伊藤岳 (日本共産党)

2025年4月17日・第217回国会 参議院 総務委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 162 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 171 発言)

私は、日本共産党を代表し、電波法及び放送法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。

反対の理由は、本法案が六ギガヘルツ以上の高い周波数帯における新たな周波数割当て方式としてオークション方式を導入することです。

企業が電波を利用するときに適切な経済的価値を置くこと自体は合理的です。しかし、本法案のオークションによる新たな割当て方式は、複数の市区町村など一定の広がりを持った地域ごとに、携帯電話事業者以外にも大小様々な主体で行うことを想定しているとしていますが、実際に参加できる事業者は、高い落札額の価額競争に耐えられる事業者に限定されかねません。

また、地域を限った高周波帯の割当てであっても、公共性に対する考慮が求められます。従来の比較審査方式で条件とされる整備計画や通信網の開放などを事業者に求めることが必要です。総務省は、高い周波数帯の活用にそぐわないことを理由にこれを排除し、今後、総務省令等で条件を具体化するとしています。これは、政府の政治的判断に白紙委任するものであり、国民の共有財産である電波の公共的な利用に反すると言わざるを得ません。

次に、地上基幹放送事業者が中継局を廃止する際に、ケーブルテレビや配信によって放送番組を引き続き視聴できるようにするための措置を講じる努力義務の追加です。

現行法は、電波の送信によって基幹放送があまねく受信できるように努めるものとされています。中継局の廃止は、その地域に住む視聴者・国民に受信方法の変更を新たに迫るものです。中継局の廃止の判断基準は示されておらず、事業者の経営判断に委ねられます。中継局を廃止した際の代替措置も努力義務でしかありません。質問でもただしたように、代替措置への移行の担保も十分ではありません。これでは事業者の責務の緩和でしかありません。

以上、討論といたします。

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