィンランドにつきましては、まさにフィンランドの中の自治体ごとによってデジタルの活用の方針というのは様々でございますが、フィンランド政府としては、デジタルと紙のそれぞれのよさを生かす方針であることを確認してございます。
諸外国の状況も文部科学省としても参考にしながら、今後とも、デジタルのよさを適切に生かすことができる学習環境の構築を着実に進め、学びの充実を図ってまいりたいと考えてございます。
12
青山周平(自民)
これまでずっと紙のみで教育が行われてきましたが、令和二年から一斉に一人一台端末の整備が進んで、一斉にデジタル化をしております。是非、この後も御質問いたしますが、実証研究だとかいろいろな研究に不断に取り組んでいただきながら、大胆に進めていくことは重要でありますけれども、慎重に効果を検証しながら進めていっていただきたいというふうに思っております。
ただ、教科書にデジタルを取り入れることの、先ほども申し上げましたとおり、学力へのプラスの効果、大いに期待をしております。既に、もう数年間、今、ネクストGIGAに入っておりますが、学校現場でこのデジタル教材の活用が…
この発言のページ
13望望月禎文部科学省初等中等教育局長
お答えいたします。
先ほど文部科学省における一定の調査研究のこともお答え申し上げましたけれども、現在、先ほど申し上げましたように、英語について一〇〇%の小中学校に代替教材を配付している、あるいは、算数、数学につきましては、希望の学校、五五%ぐらいの学校に配付している。あるいは、別の他の教科の調査研究などもこれまで実施してまいりました。
その中で我々が分かりましたことは、現行の教科書代替教材ではございますけれども、現行の教科書代替教材をいつも使う児童生徒ほど、授業内容の理解、主体的、対話的で深い学びといった項目での肯定的な回答割合が高いことが分かってま…
この発言のページ
14
青山周平(自民)
ありがとうございました。
データ検証をしながら、この教材は、また、この教科に対しては有効なものが出ているなどなど、しっかりと教科別、年齢別、そういったところの検証を進めていただくことによって、更なるデジタル教材の活用を進めていただきたいというふうに思っております。
次は、ちょっと海外のことに関してお伺いをさせていただきます。
先日、一週間ぐらい前にBBCのニュースで、見出しは、こんなことが書かれておりました。紙の教科書へ回帰、スウェーデンは、なぜデジタル教材から離れているのか。
日本よりも早くデジタルを取り入れた北欧諸国があります。そういったとこ…
この発言のページ
- (上の発言)
15望望月禎文部科学省初等中等教育局長
お答えいたします。
諸外国におきましては、日本と同様の教科書の使用義務あるいは検定制度がない国も多いわけでございまして、日本の教科書と一様に比較できるものではございません。
多くの欧米諸国におきましては、学校あるいは教師がそれぞれ自ら選んだ教材を教科書として使用しているケースもかなり多い。あるいは、一つの国においても各州ごとに取扱いは全く異なるといったものでございまして、日本の教科書制度のように、一定の質をしっかり担保をしながら、そして発行者の工夫も生かし、子供たちに学習指導要領に基づく適切な内容を教える、そうした仕組みあるいは内容のものに必ずしもなっているわけではございません。
それを前提とした上ででございますけれども、スウェーデンのお話がございました。スウェーデンにつきましては、印刷出版物である教科書の購入を補助する仕組みを近年導入したことは事実でございます。ただ、これは、デジタル化を全てやめて紙の教科書に全て回帰しようとか、あるいは紙にしようというものではございません。
実際、デジタル化を推進した二〇一〇年代には、スウェーデンは国際学力調査の順位は上昇していたこと、あるいは、OECDの分析によりますと、このスウェーデンの政策というのは、生徒の年齢等に応じたデジタルの活用のバランスを追求したものであるという分析もされてございます。また、スウェーデン国内でも、義務教育あるいは高校段階でのタブレット等の使用を廃止した事実もございません。
また、フィンランドのことも時々出ますけれども、フィンランドにつきましては、まさにフィンランドの中の自治体ごとによってデジタルの活用の方針というのは様々でございますが、フィンランド政府としては、デジタルと紙のそれぞれのよさを生かす方針であることを確認してございます。
諸外国の状況も文部科学省としても参考にしながら、今後とも、デジタルのよさを適切に生かすことができる学習環境の構築を着実に進め、学びの充実を図ってまいりたいと考えてございます。
16
青山周平(自民)
ありがとうございました。
私も、記事を深く読み進めていくと、今御答弁いただいたような内容を読ませていただいておりますが、何となくデジタルというと、やるかやらないか、紙かデジタルかみたいな議論になりがちでありますので、やはり双方のよさを取りながら子供たちの教育環境をつくっていくということが重要だと思います。
また、日本においては令和二年からですので、本当に世界でも最も急速に一人一台端末、デジタル化が進んだ国だと思います。スピード感はすばらしいのですが、他国、進んでいる国の実証研究をこれからも続けていただきながら、その変化を見て、日本の教育にもその教訓を…
この発言のページ
17望望月禎文部科学省初等中等教育局長
端末の使用と脳の発達の関係につきましては、国内外に幾つかの研究があることは認識してございます。ただ、それらの先行研究には、デジタル教科書ということに限定するものではなく、テレビあるいはビデオゲームなど、家庭における学習目的以外の端末使用の影響も含めて分析しているものなどもございます。したがいまして、端末の使用と脳の発達というのは確たる研究というのがまだ十分ないのではないかというふうに考えてございます。
教科書へのデジタルの活用につきましては、これまでも視力等の健康面の影響につきまして一定の実証研究を行ってまいりましたが、今後更に、文部科学省としましては…
この発言のページ
18
青山周平(自民)
ありがとうございます。
文科省として実証研究をいただけるということ、大変心強く思います。様々な観点からしっかりと調べながら、将来に向けてデジタルを進めていただきたいというふうに思います。
ここまでで、学習の効果、体への効果などなど、様々な論点を丁寧に検討した上で制度改正が進んでいるということをお伺いをさせていただきました。
しかしながら、これまで教育が長年培ってきた紙の教科書のよい面もあると考えております。このため、特に全てがデジタルの教科書については、まず基礎的な読み書きが必要であること、あと、まとまった文章を集中して読むことが必要な教科もありま…
この発言のページ