山本太郎 (れいわ新選組)

2025年4月17日・第217回国会 参議院 環境委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 197 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 207 発言)

れいわ新選組を代表し、本改正案について、原案、修正案共に反対の立場から討論いたします。

本改正案は、市街地に出てきた熊を撃つ際のルールを変えるだけ。市街地に出てきた熊をハンターが撃つ際に警察の命令は要りませんよ、物損事故等に際しては市町村が責任を負いますよというルール変更。市町村側が全ての責任を負う形になり、うまく機能するのか懸念されます。危険な駆除作業を、大した報酬も支払わずに猟友会関係者に丸投げする体制も見直そうとはしない。何より、そもそもなぜ熊の市街地流入が増えたのか、根本的な問題に対処する意図が全く感じられない内容の改正になっています。

環境省の有識者会議も、鳥獣被害増加の背景に耕作放棄地の拡大や里山保全の衰退を指摘。そして、人間の居住地と山林の間にバッファーゾーンを構築するなどの取組の必要性も繰り返し指摘してきました。環境省は、そのような取組も支援している、予算を付けていると言うが、全く金額も人員も足りておりません。なるべくお金を掛けずに小手先の制度変更で済ませようとする環境行政を続けてきたから、鳥獣被害の拡大は止まらない。この事実を直視し、鳥獣対策の最前線にいる自治体に、常勤の専門職員の拡充や長期的な里山保全、耕作放棄地対策できるように十分な予算を付けるべきです。そのような自然環境保全事業を公共事業とし各地で長期的に続けることで、地方での雇用創出、住民の定着にもつながる。地方創生を掲げるなら、真っ先にやるべき政策ではないでしょうか。

野党の修正案も、疲弊する地方の財源や人員不足に直球で手を打つものではなく、用語の変更を求めるだけになっていることが非常に残念です。附帯決議には、鳥獣管理に関わる人材の育成、確保、バッファーゾーン構築に係る予算確保を求める項目はあります。しかし、残念ながら、附帯決議に盛り込むだけでは実効性のある政策変更は全く期待できない。野党第一党は、本来、これら附帯決議の項目を法律本体に盛り込む修正案を出すべきだと思います。

残念ながら、与党も野党も、なるべくお金を掛けないで、やっているふりのできる政策で落としどころを探る、そんな癖がしみ込んでしまっている。この姿勢では、問題の是正どころか、一歩前進も難しい。

以上の理由から、本案、修正案、附帯決議、全てに反対いたします。

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