末冨芳日本大学文理学部教授

2025年2月25日・第217回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 200 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 243 発言)

御質問ありがとうございます。

まず、教育の質を上げるためには、投資の総量が増えないとなかなか教育の質は上がりづらいです。私立学校がいいみたいなイメージがありますが、私立学校も、実は非正規に依存して経営を成り立たせざるを得ない学校さんは大変多いです。

そうした意味でいうと、授業料のいたずらな値上げは抑制しないといけないんですが、例えば、非正規だった先生で、この先生はすごくいいから学校を変えるコアになってほしいみたいな方を正規に変えるときというのは、必ず授業料に転嫁していくんですよね。そうじゃないと、私学経営というのは特に進化しづらいです。公立も本質的には同じことです。

ですので、その部分を考えると、私自身は、自分の理論で、教育費をどう公私分担するかということについて明確な設計をした上で、何を家計が負担し、何を政府が応援するのか、しっかりルール作りをしてほしいということを申し上げております。家計が負担する部分でも応援した方が原則いい。だから、私は、高校生の扶養控除はちゃんと拡充した方がいい、家計がしっかり払う部分、親が子供のために責任を果たしていくんだ、学校に対してもしっかり応援していくんだという部分を残した方が恐らく高校教育全体にとってもいいと思います。

あと、お金以外の教育の質で申し上げますと、先ほど申し上げたとおりで、やはり質とは何かということなんですよね。私自身、今日申し上げたのは、最低限の教育の質だけです。

しかしながら、高校生たちにとってよりよい学び、あるいは社会の人材養成にとってよりよい学びというものについても、やはりもう少し大きな議論が必要かと存じます。特に、この国では、人材を必要な分野に誘導していくための政策というのがもう少し充実してもいいのではないかなというふうにも考えております。

科学技術立国を支える人材が深刻に不足しているからこそ、石破総理は専門高校も充実するとおっしゃっておられますが、一方で、女性も含めて、STEAM分野で活躍していく、あるいは、障害を持っていたり、今は日本語を学んでいるんだけれども、本来、科学や数学が大好きなんだというような生徒たちに対してもひとしく活躍の機会を与えるような高校教育、大学教育への変化が必要であるというふうにも考えております。

このように、教育の質といっても一元的ではないんですが、とりわけ御質問の趣旨からは、人材養成にとって、我が国が必要とする人材養成にとっての教育の質といったものも、いかなる視点で捉えるかといったことも含めて、ここからが私は議論の本番だと思っておりますので、是非、全政党を挙げて、あるいは、この国には様々な高校や大学分野でイノベーションを起こしてきた方たちがたくさんいらっしゃいますので、そのような諸賢の知識や経験も集めた上での教育の質向上の方策というものを実現していただきたく存じます。

御質問ありがとうございました。

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