末冨芳日本大学文理学部教授

2025年2月25日・第217回国会 衆議院 予算委員会公聴会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 160 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 243 発言)

御質問ありがとうございます。

まず、大学教育費の問題につきましては、特に貧困層、それから厳しい中間所得層の進学の障壁となっているのが入学金です。とりわけ、入学しない大学にも入学金を払わなければ入学する権利が確保されないという入学金の何重払いも問題というのがございまして、そのために、そもそも受験を諦めなければならないという高校生たちもいます。

そうした意味でいうと、実は、若者たちのグループが、今、入学金の二重払いをやめてくださいという活動もしておりますけれども、まず、入学金の壁というものを改善していただきたいなというのが、子供、若者の貧困の視点から見た私自身の一番の課題認識であるということです。

韓国は入学金を払わなくていい形での大学無償化というものに今取り組んでおりまして、こちらは日本でも研究している研究者がおりますので、是非、ほかの先進国の事例、特に私自身は韓国の事例は大変大事だなと思っておりますので、そのような事例にも学びながら、まず、入学金の壁からということは考えております。

あわせまして、授業料の無償化につきましても、基盤的部分を無償化していくことは大事かと思います。特に、十八歳成年以降の教育機会をどうするかについては、この後、より丁寧な議論が必要ではあります。基盤的な授業料を無償化しながら、一方で戦略的な投資も必要です。

この間、日本で特に高等教育の研究者たちが注目してきましたのは、オーストラリア型のHECS制度ですね。現在の大学院等でも導入されておりますJ―HECS型ですけれども、在学時は授業料無償にしながら、卒業後に所得に応じて返還していく。さらに、例えばですが、教員や看護師、あるいはSTEAM分野の重要な人材については返還を免除していくという仕組みにすることによって、戦略的投資が可能である。学部段階からの拡充というものが、私自身も国内外での研究に照らし合わせて重要ではないかというふうに考えております。

以上でございます。

前後のやりとり

156の発言を見る

164の発言を見る