座ったままでいいということでございますか。
総務省選挙部長の笠置でございます。
横置きの災害時の選挙制度という資料を用意させていただいておりますので、それに沿って御説明申し上げます。
まず、一ページ目でございます。衆議院総選挙及び参議院通常選挙の期日についてでございます。
衆議院総選挙及び参議院通常選挙は、憲法及び公職選挙法の規定に基づきまして選挙を行うべき期間が定まることとなりまして、その期間内の特定の日が選挙期日として閣議決定を経て公示をされるということになってございます。
憲法には、衆議院の解散・総選挙についてのみ規定が置かれておりまして、それは第五十四条でございますが、衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に衆議院の選挙を行うこととされてございます。同様の規定が公職選挙法の第三十一条の三項にも規定をされているということでございます。
次に、衆議院の任期満了による総選挙につきましては、公職選挙法第三十一条一項及び第二項に規定がございます。原則としては、議員の任期満了が終わる日前三十日以内に行うとされてございます。ただし、その期間が国会開会中又は国会閉会日から二十三日以内に掛かる場合においては、国会閉会の日から二十四日以後三十日以内に行うこととなります。
参議院の通常選挙につきましては、公職選挙法の第三十二条に規定がございまして、衆議院の任期満了選挙の場合と同様の規定ぶりとなっているということでございます。
二ページ目でございます。ただいま御説明を申し上げました内容をイメージ図でお示ししたところでございます。
任期満了による選挙を行うべき期間につきましては、①のように、閉会日から任期満了日までが五十四日以上離れている場合か、②のように、閉会日から任期満了日まで五十三日以内の場合かで選挙を行うべき期間が異なってくることとなります。
①のように、閉会日から任期満了日まで五十四日以上離れている場合には、原則どおり、赤い矢印の部分でございますが、の範囲でございますが、任期満了日前三十日以内が選挙を行うべき期間となります。②の場合、すなわち閉会日から任期満了日までが五十三日以内の場合には、閉会日から二十四日以後三十日以内の間、図の赤い矢印の範囲内で選挙を行うこととなります。閉会日によっては、任期満了後に選挙期日が設定をされるということもございます。
②の場合は、いずれも公職選挙法第三十一条あるいは三十二条の第二項に該当をする場合でございます。任期満了日まで国会の会期を設けることが可能であるということから、任期満了前三十日以内の原則を貫くとした場合、国会開会中に総選挙あるいは通常選挙の公示がなされる、で、選挙が執行されるということになります。そうした場合には、特に現職の議員の場合には、その議員としての職責を果たすためには選挙運動はできず、選挙運動に専念すれば議員としての職責を果たせなくなるという不都合な事態を避けるというのが第二項の例外規定の趣旨となってございます。
次に、三ページ目でございます。国会議員の任期と選挙期日でございます。
衆議院議員の任期は四年であること、参議院議員の任期は六年であることは憲法に規定をされているということでございます。衆議院の解散・総選挙の期日についても、先ほど申し上げましたけれども、五十四条で憲法に規定がございます。その上で、国会議員の任期延長と選挙期日に関する過去の質問主意書の答弁といいますか、そちらを御紹介申し上げます。
下の方でございますが、こちらは東日本大震災が起こった平成二十三年のものでございます。統一地方選特例法により定められていた選挙期日で選挙を行うことが困難な東日本大震災の被災団体の選挙について、選挙期日の延期と任期延長を行うための特例法が制定をされましたが、それと同様に、国会議員についても選挙期日の延期と任期延長はできるかといったことを問われたものでございます。答弁といたしましては、下線部分でございますが、特例法を制定することにより、国政選挙の選挙期日を延期するとともに、国会議員の任期を延長することはできないとするものでございます。
続きまして、四ページでございます。四ページ、こちらは先ほど若干触れましたけれども、地方選挙における選挙期日の延期と任期の延長を行うための特例法の概要でございます。
平成七年、平成二十三年共に統一地方選挙の年でございまして、前年秋の臨時国会で統一地方選特例法が成立をしており、記載してあるよう、平成七年は、県、指定都市の選挙は四月九日、一般市町村の選挙は四月二十三日に、平成二十三年は、県、指定都市の選挙は四月十日、一般市町村の選挙は四月二十四日に選挙を行うと統一地方選特例法で法定をされていたところでございます。
そうした中、阪神・淡路大震災あるいは東日本大震災が起きまして、法定された統一地方選挙の期日に選挙を適正に行うことが困難な被災団体等につきまして、その選挙期日を延期をし、任期も延期した選挙期日の前日まで延長するとした特例法が制定をされたところでございます。こうした措置は、地方の首長あるいは議員の任期や地方選挙を行うべきかの定めがいずれも法律によっていることから可能であったというところでございます。
五ページ目でございます。五ページ目は、繰延べ投票についてまとめたものでございます。
繰延べ投票は、天災その他避けることができない事故により投票所において投票を行うことができないときに繰延べ投票を行うこととなるとされてございます。これは投票区の範囲で投票の日を延期するものでございまして、選挙の期日が変わるとか、選挙の期日が延期をされるといったものではございません。天災その他避けることができない事故とは、一般的には、火災等により投票所が焼失したときや投票所への交通が天災により途絶したときなど、投票所を開設することができない場合や選挙人が投票することができない場合が該当するものと考えられております。
実際に、災害等が起こったり起こりそうな場合で投票日の投票や投票箱の送致に支障を来す状況が見込まれるときは、投票所の変更でありますとか繰上げ投票などを行うことにより、繰延べ投票とならないよう最大限取り組むこととなります。その上で、繰延べ投票が必要かを十分検討することとなろうかと思っております。
なお、国政選挙における繰延べ投票につきましては、公職選挙法制定後、これまでに、記載のとおり二件ございました。いずれも、記載のとおり集中豪雨によるものでございまして、一週間後に投票が行われたというところでございます。
六ページ目でございます。六ページ目は、災害時の避難者の投票機会の確保のための取組ということをまとめさせていただいてございます。
災害時の選挙実施の具体的な方法につきましては個別の事情に応じて検討が必要となるわけでございますが、避難者の居所情報が把握できているといったことを前提に、①で避難者に不在者投票の方法等を周知する、②として避難者への選挙公報を送付をすると、③として避難先での当日投票所や期日前投票所を設置をするといったことが考えられまして、これらは東日本大震災でありますとか平成二十八年の熊本地震、また令和六年の能登半島地震の際に被災地で行われた選挙においても適宜実施をしてきたものでございます。
なお、現在では、国政選挙の場合、都道府県選管のホームページに選挙公報といったものを掲載をいたしておりますので、このため、避難者への候補者情報の周知にこれは大きく寄与しているというふうに考えてございます。
最後、七ページでございます。選挙人名簿でございます。
選挙人名簿につきましては、公職選挙法施行令におきまして、市町村選管が選挙人名簿を電子データにより調製する場合には、当該名簿が滅失し、又は毀損することを防止するために必要な措置を講じなければならないと規定をされていると。また、これを受けまして、各選挙管理委員会におきましては、こうした規定等に基づいて、自治体の情報セキュリティー部門とも連携をしながら選挙人名簿システムのデータの滅失防止措置を講じているところでございます。
また、選挙人名簿の管理事務、こちらは地方公共団体情報システムの標準化に関する法律、いわゆる標準化法に基づく標準化対象事務に該当しておりまして、各市町村選管のシステムは、災害発生時のシステム復旧やバックアップ等に関し、総務省やデジタル庁で定めた要件を満たしたものに原則令和七年度までに移行する予定となってございます。移行後は、市町村の選挙人名簿管理システムはクラウドを活用し、同時被災のおそれがない遠隔地でバックアップデータを管理する仕様で運用されるといったことで、万が一被災地において名簿が消失するといったようなことがあったとしても、その再調製といったものは容易に行うことができると考えてございます。
私からの説明は以上でございます。よろしくお願いします。
3
中曽根弘文(自民)
参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査のため、憲法に対する考え方についてのうち、災害時等の選挙制度について、本日の審査会に一般社団法人選挙制度実務研究会会長大泉淳一君及び同理事長・総務省管理執行アドバイザー小島勇人君を参考人として出席を求め、その御意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言のページ
4
中曽根弘文(自民)
御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────
この発言のページ
5
中曽根弘文(自民)
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
本日は、憲法に対する考え方についてのうち、災害時等の選挙制度について総務省から説明を聴取し、参考人の皆様から御意見を伺います。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ本審査会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
議事の進め方でございますが、まず、総務省から説明を聴取し、次に、大泉参考人、小島参考人の順にお一人…
この発言のページ
- (上の発言)
6笠笠置隆範総務省自治行政局選挙部長
座ったままでいいということでございますか。
総務省選挙部長の笠置でございます。
横置きの災害時の選挙制度という資料を用意させていただいておりますので、それに沿って御説明申し上げます。
まず、一ページ目でございます。衆議院総選挙及び参議院通常選挙の期日についてでございます。
衆議院総選挙及び参議院通常選挙は、憲法及び公職選挙法の規定に基づきまして選挙を行うべき期間が定まることとなりまして、その期間内の特定の日が選挙期日として閣議決定を経て公示をされるということになってございます。
憲法には、衆議院の解散・総選挙についてのみ規定が置かれておりまして、それは第五十四条でございますが、衆議院が解散されたときは、解散の日から四十日以内に衆議院の選挙を行うこととされてございます。同様の規定が公職選挙法の第三十一条の三項にも規定をされているということでございます。
次に、衆議院の任期満了による総選挙につきましては、公職選挙法第三十一条一項及び第二項に規定がございます。原則としては、議員の任期満了が終わる日前三十日以内に行うとされてございます。ただし、その期間が国会開会中又は国会閉会日から二十三日以内に掛かる場合においては、国会閉会の日から二十四日以後三十日以内に行うこととなります。
参議院の通常選挙につきましては、公職選挙法の第三十二条に規定がございまして、衆議院の任期満了選挙の場合と同様の規定ぶりとなっているということでございます。
二ページ目でございます。ただいま御説明を申し上げました内容をイメージ図でお示ししたところでございます。
任期満了による選挙を行うべき期間につきましては、①のように、閉会日から任期満了日までが五十四日以上離れている場合か、②のように、閉会日から任期満了日まで五十三日以内の場合かで選挙を行うべき期間が異なってくることとなります。
①のように、閉会日から任期満了日まで五十四日以上離れている場合には、原則どおり、赤い矢印の部分でございますが、の範囲でございますが、任期満了日前三十日以内が選挙を行うべき期間となります。②の場合、すなわち閉会日から任期満了日までが五十三日以内の場合には、閉会日から二十四日以後三十日以内の間、図の赤い矢印の範囲内で選挙を行うこととなります。閉会日によっては、任期満了後に選挙期日が設定をされるということもございます。
②の場合は、いずれも公職選挙法第三十一条あるいは三十二条の第二項に該当をする場合でございます。任期満了日まで国会の会期を設けることが可能であるということから、任期満了前三十日以内の原則を貫くとした場合、国会開会中に総選挙あるいは通常選挙の公示がなされる、で、選挙が執行されるということになります。そうした場合には、特に現職の議員の場合には、その議員としての職責を果たすためには選挙運動はできず、選挙運動に専念すれば議員としての職責を果たせなくなるという不都合な事態を避けるというのが第二項の例外規定の趣旨となってございます。
次に、三ページ目でございます。国会議員の任期と選挙期日でございます。
衆議院議員の任期は四年であること、参議院議員の任期は六年であることは憲法に規定をされているということでございます。衆議院の解散・総選挙の期日についても、先ほど申し上げましたけれども、五十四条で憲法に規定がございます。その上で、国会議員の任期延長と選挙期日に関する過去の質問主意書の答弁といいますか、そちらを御紹介申し上げます。
下の方でございますが、こちらは東日本大震災が起こった平成二十三年のものでございます。統一地方選特例法により定められていた選挙期日で選挙を行うことが困難な東日本大震災の被災団体の選挙について、選挙期日の延期と任期延長を行うための特例法が制定をされましたが、それと同様に、国会議員についても選挙期日の延期と任期延長はできるかといったことを問われたものでございます。答弁といたしましては、下線部分でございますが、特例法を制定することにより、国政選挙の選挙期日を延期するとともに、国会議員の任期を延長することはできないとするものでございます。
続きまして、四ページでございます。四ページ、こちらは先ほど若干触れましたけれども、地方選挙における選挙期日の延期と任期の延長を行うための特例法の概要でございます。
平成七年、平成二十三年共に統一地方選挙の年でございまして、前年秋の臨時国会で統一地方選特例法が成立をしており、記載してあるよう、平成七年は、県、指定都市の選挙は四月九日、一般市町村の選挙は四月二十三日に、平成二十三年は、県、指定都市の選挙は四月十日、一般市町村の選挙は四月二十四日に選挙を行うと統一地方選特例法で法定をされていたところでございます。
そうした中、阪神・淡路大震災あるいは東日本大震災が起きまして、法定された統一地方選挙の期日に選挙を適正に行うことが困難な被災団体等につきまして、その選挙期日を延期をし、任期も延期した選挙期日の前日まで延長するとした特例法が制定をされたところでございます。こうした措置は、地方の首長あるいは議員の任期や地方選挙を行うべきかの定めがいずれも法律によっていることから可能であったというところでございます。
五ページ目でございます。五ページ目は、繰延べ投票についてまとめたものでございます。
繰延べ投票は、天災その他避けることができない事故により投票所において投票を行うことができないときに繰延べ投票を行うこととなるとされてございます。これは投票区の範囲で投票の日を延期するものでございまして、選挙の期日が変わるとか、選挙の期日が延期をされるといったものではございません。天災その他避けることができない事故とは、一般的には、火災等により投票所が焼失したときや投票所への交通が天災により途絶したときなど、投票所を開設することができない場合や選挙人が投票することができない場合が該当するものと考えられております。
実際に、災害等が起こったり起こりそうな場合で投票日の投票や投票箱の送致に支障を来す状況が見込まれるときは、投票所の変更でありますとか繰上げ投票などを行うことにより、繰延べ投票とならないよう最大限取り組むこととなります。その上で、繰延べ投票が必要かを十分検討することとなろうかと思っております。
なお、国政選挙における繰延べ投票につきましては、公職選挙法制定後、これまでに、記載のとおり二件ございました。いずれも、記載のとおり集中豪雨によるものでございまして、一週間後に投票が行われたというところでございます。
六ページ目でございます。六ページ目は、災害時の避難者の投票機会の確保のための取組ということをまとめさせていただいてございます。
災害時の選挙実施の具体的な方法につきましては個別の事情に応じて検討が必要となるわけでございますが、避難者の居所情報が把握できているといったことを前提に、①で避難者に不在者投票の方法等を周知する、②として避難者への選挙公報を送付をすると、③として避難先での当日投票所や期日前投票所を設置をするといったことが考えられまして、これらは東日本大震災でありますとか平成二十八年の熊本地震、また令和六年の能登半島地震の際に被災地で行われた選挙においても適宜実施をしてきたものでございます。
なお、現在では、国政選挙の場合、都道府県選管のホームページに選挙公報といったものを掲載をいたしておりますので、このため、避難者への候補者情報の周知にこれは大きく寄与しているというふうに考えてございます。
最後、七ページでございます。選挙人名簿でございます。
選挙人名簿につきましては、公職選挙法施行令におきまして、市町村選管が選挙人名簿を電子データにより調製する場合には、当該名簿が滅失し、又は毀損することを防止するために必要な措置を講じなければならないと規定をされていると。また、これを受けまして、各選挙管理委員会におきましては、こうした規定等に基づいて、自治体の情報セキュリティー部門とも連携をしながら選挙人名簿システムのデータの滅失防止措置を講じているところでございます。
また、選挙人名簿の管理事務、こちらは地方公共団体情報システムの標準化に関する法律、いわゆる標準化法に基づく標準化対象事務に該当しておりまして、各市町村選管のシステムは、災害発生時のシステム復旧やバックアップ等に関し、総務省やデジタル庁で定めた要件を満たしたものに原則令和七年度までに移行する予定となってございます。移行後は、市町村の選挙人名簿管理システムはクラウドを活用し、同時被災のおそれがない遠隔地でバックアップデータを管理する仕様で運用されるといったことで、万が一被災地において名簿が消失するといったようなことがあったとしても、その再調製といったものは容易に行うことができると考えてございます。
私からの説明は以上でございます。よろしくお願いします。
7
中曽根弘文(自民)
次に、参考人の皆様から御意見をお述べいただきます。
まず、大泉参考人にお願いいたします。大泉参考人。
この発言のページ
8大大泉淳一一般社団法人選挙制度実務研究会会長
選挙制度実務研究会の大泉淳一と申します。本日は、参考人として御招致をいただき、ありがとうございます。
選挙制度実務研究会は、隣の小島理事長ら選管の経験者とともに、選挙管理委員会が業務を適正、円滑に推進できるよう、会員の選管からの質問に答えたり選挙管理に関する研修を行ったりしている団体です。
本日は、災害と選挙について、総務省の説明とちょっとかぶるところもあると思いますけれども、御容赦いただきまして、簡単なものですがレジュメを用意しましたので、それに沿ってお話をさせていただきたいと思います。
まず、公選法は災害、天災をどれぐらい意識して作られているか…
この発言のページ
9
中曽根弘文(自民)
ありがとうございました。
次に、小島参考人にお願いいたします。小島参考人。
この発言のページ