この女性起業家へのセクハラは、個人が対応、対策をすればいいということではなくて、政治としてどう防ぐのか、そして、加害が起きたときにどう処罰するのか、あるいは救済をしていくのかということが重要な課題となってくると思うんですね。
今、世界では、国連ビジネスと人権に関する指導原則、これが二〇一一年に国連人権理事会で全会一致で支持をされて、国家だけではなくて、企業にも人権尊重する責任があるという考えの下、その企業で働いている従業員だけではなくて、顧客あるいは投資先の人権も守るべきだというふうにされているわけなんです。
起業家の働く環境是正のために取り組んでいるスタートアップユニオンは、日本でユニコーン企業が誕生しないのはなぜか、資金が充足していないからなどの理由だけではなくて、セクハラを受けて撤退を余儀なくされたり、性差別を受けてビジネスチャンスを逃したり、育児の両立が経営の弊害となるような様々な問題があります、まずは安心して起業することができるような環境整備をする必要があります、こう述べているんですね。
その上で、五つの要求をされています。ちょっと読み上げますね。
一つ目は、ハラスメントの禁止。特に起業家特有の問題、これを明示しての禁止をしてほしいということ。二つ目は、起業家の権力構造を考慮した対策、これをやってほしい。三つ目は、育休問題の具体的な解決策、これをやってほしい。四つ目は、予防策、教育の強化。研修の導入とか相談窓口の設置とかストレスチェックの導入、これをやってほしい。五つ目は、加害者に有利な社会構造の変革。隠蔽企業の公表であるとかハラスメント対策企業の優遇であるとか、こういうことをやってほしいという五つの要望をユニオンはされています。
いずれも私はもっともなことやというふうに思うんですが、裏を返せば、今申し上げたようなことはどれも実現がされていないということだと思うんですね。
日本にはハラスメントそのものを禁止する法律がないという重大な弱点があるんですけれども、それでも、企業の中においてハラスメントを起こさない雇用管理上の措置というのは、この間つくられてまいりました。例えば男女雇用機会均等法、事業主には、労働者がセクハラの被害を受けないように措置を講じることが義務づけられております。二〇二四年十一月施行のフリーランス新法でも、フリーランスに対するハラスメント防止が企業に義務づけられております。しかし、これらは、あくまで企業の中、企業への義務づけなんですね。労働者ではない起業家に対するセクハラなどは、これは対象にはなっておりません。
ですから、私、実態をお聞きしましたけれども、ベンチャーキャピタル、会社を起こしておられる方で、自分のところの従業員に対してはセクハラはしないわけですよ。だけれども、女性起業家に対してはセクハラしまくるわけですね。こんな卑劣な実態、これはやはり変えていかなければならないと思うんですね。
一方で、私が注目をしたのは、経済産業省所管の官民ファンド、産業革新投資機構、JICですね、二〇二四年十二月四日に、このベンチャーキャピタルに出資する際の要件にハラスメント防止規程というものを盛り込みました、追加したんですね。これはなぜ追加したのか、理由を説明していただけますか。
183
武藤容治(自民)経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)
報道を承知をしているところであります。
女性起業家に対する投資家等からのハラスメントが発生している、まさにこういう調査やまた報道があるということは、私も正直言って、これは起業家に限らずですけれども、ハラスメントは絶対にあってはならないと考えているところで、女性起業家が事業を継続し成長させていくためには、前提として、個人の尊厳と安全、安心等が守られるビジネス環境というものが整備されていないといけないことだろう、不可欠であるというふうに承知をしているところです。
この発言のページ
184
辰巳孝太郎(共産)
相手の尊厳を傷つけ、不利益を与えるこういったハラスメントは、業態を問わずに絶対にあってはならないことだということだと思うんですね。
日本のスタートアップにおけるセクシュアルハラスメント調査が研究者の方によって行われました。二〇二四年七月にその結果が公表されているんですね。女性起業家では、過去一年間に五二・四%もの方がセクハラ被害を受けているんです。半分以上の方が受けているんですね。加害者は、投資家やベンチャーキャピタルの関係者、これが四割で最も多かったということであります。
この調査では、被害者の約三割が見返りを求める対価型のハラスメントの被害に遭っ…
この発言のページ
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武藤容治(自民)経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)
起業家の中、女性というだけにこだわらず、一般的に言って、出資者と出資を受けるスタートアップとの力関係、ここのことだと思いますけれども、スタートアップの技術的な優位性ですとか事業の進捗状況、また資金調達の環境等によるため、一概にいずれが強いというものではないんだと思いますけれども、一方で、特に起業する段階では、事業の見通しが立っていない中で資金が必要となることから、出資側であるベンチャーキャピタル等の立場が強くなるということは、これは起こり得るんだろうと思います。
ハラスメント防止を含めたコンプライアンスの確保、これは責任ある企業であるための前提でありま…
この発言のページ
- (上の発言)
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辰巳孝太郎(共産)
この女性起業家へのセクハラは、個人が対応、対策をすればいいということではなくて、政治としてどう防ぐのか、そして、加害が起きたときにどう処罰するのか、あるいは救済をしていくのかということが重要な課題となってくると思うんですね。
今、世界では、国連ビジネスと人権に関する指導原則、これが二〇一一年に国連人権理事会で全会一致で支持をされて、国家だけではなくて、企業にも人権尊重する責任があるという考えの下、その企業で働いている従業員だけではなくて、顧客あるいは投資先の人権も守るべきだというふうにされているわけなんです。
起業家の働く環境是正のために取り組んでいるスタートアップユニオンは、日本でユニコーン企業が誕生しないのはなぜか、資金が充足していないからなどの理由だけではなくて、セクハラを受けて撤退を余儀なくされたり、性差別を受けてビジネスチャンスを逃したり、育児の両立が経営の弊害となるような様々な問題があります、まずは安心して起業することができるような環境整備をする必要があります、こう述べているんですね。
その上で、五つの要求をされています。ちょっと読み上げますね。
一つ目は、ハラスメントの禁止。特に起業家特有の問題、これを明示しての禁止をしてほしいということ。二つ目は、起業家の権力構造を考慮した対策、これをやってほしい。三つ目は、育休問題の具体的な解決策、これをやってほしい。四つ目は、予防策、教育の強化。研修の導入とか相談窓口の設置とかストレスチェックの導入、これをやってほしい。五つ目は、加害者に有利な社会構造の変革。隠蔽企業の公表であるとかハラスメント対策企業の優遇であるとか、こういうことをやってほしいという五つの要望をユニオンはされています。
いずれも私はもっともなことやというふうに思うんですが、裏を返せば、今申し上げたようなことはどれも実現がされていないということだと思うんですね。
日本にはハラスメントそのものを禁止する法律がないという重大な弱点があるんですけれども、それでも、企業の中においてハラスメントを起こさない雇用管理上の措置というのは、この間つくられてまいりました。例えば男女雇用機会均等法、事業主には、労働者がセクハラの被害を受けないように措置を講じることが義務づけられております。二〇二四年十一月施行のフリーランス新法でも、フリーランスに対するハラスメント防止が企業に義務づけられております。しかし、これらは、あくまで企業の中、企業への義務づけなんですね。労働者ではない起業家に対するセクハラなどは、これは対象にはなっておりません。
ですから、私、実態をお聞きしましたけれども、ベンチャーキャピタル、会社を起こしておられる方で、自分のところの従業員に対してはセクハラはしないわけですよ。だけれども、女性起業家に対してはセクハラしまくるわけですね。こんな卑劣な実態、これはやはり変えていかなければならないと思うんですね。
一方で、私が注目をしたのは、経済産業省所管の官民ファンド、産業革新投資機構、JICですね、二〇二四年十二月四日に、このベンチャーキャピタルに出資する際の要件にハラスメント防止規程というものを盛り込みました、追加したんですね。これはなぜ追加したのか、理由を説明していただけますか。
187井井上誠一郎経済産業省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
二〇二四年三月になりますけれども、一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会が公表したDEアンドIガイドラインにおいてハラスメントや差別の根絶に向けた方針が示されるなど、スタートアップ業界においてハラスメント対策が喫緊の課題と認識されていたというふうに承知をしております。
そういった中、産業革新投資機構、JICとしても、DEアンドIを推進する取組の検討を開始していた中、国内ファンドの成長支援を行う官民ファンドとして、率先してこのような取組を進めることはスタートアップ業界の健全な発展において重要であるとの考えの下、出資要件の見直しに…
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辰巳孝太郎(共産)
これ自体はある意味では当然のことなんですよね。対応が遅過ぎたぐらいだと私は思うんです。
ただ、問題は、このJICが投資する先という話だけではなくて、やはり業界全体を所管する経済産業省の姿勢だと思うんですね。
二〇二四年十月十七日、経産省は金融庁とともに、ベンチャーキャピタル向けの新指針、ベンチャーキャピタルにおける推奨・期待される事項というのを発表をいたしました。この中には、コンプライアンスという言葉は出てくるんですけれども、ハラスメントという言葉は出てこないんですね。
大臣、これは何でハラスメントという言葉が出てこないんでしょうか。経産省でも、い…
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189菊菊川人吾経済産業省イノベーション・環境局長
ハラスメントの防止含めてコンプライアンスの確保は、政府も責任を持って取り組まなきゃいけない課題としております。
今御指摘のあった昨年十月に金融庁とともに取りまとめたものですけれども、この中で、ハラスメント防止を含めコンプライアンス管理の体制確保を推奨し、その遵守を働きかけているところでございます。
そういった意味で、ハラスメントの中身は、この中に入っているというふうに理解をしてございます。
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