首藤若菜立教大学経済学部経済政策学科教授

2025年3月13日・第217回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 31 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 231 発言)

運送業界においてドライバーの人手不足、有効求人倍率で見ますと平均の倍以上の高さになっておりますので、人手が不足しているのは事実だと思っています。にもかかわらず、なぜ賃金が上がらないのかというのは、私はこの業界を見ていて思うのは、結局、事業者は、過当競争というのは事業者が多過ぎるという話でして、この多い事業者がみんな求人を出すので有効求人倍率は非常に高くなっているわけですけれども、結局、事業者が多いということを前提に考えますと、荷物、運ばなくちゃいけない荷物の量に対してドライバーが足りていないのかどうかというところは私は分からないと思っています。

もしこれが本当に足りなくなってきた場合には、本来運賃が上がっていくはずなんですね。なので、過当競争の中で、やっぱり運賃が上がらないから賃金を上げられないという状況があるということなので、その人手が不足しているかどうかって、有効求人倍率だけで見ると確かに不足をしていますけれども、実際の総需要量に対して総供給量がマッチしていないという状況にあるのかどうかというのはなかなか分からない。本当に足りていなかったら物流が混乱するはずですけど、今のところは混乱していないというような状況にあると思っています。なので、やっぱりその過当競争の方を是正していくということが私は重要だと思っています。

やり方としましては、例えば、一九九〇年と二〇〇三年に規制緩和が起きて、その後、事業者数が物すごく増えていくわけですけれども、その前の段階は参入において車両保有台数が十台から十五台というふうになっていました。規制緩和によって五台にこれが下がるわけですけれども、十台とか十五台ぐらいの参入規制になると、多分その過当競争の状況というのはかなり是正されるのではないかという声はあります。

ただ、これはやっぱり市場への介入になりますので、非常に慎重な議論が必要になるとは思いますけれども、頭の中で考えたときのやり方としてはそういうことがあり得るというふうには思っております。

前後のやりとり

27の発言を見る

35の発言を見る