山添拓 (日本共産党)

2025年4月15日・第217回国会 参議院 外交防衛委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 348 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 358 発言)

日本共産党を代表し、RAA法案に反対の討論を行います。

本法案は、従来は個々の法律として整備してきた部隊間協力円滑化協定、RAAの国内実施法を一般法化、恒久法化するものです。

二〇二三年に国会承認された日豪及び日英間の部隊間円滑化協定も、今国会で承認を求められている日・フィリピン部隊間円滑化協定も、日米同盟を中心に自衛隊の海外活動と外国との、外国軍との共同の軍事活動の更なる強化を図ろうとするものであり、憲法九条に違反します。

また、自衛隊が米軍だけでなく第三国の軍隊への軍事支援を行うことを可能とした憲法違反の安保法制を具体化するものにほかなりません。

さらに、共同演習などの拡大は全国各地で基地負担の更なる増大を招きます。

政府は、RAAに係る法制の国民への分かりやすさなどを本法案の口実としていますが、要するに、新たな協定を締結しても、個々の国会審議を経ずに済むよう簡素化を狙うものです。

しかし、条文上の締約国がどこであるかさえ分からない法案で将来への白紙委任を取り付けようとするのは、国会の審査権、立法権の甚だしい侵害です。

政府は、社会保障協定の特例法を参考にしたと言いますが、社会保障制度の運用上の不都合を調整するための社会保障協定と国家主権の制限を伴う部隊間円滑化協定とでは全く意味合いが異なり、参考程度で同列に扱ってよいことにはなりません。国会審議を形骸化させるものであり、衆院安保委員会の附帯決議のように、新たな協定締結に際して委員会への報告が行われたとしても、立法権の侵害は何ら回復されません。このような一般法化は断じて認められません。

なお、法案は、派遣国軍隊の構成員等が公務中に起こした犯罪について、日米地位協定と同様、派遣国に第一次裁判権を与えています。派遣国軍隊の財産についての捜索、差押え、検証も派遣国軍隊の同意がない限り行えません。

また、公務外に日本の刑法下で死刑が科されるような重大な罪を犯した場合、死刑を廃止している派遣国側は身柄の引渡し義務を負わず、重大な犯罪ほど日本が裁判権を行使できなくなるおそれがあります。国の主権放棄に等しい内容であり、容認できません。

以上、討論とします。

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