水沼秀幸 (立憲民主党)

2025年2月27日・第217回国会 衆議院 予算委員会第三分科会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 218 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 384 発言)

ありがとうございました。

貸し金庫の中に本来ではグレーゾーンになっているものが入っているとなると、脱税ですとか、そういった表に出せないお金なんじゃないかというふうに国民の皆さんはやはりどうしても考えてしまうかと思います。だからこそ、今御答弁があったとおり、貸し金庫の中というものも必要性に応じては税務調査の対象であるということで、非常に安心をしているところでございます。引き続き、納税者の自発的な納税行為の履行を適正かつ円滑に実現する取組の支援をよろしくお願いしたいと思います。

西野政務官は、もしよろしければ、ここで御退席いただいて結構でございます。どうもありがとうございました。

では、続いて、医師業を対象とした租税特別措置にテーマを移します。

例えば、年間売上げが三千万ある個人事業主の方に、領収書不要で、毎年七割、自動で損金算入できますよと言ったら、とても喜ぶと思います。なぜなら、実際にかかった経費が仮に売上げの三千万の半額の千五百万円だとした場合、概算経費として計算されるのは七割、二千百万円でございますから、六百万円もの課税所得が圧縮できるからです。これは、ざっくり言うと、納税額の税負担を半減するものだとイメージしていただければと思います。

この優遇措置は、医師における概算経費制度というふうに呼ばれております。こちらは、国税庁によると、令和五年現在では、日本全国の開業医の方の四人に一人、二五%以上の方が利用しているという制度です。また、財務省においては、本租税措置における税収の減収額は二百六十億円と報告をしています。

本制度の発端は、一九五四年にまで遡ります。戦後の復興には医業の普及が不可欠という社会的背景から、診療報酬の一律七二%を経費として算定することを認める法案が成立をしました。その後の見直しで、例えば、経費の設定が四段階になったりですとか、適用される診療報酬は年五千万円などといったキャップが設定されるようになったんですけれども、しかし、施行から七十年たった今もなお、この医業においてのみ、概算経費という制度が残っています。

これは実は、二〇一一年、当時、民主党政権だったんですけれども、会計検査院からこの制度は指摘を受けています。

どんな内容かと申し上げますと、まず前提として、この概算経費制度の導入当初の目的というのは、小規模医療機関の事務負担を軽減する、それによって本業に専念できる体制を整備するというものでした。しかし、会計検査院の指摘によれば、概算経費の申告者のうち、実に八六%は実際の経費も計算しており、比較した上で、概算経費にて処理をする方が税金は浮くと確認したということが指摘されています。

つまり、実態として事務処理をしている証左であって、それならば、概算請求制度の本来の目的であった事務負担を軽減するという目的は、もはや適さない制度に今日的にはなってしまったということなのではないでしょうか。

もちろん、全国津々浦々、そして小規模でも経営が安定するために設けられた様々な特例は、戦後、医療サービスを普及させるという点では間違いなく重要でした。市民が医療を身近に利用する上で多大なる貢献を果たしました。しかし、これだけ財政が逼迫する中、医業のみが七十年間変わらず概算経費という特権を利用しているという現状は、他業界で同じように頑張って働いている方々との公平性から見て、今日的に妥当と言えるでしょうか。

また、そもそも本制度は、立法当初から、診療報酬の適正化が実現するまでの暫定的措置とされていたものです。暫定措置に対して評価をする時期に、今やもう来ているんじゃないでしょうか。

また、最近では、地域医療の担い手の安定化を図るという目的もあるかというふうに思います。であるならば、概算請求制度の対象者を地域医療の担い手の方々に限定した方が合理的だと思います。例えばですけれども、現在の適用対象者を四割見直せば、百億円以上の財源となります。

我が国の財政状況も鑑みた上で、医業にのみ適用される概算請求制度の今日的な妥当性について、大臣の見解を伺いたく、よろしくお願いします。

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