塩川鉄也 (日本共産党)

2026年5月15日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 154 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 167 発言)

私は、日本共産党を代表し、経済安保推進法等改正案に対し、反対の討論を行います。

経済安保は第一次トランプ政権が打ち出したものです。仮想敵国を前提とし、経済力、技術力を相手国への対抗手段、威圧する手段と位置づけ、経済分野でも米国を中心としたブロック体制に同盟国等を組み込もうとするものです。日本政府は、軍事面での日米一体化とともに経済安保でも米国につき従い、二〇二二年に経済安保推進法を成立させました。本案は、それを更に拡大しようとするものです。

重要物資の確保を理由に、政府が関係者に対し協力要請できる規定を盛り込んでいます。許認可権や巨額の支援など様々な権限を持つ行政機関からの要請は、事業者にとって大きな圧力となり、営業の自由の侵害が避けられません。

重大なのは、軍事への協力も対象となり得ることです。重要物資とは何かを決めるのは政府であり、現行法の下でも、既に船体や無人航空機、半導体など、軍事と関わりが深い分野が指定されています。その上、法案では、関係者の範囲、協力の内容など、政府に白紙委任されています。政府の裁量で広範な事業者が自衛隊や米軍への協力を迫られることになりかねません。

また、総理大臣が経済安保に関する官民協議会を設置し、その参加者に対して情報提供義務を課します。官民協議会には警察や公安調査庁も参加可能です。政府が民間事業者の情報を吸い上げ、経済安保分野における警察や情報機関の活動強化に使える仕組みであり、企業活動に対する監視、介入を拡大させる懸念は拭えません。

加えて、軍事転用可能なデュアルユース技術の研究開発支援を行うKプログラムに参加する指定基金の対象を拡大する問題です。現在設置されている指定基金協議会のほとんどに防衛省が参加しています。Kプログラムが軍事と深くつながっているのは明白です。科学技術の軍事研究化を一層推進することには反対です。

さらに、政府が経済安保上重要だとする海外事業への支援制度を新設する問題です。採算性が不確実なハイリスクな事業にJBICが融資するこの制度は、一企業の経営リスクを国民の財産、税金で肩代わりするものにほかなりません。

最後に、政官癒着の問題です。質疑で明らかになったのは、重要物資の助成金の交付を担う法人の役員に、支援を受ける業界の企業の役員と天下り役人が就いている実態です。業界団体から自民党への献金など、政官業癒着の構造そのものです。海外事業への支援制度を創設し、重要物資に役務も追加することは、こうした癒着を一層拡大させることになることは明らかです。

以上申し述べ、討論を終わります。

前後のやりとり

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