国民民主党・新緑風会の舟山康江です。
会派を代表して、災害対策基本法等の一部を改正する法律案について質問をいたします。
我が国は、その位置、地形や地質、気象などの自然的条件から、台風、豪雨や豪雪、土砂災害、地震、津波、火山噴火など、様々な災害に見舞われやすい国土となっています。とりわけ今世紀に入り、災害が巨大化、頻発化、多様化、そして複合化しており、対応は待ったなしです。
自然災害の発生自体を防ぐことは困難ですが、発生時の被害軽減は可能です。そのために、これまでも累次にわたり様々な対策を講じ、法制度の整備、見直し、体制強化を図ってきましたが、いまだに課題山積です。
昨年一月の能登半島地震の教訓等を踏まえて、災害対策基本法や災害救助法等の見直しが行われようとしていますが、今般の改正でどの程度課題解決に結び付くのか、他の課題提起も含めて質問します。
災害発生時には、避難の指示や誘導、避難所の開設、必要な物資の調達、運搬、住居の手当てや医療、保健、福祉の提供など、様々な対応が不可欠ですが、平時は民間が担う役割も含めてほぼ全ての業務が自治体に集中します。人員削減等で職員数の減少が進む中、僅かな自治体職員でこれらの対応に当たるのは困難を極めます。
今般の改正案では、国による地方公共団体に対する支援体制の強化が盛り込まれていますが、今指摘したような構造的問題の解決に必要な抜本的な改善策を教えてください。餅は餅屋、民間も含めた役割分担の仕組みや友好都市との連携の在り方について、平時からの準備が必要であり、その体制整備を後押しすべきではないでしょうか。坂井防災担当大臣にお伺いします。
先日、今から九十五年前、昭和五年の北伊豆地震時の避難所の写真を見ましたが、今も昔も全く変わらない避難所の有様に驚きました。
避難所の環境整備が指摘され続けている中で、災害対策基本法には自治体に被災者の生活環境の整備に必要な措置を講じる努力義務が規定されていますが、被災者の生活環境としてどのような水準を確保することを期待しているのでしょうか。石破総理は、就任直後の所信表明演説で、災害関連死ゼロを実現すべく、避難所の満たすべき基準を定めたスフィア基準も踏まえつつ、避難所の在り方を見直すと決意を述べていますが、劣悪な環境の改善が進まない理由と具体的な改善策について、坂井大臣、お答えください。
避難所においては、一人当たりの適切な居住面積の確保と併せ、プライベート空間の創出、温かい食事の提供等への配慮が欠かせません。これまでは、緊急時だから仕方がない、雨風がしのげるだけまし、温かい食事などわがまま、あるだけ有り難いと思えというような暗黙の空気感が漂っていたと感じます。
このような環境改善は、近年課題となっている災害関連死の防止にも直結すると考えますが、この災害関連死について、その要因分析と近年の特徴、予防策について、坂井大臣の認識を伺います。
また、災害関連死の認定基準が自治体によってばらばらであり、認定を行う審査会の設置根拠となる条例の規定がない自治体もあります。認定基準の統一等に向けた対策についても、坂井大臣に伺います。
大災害のたびごとに、避難所や仮設住宅で女性や子供がないがしろにされる対応が繰り返されてきています。災害対応全般に共通しますが、女性や子供など、弱者に配慮する視点がこれまで不十分だったことが避難所の環境整備が遅れてきた背景の一つにあると考えます。
内閣府男女共同参画局は、令和二年五月に「災害対応力を強化する女性の視点~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~」を発出しています。このガイドラインは、東日本大震災などの災害を踏まえ、人口の半分以上を占める女性の視点が生かされていないとの観点から、平時の段階から発災後の避難所や応急住宅での対応に始まり、復旧復興に至るまでの全ての過程での様々な留意点を指摘しています。こうした女性の人権につながる重要な指摘を含むガイドラインが、先般の能登半島地震では生かされなかったとの指摘がなされています。
災害対策基本法には、女性、子供の文言がありません。このことこそが、まさに本改正で欠けている部分です。この度の法改正において、内閣府策定のガイドラインや、能登半島地震の現場での教訓がどのように反映されたのでしょうか。改正案でこの文言がない理由と、ガイドラインを踏まえ、今後どのように具体的に女性や子供の被災地における人権、安全を守るよう取り組んでいくのか、坂井大臣の見解を伺います。
避難所の開設場所、仮設住宅の建設場所についても課題があると考えます。
発災直後の一時避難場所として、多くの場合、学校の体育館等が活用されています。初期の避難場所としてはいいのですが、本来、学校は教育の場であり、子供の健全な成長に必要な場所です。いつまでもそこにとどまり続けるのではなく、できるだけ早期に環境の整った別の場所に移動できる支援を行うべきです。また、仮設住宅も、場所の確保等の問題から学校の校庭、運動場に建設する例も見られますが、できるだけ避けるべきと考えます。
被災後の教育環境の早期回復と、避難所、仮設住宅の確保の両立をいかに図るか、坂井大臣に伺います。
災害時における被災者支援や復旧復興に当たり、ボランティアの存在は不可欠であり、災害対策基本法にもその役割や環境整備、連携推進努力が明記されています。であればこそ、ボランティアの方々の活動に対する実費弁償についても、その考え方や公費負担の範囲について法律等に明記すべきと考えますが、いかがでしょうか。
現状は、炊き出しの際の食材費等の実費弁償は行われるものの、交通費補助は今年一月の補正予算でようやく期間限定で措置されましたが、宿泊費等は対象外です。厳しい環境の中、被災者に寄り添い、懸命に活動するボランティアの皆様の活動に対しては、もう少し公的支援を厚くするべきと考えますが、坂井大臣の見解を伺います。
被災者の一日も早い生活再建を実現する上で、各種手当、給付金や、金融、税制面からの支援が欠かせませんが、その際、災害救助法の適用の有無が様々な公的支援制度が発動されるトリガーになっています。
災害救助法では、自治体ごとの住家等の被害数が主たる適用の判断基準になっていますが、住家被害が大きくなくても事業への影響が甚大だったり、全体の規模が決して大きくなくても被災者個人にとっては二重債務問題に直面するケースなど、規模の大小だけでは測れない事態も発生しています。
このような事態への対応として、もう一つ、生命、身体への危害又はそのおそれが生じた場合との基準も規定されていますが、適用を逡巡する傾向が指摘されています。法の目的である被災者の保護と社会の秩序の保全のためには、積極的な適用を促すべきではないでしょうか。
加えて、生活再建に向けた支援に当たっては、災害救助法の適用基準とは別の基準を設けるなど、被災者に寄り添ったきめの細かい対応が必要と考えますが、坂井大臣の見解をお伺いします。
災害時には、道路や河川、農地、公立学校など公共性が高いものについては極めて国庫補助率の高い災害復旧事業を活用することができますが、鉄道については、公共交通と言われ、極めて公共性が高いにもかかわらず、この適用を受けることができず、災害をきっかけに運休が長引き、廃線に追い込まれる事例も見受けられます。
鉄道が対象外であることについては、運賃収入を充てて事業の運営を行うべきものであるからとの答弁が返ってきますが、被災自体が不可抗力であり、公共交通としての位置付けであることから、とりわけ赤字路線について更なる配慮を行うべきではないか、改めて前向きな答弁を国土交通大臣に求め、質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣坂井学君登壇、拍手〕
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赤澤亮正(自民)内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
嘉田由紀子議員から三問お尋ねをいただきました。
まず、防災庁における事前防災から復旧復興までの対応についてのお尋ねがありました。
委員御指摘のとおり、事前防災、発災時対処、復旧復興の一連の災害対応について、統一的な考え方の下で関係省庁が連携して対応をしていくことが重要と考えております。
このため、令和八年度中に設置する防災庁では、一連の災害対策の司令塔としての機能を担うため、専任の大臣を置き、十分な数のエキスパートをそろえる予定であり、現在開催している防災庁設置準備アドバイザー会議において、専門家の御意見をいただきながら、体制の在り方等について検討…
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中野洋昌(公明)国土交通大臣
嘉田由紀子議員から、長期化しているダム事業についてお尋ねがありました。
事業着手後五十年以上経過し、現在も事業中である国土交通省所管の直轄・補助ダムの計画は、川辺川ダムなど五つでございます。
ダム事業の実施に当たっては、あらかじめ環境へ与える影響を予測、評価し、環境保全措置などを適切に実施をするとともに、事業実施中においては、社会情勢の変化等も踏まえ、有識者等から御意見を伺う事業再評価等を通じて、事業の必要性や効果を定期的、客観的に確認しております。
今後とも、国民の命と暮らしを守るため、コスト縮減に努めつつ、既存インフラの計画的な維持管理、更新な…
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関口昌一議長
舟山康江君。
〔舟山康江君登壇、拍手〕
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- (上の発言)
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舟山康江(国民)
国民民主党・新緑風会の舟山康江です。
会派を代表して、災害対策基本法等の一部を改正する法律案について質問をいたします。
我が国は、その位置、地形や地質、気象などの自然的条件から、台風、豪雨や豪雪、土砂災害、地震、津波、火山噴火など、様々な災害に見舞われやすい国土となっています。とりわけ今世紀に入り、災害が巨大化、頻発化、多様化、そして複合化しており、対応は待ったなしです。
自然災害の発生自体を防ぐことは困難ですが、発生時の被害軽減は可能です。そのために、これまでも累次にわたり様々な対策を講じ、法制度の整備、見直し、体制強化を図ってきましたが、いまだに課題山積です。
昨年一月の能登半島地震の教訓等を踏まえて、災害対策基本法や災害救助法等の見直しが行われようとしていますが、今般の改正でどの程度課題解決に結び付くのか、他の課題提起も含めて質問します。
災害発生時には、避難の指示や誘導、避難所の開設、必要な物資の調達、運搬、住居の手当てや医療、保健、福祉の提供など、様々な対応が不可欠ですが、平時は民間が担う役割も含めてほぼ全ての業務が自治体に集中します。人員削減等で職員数の減少が進む中、僅かな自治体職員でこれらの対応に当たるのは困難を極めます。
今般の改正案では、国による地方公共団体に対する支援体制の強化が盛り込まれていますが、今指摘したような構造的問題の解決に必要な抜本的な改善策を教えてください。餅は餅屋、民間も含めた役割分担の仕組みや友好都市との連携の在り方について、平時からの準備が必要であり、その体制整備を後押しすべきではないでしょうか。坂井防災担当大臣にお伺いします。
先日、今から九十五年前、昭和五年の北伊豆地震時の避難所の写真を見ましたが、今も昔も全く変わらない避難所の有様に驚きました。
避難所の環境整備が指摘され続けている中で、災害対策基本法には自治体に被災者の生活環境の整備に必要な措置を講じる努力義務が規定されていますが、被災者の生活環境としてどのような水準を確保することを期待しているのでしょうか。石破総理は、就任直後の所信表明演説で、災害関連死ゼロを実現すべく、避難所の満たすべき基準を定めたスフィア基準も踏まえつつ、避難所の在り方を見直すと決意を述べていますが、劣悪な環境の改善が進まない理由と具体的な改善策について、坂井大臣、お答えください。
避難所においては、一人当たりの適切な居住面積の確保と併せ、プライベート空間の創出、温かい食事の提供等への配慮が欠かせません。これまでは、緊急時だから仕方がない、雨風がしのげるだけまし、温かい食事などわがまま、あるだけ有り難いと思えというような暗黙の空気感が漂っていたと感じます。
このような環境改善は、近年課題となっている災害関連死の防止にも直結すると考えますが、この災害関連死について、その要因分析と近年の特徴、予防策について、坂井大臣の認識を伺います。
また、災害関連死の認定基準が自治体によってばらばらであり、認定を行う審査会の設置根拠となる条例の規定がない自治体もあります。認定基準の統一等に向けた対策についても、坂井大臣に伺います。
大災害のたびごとに、避難所や仮設住宅で女性や子供がないがしろにされる対応が繰り返されてきています。災害対応全般に共通しますが、女性や子供など、弱者に配慮する視点がこれまで不十分だったことが避難所の環境整備が遅れてきた背景の一つにあると考えます。
内閣府男女共同参画局は、令和二年五月に「災害対応力を強化する女性の視点~男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン~」を発出しています。このガイドラインは、東日本大震災などの災害を踏まえ、人口の半分以上を占める女性の視点が生かされていないとの観点から、平時の段階から発災後の避難所や応急住宅での対応に始まり、復旧復興に至るまでの全ての過程での様々な留意点を指摘しています。こうした女性の人権につながる重要な指摘を含むガイドラインが、先般の能登半島地震では生かされなかったとの指摘がなされています。
災害対策基本法には、女性、子供の文言がありません。このことこそが、まさに本改正で欠けている部分です。この度の法改正において、内閣府策定のガイドラインや、能登半島地震の現場での教訓がどのように反映されたのでしょうか。改正案でこの文言がない理由と、ガイドラインを踏まえ、今後どのように具体的に女性や子供の被災地における人権、安全を守るよう取り組んでいくのか、坂井大臣の見解を伺います。
避難所の開設場所、仮設住宅の建設場所についても課題があると考えます。
発災直後の一時避難場所として、多くの場合、学校の体育館等が活用されています。初期の避難場所としてはいいのですが、本来、学校は教育の場であり、子供の健全な成長に必要な場所です。いつまでもそこにとどまり続けるのではなく、できるだけ早期に環境の整った別の場所に移動できる支援を行うべきです。また、仮設住宅も、場所の確保等の問題から学校の校庭、運動場に建設する例も見られますが、できるだけ避けるべきと考えます。
被災後の教育環境の早期回復と、避難所、仮設住宅の確保の両立をいかに図るか、坂井大臣に伺います。
災害時における被災者支援や復旧復興に当たり、ボランティアの存在は不可欠であり、災害対策基本法にもその役割や環境整備、連携推進努力が明記されています。であればこそ、ボランティアの方々の活動に対する実費弁償についても、その考え方や公費負担の範囲について法律等に明記すべきと考えますが、いかがでしょうか。
現状は、炊き出しの際の食材費等の実費弁償は行われるものの、交通費補助は今年一月の補正予算でようやく期間限定で措置されましたが、宿泊費等は対象外です。厳しい環境の中、被災者に寄り添い、懸命に活動するボランティアの皆様の活動に対しては、もう少し公的支援を厚くするべきと考えますが、坂井大臣の見解を伺います。
被災者の一日も早い生活再建を実現する上で、各種手当、給付金や、金融、税制面からの支援が欠かせませんが、その際、災害救助法の適用の有無が様々な公的支援制度が発動されるトリガーになっています。
災害救助法では、自治体ごとの住家等の被害数が主たる適用の判断基準になっていますが、住家被害が大きくなくても事業への影響が甚大だったり、全体の規模が決して大きくなくても被災者個人にとっては二重債務問題に直面するケースなど、規模の大小だけでは測れない事態も発生しています。
このような事態への対応として、もう一つ、生命、身体への危害又はそのおそれが生じた場合との基準も規定されていますが、適用を逡巡する傾向が指摘されています。法の目的である被災者の保護と社会の秩序の保全のためには、積極的な適用を促すべきではないでしょうか。
加えて、生活再建に向けた支援に当たっては、災害救助法の適用基準とは別の基準を設けるなど、被災者に寄り添ったきめの細かい対応が必要と考えますが、坂井大臣の見解をお伺いします。
災害時には、道路や河川、農地、公立学校など公共性が高いものについては極めて国庫補助率の高い災害復旧事業を活用することができますが、鉄道については、公共交通と言われ、極めて公共性が高いにもかかわらず、この適用を受けることができず、災害をきっかけに運休が長引き、廃線に追い込まれる事例も見受けられます。
鉄道が対象外であることについては、運賃収入を充てて事業の運営を行うべきものであるからとの答弁が返ってきますが、被災自体が不可抗力であり、公共交通としての位置付けであることから、とりわけ赤字路線について更なる配慮を行うべきではないか、改めて前向きな答弁を国土交通大臣に求め、質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣坂井学君登壇、拍手〕
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坂井学(自民)国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)
自治体への役割集中の是正に関するお尋ねがありました。
災害対応においては、災害の現場に近く、また地域の実情を理解した地方公共団体に重要な役割を担っていただいております。一方で、被災した地方公共団体には多くの業務が集中し、単独で災害対応に当たることは困難な場合もあることから、今般の法案においては、国が地方公共団体を先手で支援する仕組みを構築することとしています。
また、被災者支援に専門的な知見を有するNPO等との連携を促すため、被災者援護協力団体の登録制度を創設することとしており、官民が連携した被災者支援ができるよう、平時からの取組を進めることとしてお…
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中野洋昌(公明)国土交通大臣
舟山康江議員から鉄道の災害復旧についてお尋ねがありました。
鉄道については、鉄道事業者が運賃収入を得て事業を行っているものであることから、運賃収入を基本として整備、運営をすることを原則としております。その上で、国土交通省では、鉄道事業者の資金のみで復旧困難な被害に対応するため、被災路線への災害復旧支援制度の拡充に努めてきたところであります。
具体的には、鉄道軌道整備法に基づく補助制度につきまして、平成三十年の法改正により、黒字の鉄道事業者の赤字路線についても補助対象とするとともに、上下分離方式を導入する場合の補助率をかさ上げしております。
加えて、…
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関口昌一議長
仁比聡平君。
〔仁比聡平君登壇、拍手〕
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