ありがとうございます。
私もあれは前向きな表現であったと思っています。何かあれば常に電話ができる相手である。大臣も先ほど、以前大臣を務めておられたときの韓国とは全く違う状況であるという中で、あのフレーズはある意味で今の日韓関係の状況をよく表していると思いますし、気軽に、有事であったり何かがなくとも電話ができる環境であるということは大変重要だと思いますので、私も前向きに捉えているというところであります。
続けて、北朝鮮についてお伺いをしていきたいと思います。
一つだけ質問を飛ばさせていただきますが、通告で次のものに行かせていただきますが、北朝鮮の非核化についてお伺いをしたいと思います。
四月二十一日、アメリカの外交問題評議会が発行する雑誌、フォーリン・アフェアーズという雑誌の中で、ビクター・チャ氏が「ノース・コリア・アズ・イット・イズ ザ・ケース・フォー・ア・コールド・ピース」という論文を掲載をしています。
少しだけこの論文について御説明をしたいと思いますが、過去三十年間米国が取ってきた北朝鮮政策が間違っていたのではないかということを指摘がされています。特に非核化政策が失敗をしたと論じているのがこの論文の特徴であり、そして、これまでの北朝鮮政策を、非核化に向けていくのではなく、北朝鮮をある意味で敵国であったり脅威の盤上から外していく、コールドピースという形でビクター・チャ氏は説明をしていますが、このシフトをしようということがこの論文の中で言われています。
現在、皆さんも御存じのとおり、北朝鮮は五十発程度の核爆弾を保有をして、更に四十から五十程度製造可能な核物質を備蓄をしている。そして、ICBMを含む運搬システム、デリバリーができるという状況も整っています。原子力潜水艦の建造も始めたということも明らかになっています。さらに、ウクライナ戦争においては、ロシアへの派兵、弾薬の提供、これの見返りとして軍事技術を受け、この北朝鮮の脅威というのはある意味で高まっているわけであります。
その北朝鮮の核開発に対して、歴代のアメリカ政権というものは、経済制裁と段階的な見返りを用いて、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化を追求をしてきました。しかし、今申し上げたように、北朝鮮は、核の能力を上げているわけですし、これを手放す意思がないということは明らかになっています。実現のめどが立たない非核化にこだわって交渉を停滞をさせることが、これは、アメリカにとっては、米本土を標的としたミサイル配備であったり核物質の生産といった脅威の拡大を野放しにするというふうにこの論文の中では訴えています。
この状況というのが米国にとって許容できない状況であるというふうにしており、一方で、米国は、先ほど申し上げたように、中国やロシア、イランを始めとする多過ぎる様々な仮想敵国であったり脅威と同時に敵対状況にある。軍事的外交リソースがそちらに割かれて、極めて著しく圧迫をされている状況であって、米国は、戦略的にこのチェスのボードにいる相手を降ろしていって、北朝鮮との間で冷たい平和、コールドピースを築くことで、他地域へのリソースを分散をしていこうという動機があるということを言っています。
皆さん、このビクター・チャ氏についてはよく御存じの方も多いと思いますが、彼自身も所属をするアメリカのシンクタンク、CSISも同じような議論を始めています。先日の米中首脳会談の中で、ホワイトハウスが、先ほど大臣にも質問しましたが、ファクトシートにはアメリカが完全なる非核化を訴えたということが書かれていますので、アメリカが政策方針を変えたというふうには現時点で一切思っていませんが、今、その間にワシントンでは新たな北朝鮮への向き合い方というものが提案をし始められているということは事実でありますし、私たちとしては注目せざるを得ないというふうに考えています。
そして、専門家の中には、トランプ大統領自身が非核化に強い執着を持っていないと評価をして、自国への脅威を削減をするという実利を優先をした、このディールとしてコールドピースに移行していくのではないかと言っている専門家もいます。
このように、アメリカが北朝鮮の非核化に関する政策転換を少しでも考え始めている中で、まあ、アメリカというよりは周辺で行われている中で、これが変わっていくということは、我が国の北朝鮮との向き合い方も大きく変わり得るということをこの時点で考えていかなければいけません。
本来であれば、大臣にこれについてどう思うかと聞いてみたいところではありますが、ただ、一学者の考え方、一機関の考え方に大臣にコメントをいただくということはなかなか私もできませんので、今日は、この中で指摘をされているものに対して、我が国がどう今捉えているのかという視点で御質問をしたいと思います。
そこで、政府参考人で結構ですが、現在、北朝鮮の完全なる非核化、これはどこまで進んでいると日本政府は認識をされているんでしょうか。完全なる非核化の実現までのロードマップをどのように策定をし、具体的にどのように非核化に向けて取り組まれているのか、そして、今そのロードマップのどこにいるのか、政府としての見解をお示しください。
80
深作ヘスス(国民)
大臣、通告にないことにも丁寧にお答えをいただき、ありがとうございます。
大臣がおっしゃられるように、この文書の在り方というものは、本来であれば、紳士的に、お互いある程度節度を持ってというか、今までのルールの在り方の中でやられるところですが、少しそれとは違う動きをする国もある中で、どのように、私たちの主張が勝手に進められないかということは今後も是非取り組んでいただきたいと思います。
続いて、日米韓の協力についてお伺いをしたいと思います。
大臣から、金城委員も聞いていたじゃないか、原田委員もという中で、また同じ質問になりますが、私は少し角度を変えてお伺…
この発言のページ
81大大塚建吾外務省大臣官房参事官
お答えをいたします。
今回の首脳会談におきまして、両首脳が、日米同盟、米韓同盟、そしてその戦略的連携による抑止力、対処力の維持強化を含めて、日韓が主体的に取り組んでいくことの重要性について認識を共有したというのは、今日、この委員会の中で何度も、大臣からもお答えをしておりますけれども、まさに、今申し上げたことは、委員が今指摘をされた日米韓連携ということの基調にある考え方だったというふうに思います。
また、会談におきまして、両首脳が、日韓そして日米韓の安全保障協力を含む戦略的な連携の重要性に一致したということも繰り返し申し上げておりますけれども、こうした…
この発言のページ
82
茂木敏充(自民)外務大臣
御質問に対する答弁は今参考人の方からさせていただいたとおりなんですが、先ほど深作委員の方から、何かあったら電話をしましょうね、そういう話をしたということなんですけれども、これは、必ずしも、危機的な状況が起こったりとか深刻な状況というよりも、何もないのに電話をするのは変ですよ、首脳間で。それは、話すべき議題があったらいつでも電話をしましょうと。これは、トランプ大統領も何かあったらいつでも電話をしてくれと高市総理に対しておっしゃられている、これと一緒だと思っております。
何か常に危機的な状況を想定してというか、それは危機的な状況には備えなければなりませんけ…
この発言のページ
- (上の発言)
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深作ヘスス(国民)
ありがとうございます。
私もあれは前向きな表現であったと思っています。何かあれば常に電話ができる相手である。大臣も先ほど、以前大臣を務めておられたときの韓国とは全く違う状況であるという中で、あのフレーズはある意味で今の日韓関係の状況をよく表していると思いますし、気軽に、有事であったり何かがなくとも電話ができる環境であるということは大変重要だと思いますので、私も前向きに捉えているというところであります。
続けて、北朝鮮についてお伺いをしていきたいと思います。
一つだけ質問を飛ばさせていただきますが、通告で次のものに行かせていただきますが、北朝鮮の非核化についてお伺いをしたいと思います。
四月二十一日、アメリカの外交問題評議会が発行する雑誌、フォーリン・アフェアーズという雑誌の中で、ビクター・チャ氏が「ノース・コリア・アズ・イット・イズ ザ・ケース・フォー・ア・コールド・ピース」という論文を掲載をしています。
少しだけこの論文について御説明をしたいと思いますが、過去三十年間米国が取ってきた北朝鮮政策が間違っていたのではないかということを指摘がされています。特に非核化政策が失敗をしたと論じているのがこの論文の特徴であり、そして、これまでの北朝鮮政策を、非核化に向けていくのではなく、北朝鮮をある意味で敵国であったり脅威の盤上から外していく、コールドピースという形でビクター・チャ氏は説明をしていますが、このシフトをしようということがこの論文の中で言われています。
現在、皆さんも御存じのとおり、北朝鮮は五十発程度の核爆弾を保有をして、更に四十から五十程度製造可能な核物質を備蓄をしている。そして、ICBMを含む運搬システム、デリバリーができるという状況も整っています。原子力潜水艦の建造も始めたということも明らかになっています。さらに、ウクライナ戦争においては、ロシアへの派兵、弾薬の提供、これの見返りとして軍事技術を受け、この北朝鮮の脅威というのはある意味で高まっているわけであります。
その北朝鮮の核開発に対して、歴代のアメリカ政権というものは、経済制裁と段階的な見返りを用いて、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化を追求をしてきました。しかし、今申し上げたように、北朝鮮は、核の能力を上げているわけですし、これを手放す意思がないということは明らかになっています。実現のめどが立たない非核化にこだわって交渉を停滞をさせることが、これは、アメリカにとっては、米本土を標的としたミサイル配備であったり核物質の生産といった脅威の拡大を野放しにするというふうにこの論文の中では訴えています。
この状況というのが米国にとって許容できない状況であるというふうにしており、一方で、米国は、先ほど申し上げたように、中国やロシア、イランを始めとする多過ぎる様々な仮想敵国であったり脅威と同時に敵対状況にある。軍事的外交リソースがそちらに割かれて、極めて著しく圧迫をされている状況であって、米国は、戦略的にこのチェスのボードにいる相手を降ろしていって、北朝鮮との間で冷たい平和、コールドピースを築くことで、他地域へのリソースを分散をしていこうという動機があるということを言っています。
皆さん、このビクター・チャ氏についてはよく御存じの方も多いと思いますが、彼自身も所属をするアメリカのシンクタンク、CSISも同じような議論を始めています。先日の米中首脳会談の中で、ホワイトハウスが、先ほど大臣にも質問しましたが、ファクトシートにはアメリカが完全なる非核化を訴えたということが書かれていますので、アメリカが政策方針を変えたというふうには現時点で一切思っていませんが、今、その間にワシントンでは新たな北朝鮮への向き合い方というものが提案をし始められているということは事実でありますし、私たちとしては注目せざるを得ないというふうに考えています。
そして、専門家の中には、トランプ大統領自身が非核化に強い執着を持っていないと評価をして、自国への脅威を削減をするという実利を優先をした、このディールとしてコールドピースに移行していくのではないかと言っている専門家もいます。
このように、アメリカが北朝鮮の非核化に関する政策転換を少しでも考え始めている中で、まあ、アメリカというよりは周辺で行われている中で、これが変わっていくということは、我が国の北朝鮮との向き合い方も大きく変わり得るということをこの時点で考えていかなければいけません。
本来であれば、大臣にこれについてどう思うかと聞いてみたいところではありますが、ただ、一学者の考え方、一機関の考え方に大臣にコメントをいただくということはなかなか私もできませんので、今日は、この中で指摘をされているものに対して、我が国がどう今捉えているのかという視点で御質問をしたいと思います。
そこで、政府参考人で結構ですが、現在、北朝鮮の完全なる非核化、これはどこまで進んでいると日本政府は認識をされているんでしょうか。完全なる非核化の実現までのロードマップをどのように策定をし、具体的にどのように非核化に向けて取り組まれているのか、そして、今そのロードマップのどこにいるのか、政府としての見解をお示しください。
84大大塚建吾外務省大臣官房参事官
お答えをいたします。
北朝鮮による核・ミサイル開発は、関連する国連安保理決議の明白な違反であるとともに、我が国のみならず、国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて認められるものではございません。
米国及び韓国を含め関係国との間では、累次の機会に北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを確認をしてきております。
我が国としては、米国及び韓国を始めとする国際社会とも協力をしながら、関連する国連安保理決議の完全な履行に向けた取組を進め、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めていく、そういう考えでございます。
この発言のページ
85
深作ヘスス(国民)
まあ、そういうことですか。はい。
これも、論文が指摘しているところは、私はかなり鋭い指摘であると思います。我が国がすぐに何か政策方針を変えていくべきだとは申し上げませんし、現状、これからどうなっていくのか注視をしながら進めていくべきだと思いますが、やはり、様々な可能性について、可能性を考えながら次の展開を考えていくということも大変重要であると思います。
続いて、では、経済政策がどれだけ利いているのかという質問を考えていましたが、少し、時間の関係上、これについても同じような答弁になってしまうのではないかなと思いましたので。
最後に、この北朝鮮政策、非…
この発言のページ
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茂木敏充(自民)外務大臣
深作委員が引用されましたビクター・チャ氏のフォーリン・アフェアーズに寄稿した論文ですが、「ノース・コリア・アズ・イット・イズ ザ・ケース・フォー・ア・コールド・ピース」、こういった様々な考え方というか、北朝鮮にどう向き合っていくかについては様々な意見があるということは承知をいたしております。
そして、北朝鮮との関係といいますか、日本として、例えば日朝平壌宣言以降どう動いてきているかということについて、問題が解決していない、このことは事実なんだ、こんなふうに思っておりますが、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決する、これに向けて何が最も効果的か…
この発言のページ