野田佳彦 (立憲民主党)

2024年12月5日・第216回国会 衆議院 予算委員会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 55 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 302 発言)

ちょっと少し見解が違うんですけれども、ある意味、北朝鮮は北朝鮮なりの合理的な、理性的な判断だと思うんです。

核先制攻撃の能力を持つ、これは韓国、日本だけへの脅しじゃなくて、アメリカ本土に対する脅しですね。そうなったときに初めて軍備管理のいわゆる交渉ができる、あるいは和平条約につながる交渉が。対等な相手になるための核開発であり、あるいはミサイル開発なんです。ある意味、北朝鮮にとっては合理的なんですよ。それは、国民は分かりませんよ、金王朝存続のためには合理的な判断なんですね。それを今まさに、その手前まで来ているのではないのか、そこに対して危機感を私は持たなければいけないと申し上げたいです。

これは私の原体験なんですけれども、一九九一年だったと思いますが、その頃、自民党の中では金丸信さんが実力者で、そして、一緒に、社会党では田辺誠さんが実力者で、お二方が大変蜜月関係にあったときに、日朝国交正常化交渉の機運が高まっていたんです。総理も覚えていらっしゃると思います。まだ拉致問題とかが明らかになっていない頃なんです。

そのときは私は千葉県の県会議員だったんですけれども、そのときに、全国の地方議員団が訪朝をする機会をつくっていただいたんですね。千葉県から三人行くことになりまして、自民党、社会党、私は一人会派の無所属だったんですが、入れていただきまして、それで訪朝しました。北朝鮮に行ったことはありますか。ありますか。

私は、忘れられない経験というのは、その頃は金日成主席の頃なんです。北側から板門店に行ったんですよ、板門店に。その前に、さんざん悲惨な戦争の記録映画、朝鮮戦争の記録映画を見せられて、おばあちゃんが亡くなった孫を抱いて泣いているところとか、たくさんの死体が転がっているとか、それをさんざん見たんですね。さんざん見て、北側からあの板門店に入って見ると、どういう印象を持つか。

国連軍がいますけれども、韓国とアメリカ中心です。米軍の兵士が物すごい怖いんですよ、見て、北側から板門店に行くと。屈強な、大きな、特に黒人の兵士が多かったんですけれども、みんなマイク・タイソンに見えましたね。ぐらい、悲惨な記録映画を見た後で、どうもうで怖い相手がアメリカなんです、やはり。

後ろの方から、カメラでばしばしと写真を撮っていて、ピースサインを送ってくるにぎやかな観光客の一群がいるんです、東洋人の一群。これは日本人なんですよね。

これが、私は、北朝鮮から見た、特に権力者から見える心象風景じゃないかと思います。アメリカというのはやはり怖い存在。その怖い存在と交渉をして、自分たちが認められて、そして体制が存続するようにすること。後ろでピースサインをしているような人たちは関係ないんですよ。

というような構図の中で、今その足場ができつつあるというのではないかと思うんです。その辺、いかがお考えですか。

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