浅田均 (日本維新の会)

2025年4月16日・第217回国会 参議院 憲法審査会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 38 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 58 発言)

日本維新の会、浅田均です。

参議院の緊急集会に関し、意見を述べます。

参議院の緊急集会については、憲法の五十四条二項が制定された経緯も明らかで、また、その論点も整理されております。この憲法審査会でも何度も議論されてきました。

今回も、一巡目で松沢委員が、参議院の緊急集会に関する日本維新の会の考え方、また、参議院の緊急集会で対応することが想定されない緊急の事態に対応することができるように、我が党が国民民主党、衆議院の有志の会との三会派で条文案をまとめていることについて、先ほど発言したとおりです。

より詳しく申し上げるなら、一、武力攻撃、二、テロ・内乱、三、大規模自然災害、四、感染症の大規模蔓延の四類型に加えて、五、これら四類型に匹敵する緊急事態を想定しております。かかる事態において国会機能、立法機能と行政監視機能等の維持と人権保障の徹底を規定することが条文内容となっております。

松沢委員からも要請がありましたように、まずは私たち三会派の緊急事態条項をこの参議院憲法審査会で審議していただくことを重ねてお願いしたいと思います。

ここでは、なぜ緊急事態条項を憲法審査会で審議し、それを国民の皆様の議論にまで広げたいのか、理由を説明させていただきます。

近代立憲主義は、思想的背景としてホッブズ、ロック、ルソー、モンテスキューの存在があり、アメリカの独立、フランス革命を経て原型が形成されたと考えられます。基本的原理は、一、自由の保障、二、法の支配、三、権力分立、四、人民主権であると言うことができると思いますが、二度の世界大戦等を経て、更に考えるべき課題が突き付けられていると思います。

今回のテーマに即して述べるならば、国家の緊急事態を概念的に考察する上で参考にすべきは、ドイツの法学者カール・シュミットの例外状態という概念と、それを批判的に取り上げているイタリアのジョルジュ・アガンベンの考え方だと思います。

カール・シュミットは、国家が例外状態に陥ったときに現れる独裁者が主権者であると考えた点がナチスとつながったということで毀誉褒貶のある学者ですが、国家が例外状態に陥ったときの政治の重要性を指摘した最初の人です。また、例外状態を人権や民主主義への脅威として捉えたアガンベンの思想はシュミットとは顕著な違いがあります。

緊急事態に関して、より現実的には、パリ第一大学ドミニク・ルソー名誉教授の主張が私たちの考え方を代弁していると思います。ルソー教授は、憲法は市民の自由を保障するものという観点に立てば、憲法は、自由が侵害されるあらゆる状況を予想していなければならない、だから、緊急事態の憲法への編入はアプリオリに容認される、なぜなら、憲法に編入する目的は、緊急事態での統治が無制約にならないようにすることだからであると述べておりますが、私たちが緊急事態条項の憲法編入が必要と考えるゆえんであります。

以上です。

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