仁比聡平 (日本共産党)

2025年4月10日・第217回国会 参議院 法務委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 114 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 151 発言)

今の現有人員の中で家事事件に振り向けることができる余剰人員があるとでも言うような、言わんばかりのそういう説明というのは、本当に現場に対して意欲をそぎかねない、現場の声を全く聞いていない、独り最高裁だけのかたくなな姿勢だと私は思います。国民はもっと増やしてくれと思っていますよ。この定員法を始めとした今度の予算でも、裁判官それから書記官の増員は行わないわけです。事務官は減員するわけですね。

裁判官についてちょっとお尋ねしたいと思うんですけれども、次のページの、全司法が一年前に、この非合意型の共同親権、とりわけ心配と声明を出されました。これまでの現状からしても、離婚に際して葛藤が高まった父母の場合には、そもそも協力体制を築くことが難しく、相手方や子供を支配したり、あえて行動を妨害し、攻撃するための手段として用いられる懸念が強くあります。こうした懸念というのは昨年の国会で大問題になり、そして、この間も、民事局そして最高裁と、これに、そうならないための様々な御答弁も重ねてこられたわけなんですね。

私、今日お尋ねしたいと思うのは、これまでのこうした子供の親権をめぐる父母間の事件について、DVの主張がある、虐待の主張があるというときに、そこに対する判断を明確には示されないで、葛藤を下げる努力をされたり、あるいは審判をされたり、そういう取組をしてこられたと思います。それが当事者にとってみると、主張したDVが認められない、まるで挙証責任が被害者の側に負わされているのかと、家裁は実態が全く分かっていない、被害が分かっていないという、そうした批判は極めて強いものがあるわけですね。

資料の終わりの方に、八ページ目に、三月十三日のその点についての法務省民事局長の答弁を御紹介しています。

父母間に様々な力の差を背景として一方的に他方を支配するような関係が認められる場合には、父母が共同して親権を行うことが困難であると認めて必要的単独親権にするのだと、その判断において、裁判所は個別事案ごとにこれを基礎付ける方向の事実とそれを否定する方向の事実とを総合的に考慮して判断するのだと、一方が挙証責任を負担するというものではない、被害者が自覚を欠いている場合もあることを勘案した上で適切に判断されるべきものだと答弁されました。

その判断を、施行後は個別の事件において、裁判官そして調停委員会始めとして、家裁はやっていかなきゃいけないわけでしょう。これまでは審判書に書かないというふうにしたこともあるのかもしれませんが、これからは具体的な事実を書かなければならなくなる、当事者の主張に対して必ず応答しなければならなくなる。それは、裁判官の責任として極めて重いものがあるのではありませんか。

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