吉野維一郎財務省主計局次長

2025年3月13日・第217回国会 参議院 財政金融委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 17 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 198 発言)

お答え申し上げます。

先生の御指摘は、IMFのPSBS、パブリック・セクター・バランスシートという統計におきまして、グロスの総債務残高から金融資産、非金融資産を差し引きましたネットの数値、純資産の対GDP比を比較いたしまして、G7各国に比べても日本の財政状況は遜色ないという御趣旨だと理解しております。

この統計につきましては、金融資産に加え、非金融資産も差し引かれておりますけれども、国の財政状況を評価するに当たりまして、金融資産、非金融資産も併せて控除する、考慮するということにつきまして、IMF自身もレポートで言及しておりまして、総債務での評価が財政政策において重要であること、非金融資産の多くは公的資本ストックであり、概して流動性、市場性に乏しいことにも留意する必要があるというふうに言及しております。

他方で、IMFのWEO、ワールド・エコノミック・アウトルックにおきましては、総債務残高の数値の対GDP比に加えまして、総債務残高から金融資産のみを差し引いたネットの数値、純債務残高の対GDP比も公表されておりまして、そのネットの数値につきましては、やはり世界最悪の水準というふうになっております。

なお、財務省といたしましても、金融資産や非金融資産につきましては、道路やダムなどの非金融資産は流動性や市場性に乏しく、売却が困難であり、金融資産につきましても、年金積立金など見合いの負債が存在しますことから、単純に負債と相殺することや、新たな財政支出に充てることができる財源として認識することは必ずしも適切ではないと考えております。

いずれにしましても、先ほど大臣からも御答弁ありましたとおり、我が国財政は、グロスの債務残高GDP比が最悪の水準にありますことから、こうした状況の中で財政健全化の取組を進めるに当たっては、PB、プライマリーバランスの黒字化を目指す、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指すという目標を掲げてまいりました。

引き続き、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性の信認が失われることのないよう、経済あっての財政という考え方の下で、力強く経済再生を進める中で財政健全化も実現し、経済再生と財政健全化の両立を図ってまいりたいと考えております。

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