余り具体的にはお答えしにくいですが、過度な投機的なマネーの動きによって金融資本市場が大きく不安定化するような事態を避けるためにも政府が中長期的な財政健全化について市場の信認をしっかりと確保していくこと、それから、私ども日本銀行が物価の安定という目的を実現するために金融政策を運営していくこと、これが極めて重要であると考えております。
植田和男日本銀行総裁
2025年6月3日・第217回国会 参議院 財政金融委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 91 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 119 発言)
前後のやりとり
私は、ただ、今、植田日銀は方向転換ということなんですけれども、黒田さんがやってきた十年間というのは別にMMTと、その実際の起きたことでいえば、MMTの手法と変わらないと思います。ただ、国民の暮らしは良くならなかったということは言えるんではないかと思いますね。 実は、先日も、このMMTを主張される経済学者の方と私非常に親交がありまして、率直にいろんな議論する関係で、別にいろんな理論があっていいわけですよね、理論的にはですね。ただ、私、現実に、MMT理論、現実に適用するところに大変ちょっと無理があるんじゃないかと思っているだけなんですけれども。その点で、M…
例えば、中央銀行による国債の引受け等で財政支出を拡大し続けた場合に、初めは問題がないという場合もあるとは思いますが、次第にコントロールが利かなくなり、結果的に大幅なインフレにつながり、国民生活や経済活動に大きな打撃を与えたという歴史上の例はたくさんあるものと理解しております。
また、違う、より一般的な観点から申し上げますと、もしも物価安定の目標を大幅に上回る物価上昇率が社会に定着するようなことになってしまいますと、目標に向けて物価上昇率を押し下げるためには非常に緊縮的な財政金融政策が必要になる可能性が高いというふうに思います。
私は、そもそも日銀というのは、国債の買いオペ、売りオペ、国債を通じて物価のコントロールということがあると思うんですね。そうすると、国が赤字国債どんどん発行して日銀が引き受けざるを得ないという状況になると、国債の売り買いのコントロールができない、だから物価のコントロールができなくなるという基本的な問題が一つあるような気がするのと、一旦、この前のアメリカがそうですけど、なかなかインフレ抑えられませんでしたよね。一遍起きますとそう簡単に、こういう政策を取ったらすぐインフレ抑えられるということはなかなか現実問題難しいと思うんですよね。ましてや増税、インフレで物価…
- (上の発言)
余り具体的にはお答えしにくいですが、過度な投機的なマネーの動きによって金融資本市場が大きく不安定化するような事態を避けるためにも政府が中長期的な財政健全化について市場の信認をしっかりと確保していくこと、それから、私ども日本銀行が物価の安定という目的を実現するために金融政策を運営していくこと、これが極めて重要であると考えております。
決して財務省のような緊縮的なことに賛成というわけではございません。国民の暮らしを良くして、経済良くしてということが大事で、そのときに必要な財政支出はやるべきだということと、赤字国債まだまだ発行できる論はちょっと違うのかなという点を申し上げたかったわけでございます。
これで質問を終わります。
本日、初めて植田総裁に質問させていただきます梅村みずほと申します。どうぞよろしくお願いいたします。 植田総裁は、学問の分野で総裁になられる前にも金融政策を突き詰めてこられたわけでございまして、総裁の御就任が決まったときには、戦後初の学者出身の総裁ということで大変話題になりました。それから、就任から二年余りたたれるわけなんですけれども、今日ちょっと聞いてみたいのが、実際に中央銀行をハンドリングする立場になられて、この座学と実態というところにギャップはあったのかどうかというところ、あるいは、総裁になられて、こういったところは難しいなという点がおありでしたら…
難しい御質問ですが、一つ感じますのは、感じましたのは、金融政策、日銀総裁、金融政策だけでなくて、申し上げるまでもないですが、金融システムの安定性に関する政策であったり決済に関する政策、あるいは昨年ありましたように新日銀券を発行するというような政策もございます。それから、日銀組織のマネジメントに関わる仕事もたくさんございます。 こういうふうに業務の幅広さが一つ、思っていた以上に広かったなという面と、学者としての違いということで申し上げれば、差し障りがあるかもしれませんが、学者がふだんすることは、うまく答えが出るようなふうに問題を設定して、それで答えをきち…