八代尚宏昭和女子大学特命教授

2025年5月27日・第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第21号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 72 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 107 発言)

今、支給開始年齢を上げたらどれだけ所得代替率が上がるかというのは極めて専門的な計算で、私は、恐縮ですが、そういうことは自分ではやっておりません。

ただ、アメリカの年金制度は日本と基本的に同じやり方をやっているわけですし、これを見ても、アメリカもイギリスもドイツも、日本の六十五に対して六十七。二歳高い。それで日本の三九に対して五四ですから、少なくとも一〇%ぐらいは上がるんじゃないか、長期的に見て。これは目の子算であります。

それから、これと関連して、やはり、先ほど御質問があったマクロスライドの名目下限措置の問題なんですが、デフレの中で名目下限措置を外したら国民はとてもたまらない、だからできないと。だけれども、それが本来のマクロスライドの厳しいところなんですよね。だから、一方で支給開始年齢は嫌だ、年金の減額で調整するといいながら、デフレになったら、これも嫌だと。もう駄々っ子ですよね。だから、それほどマクロスライドというのは厳しいものだということを分かった上で、それならばもう一年余分に働きましょうというのを国民に選択してもらうわけですよね。

だから、そういうことを急にやられたら困る、それはそのとおりです。だからこそ、年金の支給開始年齢の引上げはもっと前から議論すべきだったんですよね。今でも遅いぐらいですけれども、今六十に達して、これ以上やらないというんじゃなくて、三年後は六十六にしますということを今から言っていれば、少なくともそれだけの余裕があるわけですから、早めにやるということ。

それから、やはりこういう問題は与野党が合意してやらないと絶対にできません。今、幸いにして調整期間の一致ということで与野党が合意されるそうですので、年金改革についてもっと大事なことについても与野党で合意していただきたい、そういうふうに私は考えております。

ありがとうございました。

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