熊谷裕人 (立憲民主党)

2025年5月15日・第217回国会 参議院 財政金融委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 100 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 112 発言)

立憲民主党の熊谷裕人です。

私は、立憲民主・社民・無所属を代表して、特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に反対の立場から討論いたします。

本法案は、令和六年七月に財政制度等審議会が出した議論の整理で指摘された産業投資における財源面での仕組み上の課題に対応するための見直しを行うものとするものですが、この議論の整理では、見直しを行うに当たっては産業投資の運営改善、ガバナンス強化に向けた取組を行うことが前提であると明記されています。しかし、運営改善、ガバナンス強化については本法案に盛り込まれておらず、実際の運用面においても現状では十分な対応が行われているとは到底言えません。

産投機関やその所管省庁、さらには財務省における実効的な取組がいまだに実施されていない中で、財源面を先行して措置しようとするのは早計であると言わざるを得ません。

そして、改正の内容にも大きな問題があります。

本法案により、投資勘定において剰余金を投資財源資金に留保することや借入金を可能とすることで、産業投資の財源を自立的、安定的かつ機動的に確保できると政府はうたっています。しかし、これは、裏を返せば、一般会計において財政状況が厳しく、重要政策の財源確保にも苦慮している中で、産業投資においてはやすやすと財源を確保できるということでもあります。これは、かつて批判された、母屋でおかゆ、離れですき焼きの状況そのものです。

投資勘定において剰余金が発生した場合には、その都度財政状況の厳しい一般会計に繰り入れて活用し、また、投資勘定において追加の財源が必要な場合には、その都度財政状況等を踏まえながら一般会計から繰り入れて対応するべきです。特別会計に必要以上の資金を保有しないとする特別会計改革の理念に反する本法案は認められません。

また、投資財源資金への留保や借入金の金額について、法令上に上限を設けず、運用上の目安のみで行おうとしている点も不適切です。

当初は抑制的に実施するつもりでも、政権や省庁側の都合で次第に形骸化、肥大化していく可能性は十分にあり、留保額が過大になれば財政資金の効率的な活用の観点から、借入金の金額が過大になれば財務の健全性の観点から、それぞれ問題が生じることになります。非効率な財政運営や産業投資の規模の野方図な拡大につながる危険性をはらんだ見直しは受け入れられません。

我々立憲民主党は、責任政党として、緩んでしまっている特別会計の財政規律を正すため、引き続き全力で取り組んでいくことを改めて申し上げ、私の反対討論といたします。

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