尾辻かな子 (立憲民主党)

2025年4月23日・第217回国会 衆議院 消費者問題に関する特別委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 55 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 81 発言)

是非、真剣に受け止めていただきたいと思います。

私も、この案件、小林さんからもヒアリングをさせていただいて、聞きました。どういう案件かは先ほど大臣からも少し御説明がありましたが、製薬会社に勤めておられるMRの方が、薬が効かない病気の方たちにもその薬が効くのだという宣伝をされていたということで、企業は、結局、薬の利用拡大というのは利益になるわけです。ところが、実際はどうかというと、薬の適応外使用により患者が亡くなっておられたということなんですね。それで、この方は、患者の命を守るために会社に内部通報して、そして会社が対応しなかったので親会社に通報したけれども、これも対応しなかった。これが二〇一六年のことなのですが、要は一号通報ですよね。一号通報でどうにもならなかったから、今度、二号通報で厚生労働省に通報されて、厚生労働省から製薬会社に指導が入ったということなんです。これが、大体二〇一八年から一九年ぐらいなんです。

先ほど大臣も御紹介いただいたとおり、厚生労働省からの指導の直後に、この方は配置転換をされるわけです。そして、次に、二回目の配置転換。これで、彼女は、五年間、一人だけの部署、ほとんど仕事がない状態に置かれている。

それで、これを裁判をされるわけです。そうしたら、裁判所はどういうふうに判断したかというと、確かにこれは公益通報であるということは認められました。ところが、配置転換については、結局、立証責任は訴訟を起こした方にあるわけですから、ここがやはり証明できないんですね。小林さんいわく、結局、会社が公益通報したから配置転換したと言わない限りは立証できないんだということで、敗訴されているんです。まさに今回、この法案の一番の課題のところで彼女は壁にぶつかっているわけなんですね。

結局、今回の法改正でも、配置転換の立証責任の転換や推定規定がないために、こういった状況を救うことが全くできない。まさに正直者がばかを見る、命を守ろうと思って公益通報した方が結局こうして徹底的に追い込まれるという状況がいまだにあるんです。

会社相手の裁判、この方は御自分で、自腹で数百万の弁護士費用を出して闘っているんです。こんな人はいますか。ここのハードルをやはりどうにかしなきゃいけないということだと思います。

そして、これは本会議でも質問しましたけれども、日本弁護士連合会が全国の弁護士会に公益通報に関する相談があった事案を集計した資料を見ますと、通報者に対する不利益取扱いの最も多いのが嫌がらせ、次に多いのが配置転換。解雇や懲戒と比べて、やはりここが多いのが実態なんですね。そして、先ほどのように、裁判で配置転換の不当性を訴えても、結局、会社の裁量だと言われて、どうにもならない。

この現状は、結局、配置転換への手当てがされなかったら、公益通報をみんなしませんよ。そして、それはどうなるかというと、企業の不正が正されない、そして、国民の命、利益が守られない状況になるということだと思います。

ですので、やはり配置転換された公益通報者の保護が喫緊の課題だと思いますけれども、まず、大臣の認識として、日弁連さんが行ったように、実は不利益取扱いの中で嫌がらせと配置転換が解雇、懲戒よりも多いんだというこの実態については、御存じだ、御理解される、認識されているということでよろしいですか。

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