岡田安史日本製薬団体連合会会長

2025年4月8日・第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 57 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 105 発言)

御質問ありがとうございます。

特に、ちょっと釈迦に説法の部分はありますけれども、医療機関あるいは薬局の医薬品の購入価格というものに基づいて薬価を改定する仕組みにおいて、当然のことながら、取引価格というのは、保険償還価格は一〇〇で決まっておりますので、下は自由市場ですので、それよりも安い価格で取引されております。さらに、他の商取引と同様に、購入数量の多寡、すなわちバイイングパワーというものも働いているというのが今の実態であるというふうに思います。

今御指摘の現行の市場実勢価に基づく価格の改定方式というのは、今より約三十年前、一九九二年に導入されました。そのときは、医療費に占める薬剤費の比率は三〇%を大きく超えておりました。そして、薬価の乖離差も二〇%を超えている。薬剤を使えば薬価差がどんどん入ってくる、こういうことが問題であるということで今の制度が導入されました。

これを是正するために導入されたわけですけれども、それから三十年以上が経過をして、今、医療費に占める薬剤費比率は諸外国とほぼ同じ、いわゆるグローバルスタンダードの二〇%ちょっとになりました。また、薬価差も五・二%まで縮小いたしました。すなわち、百円の薬価のものが九十五円ぐらいで取引されている。すなわち、五%は、例えば在庫の損耗コストであったり、いろいろな費用を考えた場合には、実はもうぎりぎりのところまで来ているというのが今の実態であるというふうに思います。

言い換えれば、制度導入当初の課題はほぼ解決した、市場実勢価格に基づく改定方式を入れた所期の目的は達成したというのが今の現状であるというふうに思います。そういった中で、中間年改定の導入によって毎年改定をしているということが過剰是正になって、足下では不採算品を増やして安定供給問題にもつながっているという状況であると思います。

今後どうしていくかということでございますけれども、今後は、市場実勢価に基づく一律の改定というところから、先ほど御指摘がありましたように、例えば新薬であったり、特許の切れた長期収載品であったり、後発品、あるいは時間の経過とともに医療上必要性が確認された、長きにわたって使われる薬剤といったように、その役割とか位置づけに基づいた、カテゴリーに応じた薬価制度をつくっていくということが非常に重要だというふうに思っております。

とりわけ、やはり新薬というところについては、先ほど、今日は時間も限られていますので詳細は申し上げませんけれども、単純に類似薬効であったり原価計算方式ということだけではなくて、グローバルにも、革新的なイノベーションの価値をどのように評価していくのかということについては非常に議論がされております。医療上の価値だけではなくて、薬を投与することによって介護者の負荷も落ちるということも加味すべきだとか、いろいろな論点がありますので、ここについては引き続き是非御議論させていただければというふうに思っております。

以上でございます。

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