横沢高徳議員の御質問にお答えいたします。
米の生産量についてのお尋ねがありました。
六年産米については、米の生産量が前年よりも十八万トン多くなっています。この生産量や民間在庫の水準、これまで売り渡した備蓄米の量を踏まえれば、全体として米の供給量は足りていますが、流通関係者や消費者の不足感が払拭されていないと考えられます。
他方、七年産の主食用米は、買入れを当面中止している備蓄米と合わせ、百三十三・四万ヘクタール、例年の水準であれば、昨年から四十万トン増の七百十九万トンが主食用として供給される見込みです。この百三十三・四万ヘクタールは、過去五年間で最大の生産面積となる見込みです。
今後のことは予断を持って申し上げられませんが、あらゆる事態を想定して必要な対応を行ってまいります。
次に、米の価格の在り方についてのお尋ねがありました。
五キロ幾らと考えているのかというお尋ねでありますが、価格は市場で決まるものであり、具体的な水準を申し上げることは困難であります。その上で、現在、昨年の二倍にもなっている米価に対して、迅速に対応しなければ消費者の米離れが進みかねません。このため、まずは今回の随意契約による政府備蓄米の売渡しを行っているところです。
また、今回の五キロ二千円は、古々米、古古古米としての評価等も反映した売渡価格を基に一般的なマージンなどを加えた試算です。今回、一旦現在の米価が落ち着いたならば、生産者と消費者が双方納得のいく価格が形成されていくことが重要です。
食料システム法案は、飼料価格等の高止まりの中でも食料を持続的に供給していくため、費用を考慮した価格形成を促すものです。米についても、今回の法案の取組を通じて消費者と生産者の双方の理解を深めてまいります。
次に、法案提出の背景と理由についてのお尋ねがありました。
この法案は、円安の進行やウクライナ情勢などにより、輸入に依存している肥料、飼料などの資材価格やエネルギー価格が高騰し、食料の生産、供給に要する費用が上昇する一方、価格転嫁が十分に進まず、食料の持続的な供給に懸念が生じていたことを背景として提出したところです。
現行の食品流通法は、食品の流通の合理化を図るための計画制度を定めるとともに、食品の流通に関する調査等により取引の適正化を図るものですが、生産から販売に至る食料システム全体での食料の持続的な供給を図るため、計画制度について、流通の合理化だけでなく農林漁業者との取引の拡大、環境負荷の低減などにも拡充するとともに、取引の適正化について、取引実態の調査に加え、費用を考慮した誠実な協議などの努力義務を定め、指導、助言、勧告、公表などの措置を講ずることにより、一層強化することとしたところです。
次に、再生産可能な価格形成についてのお尋ねがありました。
生産者にも消費者にも、特定の方にしわ寄せが生じる仕組みでは、食料を持続的に供給していくことはできません。このため、この法案では、生産者の再生産可能な価格形成ばかりを追求するのではなく、食料システム全体で費用を考慮した価格形成を進めていくこととしています。
今回の取組は非常に難しい課題ですが、食料を持続的に供給していくためには不可欠な取組ですので、危機感と挑戦の決意を持って取り組んでまいります。
次に、事業者の努力義務についてのお尋ねがありました。
この法案は、取引当事者間で取引条件を定めることを前提とし、費用などの考慮を求める事由を示して、協議の申出があった場合には誠実に協議に応じることを努力義務としています。その上で、この努力義務について、売手も買手もどのような取組を行う必要があるのかを明確化するため、その行動規範を判断基準として農林水産省令で定めることとしています。
判断基準の内容は引き続き関係者と協議をして具体化していきますが、公正なものとなるよう丁寧に協議を進めてまいります。
次に、商慣習の見直しについてのお尋ねがありました。
商慣習の見直しは、適正な取引を推進する観点からも、食品ロスを削減する観点からも極めて重要と考えています。このため、判断基準を定めるに当たっても、二つの視点を持って検討を進めてまいります。また、商慣習の見直しなどの提案があったにもかかわらず必要な検討、協力が行われない場合には、この法案に即し、指導、助言、勧告、公表などを適切に行ってまいります。
次に、判断基準についてのお尋ねがありました。
農林水産省令で定める判断基準の内容については現在関係者と協議を進めているところですが、例えば、売手に対しては、生産、製造に要する費用をきちんと把握し、費用が変動した際にはその水準や要因などを誠実に説明する、買手に対しては、売手からの協議の申出に速やかに応じ、どのように費用を考慮したのか誠実に説明するといった内容も想定されます。
判断基準の策定に当たっては、生産から消費までの関係者の意見を十分に伺い、現場の実態を反映したものとすると同時に、公正取引委員会に協議し、食料・農業・農村政策審議会の意見も聴き、公正なものとするよう取り組んでまいります。
次に、コスト指標作成団体についてのお尋ねがありました。
コスト指標については、生産から販売に至る各段階の関係者の間で納得が得られるものとすることに留意する必要があります。このため、この法案では、コスト指標作成団体に対し、生産、製造、加工、流通、販売のうち、少なくとも複数の段階の事業者や団体が参画することを求めるとともに、その認定に当たっては、生産から販売に至る全ての段階の関係者の意見を聴き、さらに、公正取引委員会にも協議を行うなどの手続を経ることとしています。また、コスト指標作成団体の認定後においても、公正で正確なコスト指標を作成することが求められるため、特定の段階の意見に偏っていないか、正確な情報提供の前提となる秘密保持が厳守されているかなどの業務運営をチェックし、適宜適切な指導、助言を行ってまいります。
次に、安定取引関係確立事業活動等についてのお尋ねがありました。
食品産業は農林漁業者と消費者とをつなぐ重要な役割を果たしているため、この法案では、食品事業者が地域の農林漁業者との安定取引を進めるなどの取組を後押しすることとしています。また、その推進に当たっては、食品事業者や農林漁業者ばかりでなく、地方公共団体や商工会、研究機関など地域の関係者が雇用と所得を生み出すために取り組む連携支援計画の取組も後押しすることにより、前向きな取組を誘発することとしています。
こうした取組により、農業・食料関連産業の国内生産額を拡大することを目指してまいります。(拍手)
─────────────
3
小泉進次郎(自民)農林水産大臣
食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
生産資材・原材料価格の高止まりなどの中で、食品等の持続的な供給を実現するためには、持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成を促進するとともに、農林漁業と食品産業との連携強化を始めとする食品産業の持続的な発展に向けた事業活動を促進することが必要であります。
このため、食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進と食品等の取引の適正化のための措置を強化するため、この法律案を提出した次第であります。
…
この発言のページ
4
関口昌一議長
ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。横沢高徳君。
〔横沢高徳君登壇、拍手〕
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5
横沢高徳(立憲)
立憲民主・社民・無所属の横沢高徳です。
ただいま議題となりました食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問いたします。
食べることは生きること。食料は人間の生命の維持に欠くことのできないものであり、体をつくる栄養とともに心の栄養にもなる、私たちの健康で充実した生活の基盤となる生きる力の源です。全ての国民が将来にわたって良質な食料を合理的な価格で入手できるようにすることは、政治の重要な役割です。
世界的な人口増加等による食料需要の増大、気候変動による生産減少など、国内外で食料の安定…
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- (上の発言)
6
小泉進次郎(自民)農林水産大臣
横沢高徳議員の御質問にお答えいたします。
米の生産量についてのお尋ねがありました。
六年産米については、米の生産量が前年よりも十八万トン多くなっています。この生産量や民間在庫の水準、これまで売り渡した備蓄米の量を踏まえれば、全体として米の供給量は足りていますが、流通関係者や消費者の不足感が払拭されていないと考えられます。
他方、七年産の主食用米は、買入れを当面中止している備蓄米と合わせ、百三十三・四万ヘクタール、例年の水準であれば、昨年から四十万トン増の七百十九万トンが主食用として供給される見込みです。この百三十三・四万ヘクタールは、過去五年間で最大の生産面積となる見込みです。
今後のことは予断を持って申し上げられませんが、あらゆる事態を想定して必要な対応を行ってまいります。
次に、米の価格の在り方についてのお尋ねがありました。
五キロ幾らと考えているのかというお尋ねでありますが、価格は市場で決まるものであり、具体的な水準を申し上げることは困難であります。その上で、現在、昨年の二倍にもなっている米価に対して、迅速に対応しなければ消費者の米離れが進みかねません。このため、まずは今回の随意契約による政府備蓄米の売渡しを行っているところです。
また、今回の五キロ二千円は、古々米、古古古米としての評価等も反映した売渡価格を基に一般的なマージンなどを加えた試算です。今回、一旦現在の米価が落ち着いたならば、生産者と消費者が双方納得のいく価格が形成されていくことが重要です。
食料システム法案は、飼料価格等の高止まりの中でも食料を持続的に供給していくため、費用を考慮した価格形成を促すものです。米についても、今回の法案の取組を通じて消費者と生産者の双方の理解を深めてまいります。
次に、法案提出の背景と理由についてのお尋ねがありました。
この法案は、円安の進行やウクライナ情勢などにより、輸入に依存している肥料、飼料などの資材価格やエネルギー価格が高騰し、食料の生産、供給に要する費用が上昇する一方、価格転嫁が十分に進まず、食料の持続的な供給に懸念が生じていたことを背景として提出したところです。
現行の食品流通法は、食品の流通の合理化を図るための計画制度を定めるとともに、食品の流通に関する調査等により取引の適正化を図るものですが、生産から販売に至る食料システム全体での食料の持続的な供給を図るため、計画制度について、流通の合理化だけでなく農林漁業者との取引の拡大、環境負荷の低減などにも拡充するとともに、取引の適正化について、取引実態の調査に加え、費用を考慮した誠実な協議などの努力義務を定め、指導、助言、勧告、公表などの措置を講ずることにより、一層強化することとしたところです。
次に、再生産可能な価格形成についてのお尋ねがありました。
生産者にも消費者にも、特定の方にしわ寄せが生じる仕組みでは、食料を持続的に供給していくことはできません。このため、この法案では、生産者の再生産可能な価格形成ばかりを追求するのではなく、食料システム全体で費用を考慮した価格形成を進めていくこととしています。
今回の取組は非常に難しい課題ですが、食料を持続的に供給していくためには不可欠な取組ですので、危機感と挑戦の決意を持って取り組んでまいります。
次に、事業者の努力義務についてのお尋ねがありました。
この法案は、取引当事者間で取引条件を定めることを前提とし、費用などの考慮を求める事由を示して、協議の申出があった場合には誠実に協議に応じることを努力義務としています。その上で、この努力義務について、売手も買手もどのような取組を行う必要があるのかを明確化するため、その行動規範を判断基準として農林水産省令で定めることとしています。
判断基準の内容は引き続き関係者と協議をして具体化していきますが、公正なものとなるよう丁寧に協議を進めてまいります。
次に、商慣習の見直しについてのお尋ねがありました。
商慣習の見直しは、適正な取引を推進する観点からも、食品ロスを削減する観点からも極めて重要と考えています。このため、判断基準を定めるに当たっても、二つの視点を持って検討を進めてまいります。また、商慣習の見直しなどの提案があったにもかかわらず必要な検討、協力が行われない場合には、この法案に即し、指導、助言、勧告、公表などを適切に行ってまいります。
次に、判断基準についてのお尋ねがありました。
農林水産省令で定める判断基準の内容については現在関係者と協議を進めているところですが、例えば、売手に対しては、生産、製造に要する費用をきちんと把握し、費用が変動した際にはその水準や要因などを誠実に説明する、買手に対しては、売手からの協議の申出に速やかに応じ、どのように費用を考慮したのか誠実に説明するといった内容も想定されます。
判断基準の策定に当たっては、生産から消費までの関係者の意見を十分に伺い、現場の実態を反映したものとすると同時に、公正取引委員会に協議し、食料・農業・農村政策審議会の意見も聴き、公正なものとするよう取り組んでまいります。
次に、コスト指標作成団体についてのお尋ねがありました。
コスト指標については、生産から販売に至る各段階の関係者の間で納得が得られるものとすることに留意する必要があります。このため、この法案では、コスト指標作成団体に対し、生産、製造、加工、流通、販売のうち、少なくとも複数の段階の事業者や団体が参画することを求めるとともに、その認定に当たっては、生産から販売に至る全ての段階の関係者の意見を聴き、さらに、公正取引委員会にも協議を行うなどの手続を経ることとしています。また、コスト指標作成団体の認定後においても、公正で正確なコスト指標を作成することが求められるため、特定の段階の意見に偏っていないか、正確な情報提供の前提となる秘密保持が厳守されているかなどの業務運営をチェックし、適宜適切な指導、助言を行ってまいります。
次に、安定取引関係確立事業活動等についてのお尋ねがありました。
食品産業は農林漁業者と消費者とをつなぐ重要な役割を果たしているため、この法案では、食品事業者が地域の農林漁業者との安定取引を進めるなどの取組を後押しすることとしています。また、その推進に当たっては、食品事業者や農林漁業者ばかりでなく、地方公共団体や商工会、研究機関など地域の関係者が雇用と所得を生み出すために取り組む連携支援計画の取組も後押しすることにより、前向きな取組を誘発することとしています。
こうした取組により、農業・食料関連産業の国内生産額を拡大することを目指してまいります。(拍手)
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関口昌一議長
松野明美君。
〔松野明美君登壇、拍手〕
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8
松野明美(維新)
日本維新の会の松野明美です。
私は、会派を代表し、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案につきまして、小泉農林水産大臣にお伺いいたします。
初めに米についてです。
昨年から令和の米騒動と騒がれ、農水省からは新米が出れば価格は落ち着くとの説明でしたが、落ち着くどころか事態は悪化し、今年から備蓄米の放出をしていますが、価格は昨年の約二倍となっています。
昨年、我が党の代表を務めます大阪府の吉村知事から政府に対して備蓄米放出の要請がありましたが、無視されました。もっと早く備蓄米を放出していれば、ここまで高騰…
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小泉進次郎(自民)農林水産大臣
松野明美議員の御質問にお答えいたします。
今後の農政の方向性についてのお尋ねがありました。
我が国の農業は、農業者の減少、高齢化など、様々な課題に直面していることから、平時からの食料安全保障を実現するための将来に向けた投資として、農業の構造転換を集中的に推し進めていくことが重要です。
米価高騰への対応については、随意契約による備蓄米の売渡し等をスピード感ときめ細やかな目配りを持って取り組んでまいります。
農協については、昨日、JA全中の山野会長始めJAグループの幹部の皆様とお会いし、現在進めている随意契約による備蓄米の売渡しについても、消費者の米…
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