お答えいたします。
先ほどから御答弁させていただいておりますとおり、通信傍受と電磁的記録提供命令の差については先ほど答弁申し上げたとおりでございますが、その上で、現行の刑事訴訟法下では、捜査機関が証拠を収集した場合において、その押収処分がその後取り消された場合、その場合であったとしても、当該証拠の複製等を廃棄、消去することとはされておらず、直ちに裁判において証拠として利用することができなくなることともされておらず、むしろ、最高裁判例により、令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、これを証拠として許容することが、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合に初めて証拠能力が否定されるという取扱いが確立しているところでございまして、そういった取扱いとの関係でも、消去の規定は設けておりません。
実際にそれが証拠として使われるのが適切なのかどうかというのは、まさに、裁判の中で、今申した判例の趣旨等を踏まえて判断されていくことになろうと考えております。
23柴柴田勝之(立憲)
本会議で大臣は、電磁的記録提供命令に対して不服申立てができることを、犯罪と関連性のない個人情報が収集、蓄積されない理由とされていました。しかし、命令を受けたサーバーの管理者はユーザーから電子データを預かっているだけですから、その中にユーザーの個人情報が入っているかどうかなんて一々把握していませんし、ユーザーのためにわざわざ不服申立てを行う動機もないと思います。
個人情報の主体であるユーザーに不服申立ての機会を与える必要性について本会議でお尋ねしましたが、大臣は答弁されませんでしたので、まずこの点について改めてお尋ねします。
また、個人情報の主体である…
この発言のページ
24
鈴木馨祐(自民)法務大臣
現行の刑訴法におきまして、捜査機関が差押え等によって被処分者以外の者に関する情報を取得した場合に、その者に通知をすることとはされておりません。
実質的に見ましても、仮に、被処分者以外の者に対して電磁的記録提供命令が行われた事実を通知しなければならないとした場合に、捜査機関の活動内容、これが捜査対象者に広く知られることとなる可能性がありますので、捜査の密行性を確保できない、さらには、罪証隠滅行為あるいは被疑者の逃亡等を招いて、捜査の目的を達することが困難となるおそれがあるということもあり得ますし、あるいは、提供を受けた電磁的記録等に記録された情報に関係す…
この発言のページ
25柴柴田勝之(立憲)
次に、通信傍受法では、不服申立てによって通信傍受命令が取り消された場合、傍受データやその複製データを消去するという規定が置かれております。これは、当該傍受に係る通信が傍受すべき通信等に当たらない場合などには、検察官等に当該傍受に係る通信の記録を保持させないのが適当であるとされております。
この趣旨からすれば、電磁的記録提供命令が取り消された場合にも、同じようにデータの消去についての規定が置かれるべきと考えますが、その規定は置かれておりません。そうすると、電磁的記録提供命令が取り消された場合にも、捜査機関が提供されたデータ、複製データを使用するのに制約は…
この発言のページ
- (上の発言)
26森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
先ほどから御答弁させていただいておりますとおり、通信傍受と電磁的記録提供命令の差については先ほど答弁申し上げたとおりでございますが、その上で、現行の刑事訴訟法下では、捜査機関が証拠を収集した場合において、その押収処分がその後取り消された場合、その場合であったとしても、当該証拠の複製等を廃棄、消去することとはされておらず、直ちに裁判において証拠として利用することができなくなることともされておらず、むしろ、最高裁判例により、令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、これを証拠として許容することが、将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合に初めて証拠能力が否定されるという取扱いが確立しているところでございまして、そういった取扱いとの関係でも、消去の規定は設けておりません。
実際にそれが証拠として使われるのが適切なのかどうかというのは、まさに、裁判の中で、今申した判例の趣旨等を踏まえて判断されていくことになろうと考えております。
27柴柴田勝之(立憲)
要するに、裁判所が著しく不当と判断して排除しない限りは使います、そういうふうに聞こえましたけれども、電磁的提供命令が違法、不当であるとして取り消されても捜査機関は提供されたデータを使えるというのは、どう考えても常識に反するし、国民の皆様の理解は得られないと思いますが、法務大臣、いかがですか。
この発言のページ
28
鈴木馨祐(自民)法務大臣
大変、そこの点については申し訳ないながら、今刑事局長からお答えをさせていただいたとおりでございまして、まさに、我が国における刑事法の基本的な考え方、ここに照らしますと、電磁的記録提供命令が取り消された場合に、その命令により提供された電磁的記録に係る証拠を使用することが直ちに否定をされないとして、不当であるとは我々としては考えていないということでございます。
この発言のページ
29柴柴田勝之(立憲)
次に、現行の差押えにおいても、差し押さえるパソコンに接続されているリモートサーバーから電子データを取ろうとした場合、パスワードがかかってアクセスできないということがあると思いますが、警察ではそのようなときにどう対応しているか、お答えください。
この発言のページ