お答えいたします。
平成八年までの法制審議会による調査審議におきまして、いわゆるC案として、夫婦は同一の氏を称するものとする現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改めた夫婦の一方が、婚姻前の氏を自己の呼称として使用することを法律上承認するという案も検討されたと承知をしております。
もっとも、令和、失礼しました、平成七年九月に公表された婚姻制度等の見直し審議に関する中間報告の説明によれば、この案については、呼称という概念を用いて事実上の夫婦別氏制を実現しようとするものであるが、制度上は夫婦の一方が婚姻によって氏を改めることになるから、個人の氏に対する人格的利益を法律上保護するという夫婦別氏制の理念はここにおいては後退している、また、氏とは異なる呼称という概念を民法に導入することになると、その法的性質は何か、氏との関係をどのように捉えるかなど理論的に困難な問題が新たに生ずる、さらに、この民法上の呼称は、現在戸籍実務において用いられている呼称上の氏との混同を生じさせ、氏の理論を一層複雑、難解なものにするおそれがあるとの観点から、長期的な展望に立った氏の制度として採用することは相当ではないとして採用されなかったものと説明されております。
77
辻元清美(立憲)
これ、政府のさっきの男女共同参画会議で承認された取りまとめなんですよ。もうこの三十年間積み重ねられてきているんです。
次に、旧姓の通称使用を法制化したらどうかという主張もあります。
世論調査では旧姓の通称使用が一番多いと言われるんですが、毎日新聞が相当詳しい調査を発表しました。これによると、旧姓の通称使用の拡大を選択した人を対象に、更に選択的夫婦別姓導入に賛成か反対かを聞いたところ、賛成が六一%、反対が一八%だったんですね。
この通称使用の拡大ということを選んだ人も、圧倒的に、別にほかの人が選択的夫婦別姓でいろいろ氏を選んでもいいという結果なんです…
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78
石破茂(自民)内閣総理大臣
承知をいたしております。
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79
辻元清美(立憲)
なんですよね。
それで、法務省に聞きます。
この通称使用の法制化については、二十九年前、法制審議会で議論されています。このときに三つの案が議論されて、旧姓の通称使用の法制化についてはC案として検討されました。この案では通称のことを呼称と呼んでいますけれども、このC案の議論について法務省民事局参事官室がどのような報告書をまとめているのか、説明してください。この点だけで結構です。
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- (上の発言)
80竹竹内努法務省民事局長
お答えいたします。
平成八年までの法制審議会による調査審議におきまして、いわゆるC案として、夫婦は同一の氏を称するものとする現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改めた夫婦の一方が、婚姻前の氏を自己の呼称として使用することを法律上承認するという案も検討されたと承知をしております。
もっとも、令和、失礼しました、平成七年九月に公表された婚姻制度等の見直し審議に関する中間報告の説明によれば、この案については、呼称という概念を用いて事実上の夫婦別氏制を実現しようとするものであるが、制度上は夫婦の一方が婚姻によって氏を改めることになるから、個人の氏に対する人格的利益を法律上保護するという夫婦別氏制の理念はここにおいては後退している、また、氏とは異なる呼称という概念を民法に導入することになると、その法的性質は何か、氏との関係をどのように捉えるかなど理論的に困難な問題が新たに生ずる、さらに、この民法上の呼称は、現在戸籍実務において用いられている呼称上の氏との混同を生じさせ、氏の理論を一層複雑、難解なものにするおそれがあるとの観点から、長期的な展望に立った氏の制度として採用することは相当ではないとして採用されなかったものと説明されております。
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辻元清美(立憲)
これ、専門家や、まあ法務省もある程度入って、この法制審議会、五年間議論したんですよ、発表するまでに、答申出すまでに。そして、このいわゆる通称の法制化については、法的性質は何か、氏との関係はどのように捉えるかなど理論的に困難な新たな問題が生じる、氏の理論を一層複雑、難解なものにするおそれがある、氏の制度として採用することは相当でないという結論付けをしたんです。
総理、もうこの通称使用の法制化、私、困難と決着付いていると思います。いかがでしょうか。
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石破茂(自民)内閣総理大臣
それは、専門家では一定の結論は得られているということですが、では、広く国民の皆様方に理解が得られているかというと、私はそうだとも思っておりません。
これはやはり、広く国民の皆様方に御理解をいただく、専門家はこう言っているよ、こうやって結論が出ているよということと、国民の理解、共感と納得を得るのは少し次元が異なるものだと思っております。
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辻元清美(立憲)
あのね、ところがね、これ民法の体系は変わっていないわけだから、私たちは法律を議論しているわけです。無理ですよ。
法務大臣にお聞きします。
法務省が要綱まで作った法制審案、これによれば、民法改正で同氏、別氏を選べるようにした場合も、法制審案ですよ、運用で、今のように旧姓を通称使用したい人がいればそれは排除するものではないという理解でよろしいですね。
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