合田哲雄文化庁次長

2025年6月12日・第217回国会 参議院 文教科学委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 56 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 134 発言)

お答え申し上げます。

AIの開発、学習段階における著作物の利用につきましては、著作権法第三十条の四におきまして、著作物に表現された思想又は感情を自ら享受し又は他人に享受させることを目的としない場合には、著作権法、著作権者の許諾なく利用可能とされてございます。

ただし、この場合の著作物の利用に当たりましては、例えば創作的表現が共通したものを生成させる目的での学習や、販売されているデータベースの著作物の学習への無許諾での利用など、享受の目的が併存する場合や著作権者の利益を不当に害する場合には同条が適用されず、原則どおり著作権者の許諾を得る必要があるものでございます。

こういった点を含めて、文化審議会の小委員会で専門的な議論を行い、令和六年三月にまとめたAIと著作権に関する考え方についてで明示しているところでございます。

また、AIによる生成、利用段階につきましては、AIを用いるか否かにかかわらず同様でございますが、著作権法は、著作物の定義といたしまして、思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものと規定してございます。そして、これを保護しているところでございます。

他方、創作的な表現に至らない作風、いわゆるアイデアを保護するものではないため、単に作風、すなわちアイデアが類似しているのみでは著作権侵害には該当いたしません。

そのことを前提といたしまして、個々の生成物が既存の著作物の著作権侵害に当たるか否かにつきましては、最終的には個別の具体的事例に即して司法の場で判断されることになりますが、AIによる生成されたコンテンツに既存の著作物との類似性及び依拠性が認められれば著作権侵害になり得、これもAIを使うか否かにかかわらず同様に判断されるものでございます。

このような考え方は、先ほど申し上げた考え方でお示しをし、周知徹底を図っているところでございますが、もう一つの御質問の対価の件でございますが、著作権者が有する著作物をどのように行使するかについては、著作権法に定める権利が私権でございますので、当事者間の契約で取り決めることが基本でございますが、私ども、スタジオジブリ側に対し何らかの対価が支払われているかにつきましては承知をいたしていないところでございます。

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