自由民主党、船田元でございます。
まずは、この臨時国会におきまして、去る九月に実施されました海外派遣報告ができたことに感謝を申し上げたいと思います。
また、国民投票法改正の方向性ということについて、各党の検討状況を先週の幹事懇談会で発表していただいたことは大変有意義であったと感じております。その結果、国民投票法改正の方向や広報協議会の新たな役割について、幾つかの方向性が出てきたなというふうに認識をしております。
各党の共通点を列挙してみますが、まず、広報協議会が改正案の中身を、オールドメディアも含めて、正確に、平易に、しかも広く十分に行うことが、いわゆるフェイクニュースを駆逐する手段として極めて重要であるということが確認されました。これは、海外調査を行った欧州の例から見ても明らかであります。
さらに、改正案の広報に当たっては、あらゆるSNS媒体に掲載をするほか、対面の説明会をきめ細かく実施することが求められるということも多くの党から指摘をされました。
次に、広報協議会の新たな機能として放送、ネット等に関する一定の規制措置を付与すべきであるけれども、表現の自由とのバランスを考えますと、広報協議会も公権力の一つであり、広告主や記事の出し手に対して間接的な働きかけにとどめるべきではないかという意見が多かったと思います。
具体的には、国民投票運動における放送CMに関しては、フェイクニュースや誹謗中傷あるいは賛否の量の極端な偏りを避けるために、放送局が自主的に行ういわゆるCM考査の実情を広報協議会と情報交換することによって、ファクトチェックの機能や賛否の量的バランスが保たれるのではないかということも議論されました。
また、ネットの利用に関しては、広報協議会が、既存のファクトチェック団体やプラットフォーマーとの情報交換を通じて、出し手に対するプラットフォーマーの自主的な働きかけを促すことが可能ではないだろうか。さらに、予想される偽情報をあらかじめ列挙するという、いわゆるプレバンキングの手法も有効ではないかということが多くの党から指摘をされました。
また、広報協議会が記事の出し手に対し、その記事が広告や意見表明であること、あるいは氏名であるとか所属政党などの表記を義務づけること、これはイギリスで行われているインプリントという制度でありますが、そういうことによって放送やネットにおける一定の秩序を保つことができるのではないかということも議論されました。
なお、外国勢力の放送やネットへの介入は、禁止も含めて厳格な対応をすべきではないかということも多くの党が指摘をしております。
以上のように、広報協議会におけるこれらの新しい機能を付与するために、広報協議会規程など関係諸規程の整備は不可欠でありますが、早い段階で衆参の認識や考え方を共有することも大変重要であるという議論が多くなされました。
さらに、公職選挙法並びの投票環境向上に係る三項目につきましては、できる限り早期の法整備を実現すべきであるということも多くの党が指摘をしております。
以上のように、各党の考え方や方向性もかなり煮詰まってきておりますので、これらについては、次期通常国会の早い段階、少なくとも前半において成案を得るということは十分に可能ではないかと考えております。
なお、後半国会におきましては、まず、議員任期延長を含む緊急事態条項について、参議院も含めた各党合意を取り付けつつ条文化に着手していきたいと考えております。
また、他の項目、例えば九条関係、自衛隊の存在をどのように規定をするかということ。あるいは、臨時国会の召集期限について、五十三条でございますが、いずれかの総議員の四分の一以上の要求があった場合、内閣は臨時会を召集しなければならぬとなっておりますが、現在はその期限が規定をされておりません。例えば二十日以内など、そういった期限を設けることはどうかということも議論になると思います。また、解散権の条件ということで、現在、内閣不信任案が可決された場合に解散を選択するという制度はございますけれども、七条解散も慣例として存在をしております。その七条解散のときに、どのような理由で解散をするのかを説明する義務をつけるのかどうかということも議論になるかと思っています。また、国政調査権の一層の充実、あるいは個人情報の保護、環境権などの新しい権利なども、改正をしたり追加をするという方向性が出てくると思っております。こういった議論を鋭意煮詰めてまいりたい、このように思っております。
なお、これらの作業を前向きに進めるためにも、私が先週十一月二十七日の幹事懇談会で提案いたしました条文起草等に関する小委員会をこの憲法審査会の中に設置することは有益だと考えており、今後各党間で大いに議論していただきたい、このように思っております。
以上です。
0会会議録情報政府参考人など
令和七年十二月四日(木曜日)
午前十時開議
出席委員
会長 武正 公一君
幹事 上川 陽子君 幹事 寺田 稔君
幹事 葉梨 康弘君 幹事 船田 元君
幹事 松尾 明弘君 幹事 山花 郁夫君
幹事 米山 隆一君 幹事 馬場 伸幸君
幹事 浅野 哲君
井出 庸生君 稲田 朋美君
大野敬太郎君 鬼木 誠君
加藤 勝信君 小池 正昭君
柴山 昌彦君 新藤 義孝君
田野瀬太道君 長島 昭久君
中谷 元君 平沢 勝栄君
古川 康君 古川 禎久君
細野 豪志君 森 英介君
…
この発言のページ
1
武正公一(立憲)
これより会議を開きます。
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件について調査を進めます。
本日は、今後の議論の方向性について自由討議を行います。
この自由討議につきましては、幹事会の協議に基づき、まず、各会派一名ずつ大会派順に発言していただき、その後、各委員が自由に発言を行うことといたします。
それでは、まず、各会派一名ずつによる発言に入ります。
発言時間は七分以内となっております。
質問を行う場合、一度に答弁を求めることができるのは二会派までとし、一回当たりの発言時間は答弁時間を含めて七分以内となりますので、御留意願いま…
この発言のページ
- (上の発言)
2
船田元(自民)
自由民主党、船田元でございます。
まずは、この臨時国会におきまして、去る九月に実施されました海外派遣報告ができたことに感謝を申し上げたいと思います。
また、国民投票法改正の方向性ということについて、各党の検討状況を先週の幹事懇談会で発表していただいたことは大変有意義であったと感じております。その結果、国民投票法改正の方向や広報協議会の新たな役割について、幾つかの方向性が出てきたなというふうに認識をしております。
各党の共通点を列挙してみますが、まず、広報協議会が改正案の中身を、オールドメディアも含めて、正確に、平易に、しかも広く十分に行うことが、いわゆるフェイクニュースを駆逐する手段として極めて重要であるということが確認されました。これは、海外調査を行った欧州の例から見ても明らかであります。
さらに、改正案の広報に当たっては、あらゆるSNS媒体に掲載をするほか、対面の説明会をきめ細かく実施することが求められるということも多くの党から指摘をされました。
次に、広報協議会の新たな機能として放送、ネット等に関する一定の規制措置を付与すべきであるけれども、表現の自由とのバランスを考えますと、広報協議会も公権力の一つであり、広告主や記事の出し手に対して間接的な働きかけにとどめるべきではないかという意見が多かったと思います。
具体的には、国民投票運動における放送CMに関しては、フェイクニュースや誹謗中傷あるいは賛否の量の極端な偏りを避けるために、放送局が自主的に行ういわゆるCM考査の実情を広報協議会と情報交換することによって、ファクトチェックの機能や賛否の量的バランスが保たれるのではないかということも議論されました。
また、ネットの利用に関しては、広報協議会が、既存のファクトチェック団体やプラットフォーマーとの情報交換を通じて、出し手に対するプラットフォーマーの自主的な働きかけを促すことが可能ではないだろうか。さらに、予想される偽情報をあらかじめ列挙するという、いわゆるプレバンキングの手法も有効ではないかということが多くの党から指摘をされました。
また、広報協議会が記事の出し手に対し、その記事が広告や意見表明であること、あるいは氏名であるとか所属政党などの表記を義務づけること、これはイギリスで行われているインプリントという制度でありますが、そういうことによって放送やネットにおける一定の秩序を保つことができるのではないかということも議論されました。
なお、外国勢力の放送やネットへの介入は、禁止も含めて厳格な対応をすべきではないかということも多くの党が指摘をしております。
以上のように、広報協議会におけるこれらの新しい機能を付与するために、広報協議会規程など関係諸規程の整備は不可欠でありますが、早い段階で衆参の認識や考え方を共有することも大変重要であるという議論が多くなされました。
さらに、公職選挙法並びの投票環境向上に係る三項目につきましては、できる限り早期の法整備を実現すべきであるということも多くの党が指摘をしております。
以上のように、各党の考え方や方向性もかなり煮詰まってきておりますので、これらについては、次期通常国会の早い段階、少なくとも前半において成案を得るということは十分に可能ではないかと考えております。
なお、後半国会におきましては、まず、議員任期延長を含む緊急事態条項について、参議院も含めた各党合意を取り付けつつ条文化に着手していきたいと考えております。
また、他の項目、例えば九条関係、自衛隊の存在をどのように規定をするかということ。あるいは、臨時国会の召集期限について、五十三条でございますが、いずれかの総議員の四分の一以上の要求があった場合、内閣は臨時会を召集しなければならぬとなっておりますが、現在はその期限が規定をされておりません。例えば二十日以内など、そういった期限を設けることはどうかということも議論になると思います。また、解散権の条件ということで、現在、内閣不信任案が可決された場合に解散を選択するという制度はございますけれども、七条解散も慣例として存在をしております。その七条解散のときに、どのような理由で解散をするのかを説明する義務をつけるのかどうかということも議論になるかと思っています。また、国政調査権の一層の充実、あるいは個人情報の保護、環境権などの新しい権利なども、改正をしたり追加をするという方向性が出てくると思っております。こういった議論を鋭意煮詰めてまいりたい、このように思っております。
なお、これらの作業を前向きに進めるためにも、私が先週十一月二十七日の幹事懇談会で提案いたしました条文起草等に関する小委員会をこの憲法審査会の中に設置することは有益だと考えており、今後各党間で大いに議論していただきたい、このように思っております。
以上です。
3
武正公一(立憲)
次に、山花郁夫さん。
この発言のページ
4
山花郁夫(立憲)
立憲民主党の山花郁夫でございます。
言うまでもなく、憲法改正のためには衆参両院での三分の二以上の賛成が必要です。近年、与党だけで三分の二を占めるということがありましたけれども、戦後八十年の歴史を見ると、これは歴史的に極めて希有な事態と言えます。一般的には、野党第一党が賛成していなければ、両院での三分の二の合意形成は難しいと言えます。法律と違って、憲法というのは、どんな考え方の内閣であったとしても、どの政党が政権を担ってもそのルールの下で政治を行うという、いわば与野党に共通するルールだけに、三分の二要件というのは、与野党一致で共通認識が形成されることが求…
この発言のページ
5
武正公一(立憲)
次に、馬場伸幸さん。
この発言のページ