先生が先ほどから御質問の、なぜ実質賃金が上がっていかないのか、賃金の方が物価の後追いになっている理由は何かということだと思いますけれども、私はこうだというふうに思います。
基本的に賃金は大きな流れは春闘で決まるわけですけれども、全てではないですけれども、やはり春闘が非常に大きな影響力を持つわけです。その春闘はどうやって決めているかというと、過年度CPIと言いますけれども、過去の、一年度前の、例えば今年の春闘であれば二四年度のCPIがどうなっていたか、物価がどうなっていたかというのを踏まえて二五年の、今の三月の春闘というのが闘われている。過ぎ去ったCPIを見て今年のあるいは先々の賃金が決まっているというのが構図であります。ここに先生がおっしゃっているようなことの一つの原因があるかなというふうに思います。
なので、そうではなくて、先々の物価を見て、例えば二五年度、二六年度は物価がこうなりそうだから、だから賃上げはこうしたいとかというこっちの発想に切り替えていけば、後追い関係というものが消えていくんじゃないかというふうに思います。
実際に、連合の中では、過年度CPIという考え方を少し見直した方がいいんじゃないかと。かつては物価も賃金も動きませんでしたので、過年度であろうが何だろうが関係なかったんですけれども、今は結構な、そこをどこを見るかによって影響が出てきますので、もう少し丁寧に、どこの物価を見るのか、どこの物価を賃金のベンチマークにするのかということを議論しようというふうに変わってきているかなというふうに思います。
なので、先生御懸念のようなことはよく分かりますけれども、一つは、そういう過去のしがらみじゃないですけれども、過去のやり方、特にデフレ期のやり方というのが今でも色濃く残ってしまっているので、なかなか後追い的な賃金の上昇というところから抜け出せないんだというふうに思います。
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北神圭朗政府参考人など
ありがとうございます。
確かに、適正な為替レートを目指すというのは私は邪道だと思うんです。邪道というか不可能だと思うんです。
しかし、日本銀行は物価の番人であるわけで、為替というものが一番影響するのであれば、当然そこを考慮に入れないといけないと思いますし、アベノミクスで一番価格が動いたのは為替と株、債券ですから、むしろ、そっちの方に日本銀行の影響が一番強い、実際の実体経済の方に余り影響がなかったので、そういう御意見だけ申し上げます。
もし何かありましたら。要するに、為替レートの適正な水準を目指すんじゃなくて、物価に対する影響という意味ではやはり為替…
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117河河村小百合株式会社日本総合研究所調査部主席研究員
ちょっと、最初の認識のところで先生と私で意見が違うところがあって。
先生、市場経済の調整弁が賃金と物価だとおっしゃったんですけれども、私は、賃金はどっちかというと結果的についてくるもので、物価だけじゃない、もう一つあると思います、大事なもの。金利です。そこを長年異常な低水準に抑えつけてきた。
しかも、長期金利というのは、中央銀行は短期金利はコントロールが完全にできるんですけれども、長期は普通はできないというか、いろいろな見方が入って反映された上で長期金利が決まってきて、それが調整弁になって市場メカニズムが働いて、健全な産業が残っていって成長力を牽引し…
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北神圭朗政府参考人など
もう終わりの方になりますけれども、渡辺先生にもう一回お聞きしたいのは、ですから、先生は、今政府が掲げている賃金、物価の好循環というものがいずれは、特に人手不足があるので実質賃金も改善していく、それで、そこで消費が盛り上がっていくだろうというお見立てだというふうに思いますけれども、私はかなり、二三年から国内の賃上げが価格転嫁されて物価が上がっている状況では、なかなか実質賃金というのは、そこだけ見ると難しい。
これはあくまで理論的な話かもしれません、そこをお聞きしたいんですけれども、本来は、労働生産性の上昇によって賃上げをする、これは言うはやすしだというふ…
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- (上の発言)
119渡渡辺努東京大学大学院経済学研究科教授
先生が先ほどから御質問の、なぜ実質賃金が上がっていかないのか、賃金の方が物価の後追いになっている理由は何かということだと思いますけれども、私はこうだというふうに思います。
基本的に賃金は大きな流れは春闘で決まるわけですけれども、全てではないですけれども、やはり春闘が非常に大きな影響力を持つわけです。その春闘はどうやって決めているかというと、過年度CPIと言いますけれども、過去の、一年度前の、例えば今年の春闘であれば二四年度のCPIがどうなっていたか、物価がどうなっていたかというのを踏まえて二五年の、今の三月の春闘というのが闘われている。過ぎ去ったCPIを見て今年のあるいは先々の賃金が決まっているというのが構図であります。ここに先生がおっしゃっているようなことの一つの原因があるかなというふうに思います。
なので、そうではなくて、先々の物価を見て、例えば二五年度、二六年度は物価がこうなりそうだから、だから賃上げはこうしたいとかというこっちの発想に切り替えていけば、後追い関係というものが消えていくんじゃないかというふうに思います。
実際に、連合の中では、過年度CPIという考え方を少し見直した方がいいんじゃないかと。かつては物価も賃金も動きませんでしたので、過年度であろうが何だろうが関係なかったんですけれども、今は結構な、そこをどこを見るかによって影響が出てきますので、もう少し丁寧に、どこの物価を見るのか、どこの物価を賃金のベンチマークにするのかということを議論しようというふうに変わってきているかなというふうに思います。
なので、先生御懸念のようなことはよく分かりますけれども、一つは、そういう過去のしがらみじゃないですけれども、過去のやり方、特にデフレ期のやり方というのが今でも色濃く残ってしまっているので、なかなか後追い的な賃金の上昇というところから抜け出せないんだというふうに思います。
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安住淳(立憲)
北神君、時間ですのでまとめてください。
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北神圭朗政府参考人など
はい。
では、終わりにしたいと思います。大変勉強になりました。ありがとうございました。
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安住淳(立憲)
これにて公述人に対する質疑は終了いたしました。
公述人各位におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。(拍手)
午後一時三十分から公聴会を再開することとし、この際、休憩いたします。
午後零時四十分休憩
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午後一時三十分開議
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